近年のインターネットの爆発的な発展に伴って、ISP バックボーンも急激に巨大化し、スケーラビリティを考慮した経路制御設計が必要不可欠となっている。
また、ISP のバックボーンネットワーク設計においては、回線・ルータの配置設計だけでなく、BGP と IGP を組み合わせた論理的な経路制御設計が、安定稼動の上で非常に大きなウェイトを占める。
本チュートリアルでは、「ISPバックボーンネットワークにおける経路制御設計〜理論編〜」における基本事項の習得に引き続き、それらを用いた具体的な局面に触れ、その場面における実際のコンフィグ例を紹介しながらより実践的な設計・運用手法の習得を目指す。
また最近のマルチベンダ環境における実装の差異や留意点、セキュリティを意識した設計など、実際に起こっているケースを交えながら解説する。
以下、予定している内容の一部(予定)
- 全般
- ハードウエア設計
- アドレス設計
- 冗長性の考え方
- トポロジー情報と経路情報
- 論理網と物理網の考え方
- OSPF
- エリア設計
- デフォルトルートの広告
- 内部経路と外部経路の扱い
- DR/BDR設計
- BGP
- ローカルプリファレンス/MED 設計
- RR階層化とクラスタID設計
- ローカル経路の広告と安定性
- ホットポテトとコールドポテト
- コミュニティによる網制御設計
- BGP各種パラメータの挙動全般
- BGPマルチパスとBGPマルチホップ
- 経路の抑制
- マルチベンダ環境ほか
- ベンダ毎の各種デフォルトの違い
- BGP経路選択の差異
- ルーティングテーブルとBGPテーブル
- MED制御で最近起こっている事象と対策
- cflowd等による経路測定と網設計
- prefixのハイジャックとその対策
- セキュリティを意識した設計 |