PKIは、ECサイトにおけるクレジットカード番号の暗号化に利用されるなどといったHTTPSにより、暗号化のための手法としてインターネットで普及している。 しかしながら、HTTPSに関しても暗号化はむしろ、副次的なものであり本来は「正しいWebサイトに接続している」ことを保障するシステムであると言える。 PKIは暗号化のみに使われるものではない。PKIの本質は、むしろ電子署名および認証にあるといえる。 PKIを今後、インターネットで用いるためには電子署名/電子認証を欠かすことは出来ない。 我が国においても、いわゆる電子署名法が成立、施行され法律面でのサポートも行われ、PKIはまさに普及する兆しが見えてきている。このような状況を鑑み、本チュートリアルでは、インターネットで今後使われるであろう種々のアプリケーションにPKIがどう活用されていくのか? また、これらの技術が何ゆえに有効であるかその原理に関して説明する。さらに、現在IETF PKIX-WGなどで議論されているマルチドメインPKIなどに関しての紹介を行う。 |