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2001年12月5日
社団法人 日本ネットワーク
インフォメーションセンター
(社)日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)は、昨年12月の第11回総会の決議を受け、JPドメイン名の登録管理を行う会社である株式会社日本レジストリサービス(JPRS)を設立し、業務移管に向けた作業を漸次進めてきております。
この業務移管のために、JPNICとJPRS間における「JPドメイン名登録管理業務移管契約」、並びに、JPRSとICANN間における「ccTLDスポンサ契約」の締結をする予定です。
JPNICとJPRSは、これら2つの契約を結ぶにあたって、11月9日、業務移管の基本的事項に合意し、「JPドメイン名登録管理業務の移管に関する覚書(以下「覚書」)」を締結いたしました。
11月16日、JPNICはこの覚書の内容を公開するとともに今後の一連の作業の方針および手続について提示し、一般の皆様からのご意見を募集しました。
ご意見募集期間は、11月16日から11月30日まで2週間設けられ、この間、合計3通5件のご意見を受け取りました。ご協力を頂いた皆様には、厚く御礼申し上げます。頂いたご意見につきましては、今後の移管契約の具体化において参考とさせて頂きます。
寄せられたご意見は、以下の通り項目別に整理するとともに、それぞれに対するJPNICの基本的な考え方を付します。
移管に伴い譲渡する資産等を区分すると三つになります。サーバー等の有形固定資産、JPドメイン名を取り扱う権利、そして、登録データ(データベース)です。
JPNICは公益法人であるため、有形固定資産の譲渡は簿価で行ない、この取引で収益を得ることは想定しておりません。JPドメイン名を取り扱う権利については、覚書に明記されている通りICANNから委任されるものであり、JPNICがその財産権を主張するのは適当でないと判断しました。登録データ(データベース)については、ccTLDスポンサ契約で第三者機関への預託(データエスクロウ)がJPRSの責務とされる形となりますが、このことからもわかる通り、登録データは公共の資産であり、この譲渡取引で収益を得るのは適当でないと判断しました。
以上より、移管にあたって譲渡するのは主に有形固定資産となることから、価格はその簿価とすることが原則であると考えております。
JPドメイン名登録管理業務を移管した後のJPNICにおけるドメイン名事業は、公共性を維持するための諸業務となります。具体的には、JPドメイン名紛争処理方針(JP-DRP)の策定・改訂とその関連業務、JPドメイン名の公共性を担保する業務(覚書第七条記載事項)、ICANN等との国際的な協調・政策調整業務等を担っていくことになります。
これらの業務の費用については、JPRSも一定の負担をすべきものと考えております。なお、その負担方法については、現在検討中であり、決定した内容を「JPドメイン名登録管理業務移管契約」に盛り込む予定でおります。
JPRSが収益としてあげるドメイン名登録料金には、上記のような、JPNICが担うドメイン名の公共性を維持するための諸業務の費用も含まれていると考えております。
今回の移管により、JPドメイン名登録管理業務はJPRSに移管されますが、JPNICの日本のインターネット・コミュニティにおける役割及び社会的な責任は益々高まるものと考えております。
ドメイン名の公共性を維持するための諸業務として、JPNICは、JP-DRPの策定・改訂(見直し)および紛争処理機関の認定と作業協力、ドメイン名に関する技術標準化作業(多言語ドメイン名の技術標準化等)や運用のベストプラクティス(WHOIS運用ポリシー、オルタネート・ルート問題への対応等)への継続的なコミットメント、そして、ICANN等との国際的な協調・政策調整業務等を担っていきます。
また、JPNICは、JPドメインのスポンサ組織としてのJPRSが、公共性を維持する形でその運営を行なっているかどうかの確認の責任を担うことになります。これについては、覚書の第七条「JPドメイン名の公共性の担保」にて規定しています。
JPドメイン名におけるJPRSの第一義的な役割・責任は、JPドメイン名の登録管理業務において、ユーザーの利便性向上を追求することということになります。ただし、上にも書いた通り、ドメイン名の公共性を維持するという責任も担っており、その観点からJPNICの活動を支える必要もあると考えております。
また、ICANNとのccTLDスポンサ契約が締結されることにより、.JPトップレベルドメインの責任の主体が明示的にJPRSになることから、ICANN DNSO ccTLD Constituencyなどにおける .JPを代表する活動はJPRSが主に進める形となります。ただし、JPNICにはJPRSの活動全般に渡って「JPドメイン名の公共性の担保」の責任があるため、ICANNにおける .JPに関連する活動については、JPNICもその一部を担うことになります。
JPドメイン名の公共性の担保については、昨年12月の第11回総会においてJPRS内に設置する「JPドメイン名諮問委員会」にて行うこととしておりましたが、その後、今回のご意見募集以前より、上記と同様のご意見を頂いており、その検討の結果、この「JPドメイン名諮問委員会」(JPRS内の公共性の担保機能)に加えて、さらにその外部における公共性の担保機能として、JPNICと政府の役割・位置づけを明確にし、次のような形でその実現を図る方針でおります。
なお、上記に記載されているJPNICの役割については、「JPNIC理事会」が担うものと考えております。
現在、JPNICと指定事業者との間で結ばれている「属性型(組織種別型)・地域型 JP ドメイン名登録申請等の取次に関する業務委託契約」は、移管とともに、JPRSに承継される形になります。手続き・詳細につきましては別途定めますが、この際に契約料が再度発生するということはありません。
ご意見募集文書の「4. 移管完了までに必要な手続き」と「5. 契約文書等の概要」において記述されている「政府」とは、すべて「ICANN政府諮問委員会日本政府代表」を表すものとして書いております。
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E-mail:secretariat@nic.ad.jp
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