home プログラム 主催/後援 過去のInternet Week
お知らせ 参加申込 協賛 会場のご案内

BoF開催報告書

BoF名 地方在住エンジニアを盛り上げましょう!BoF
BoF開催団体 地方在住エンジニアを盛り上げましょう!BoF 実行委員会
開催日時 2009年11月24日 17:30〜19:30
参加者数 - 20名(開始時会場、主催者発表者を除く)
- 26名(アラフォープレゼン終了時点、主催者発表者を除く
BoFの概要(議事録)
1. 司会挨拶 小山 海平(倉敷ケーブルテレビ)
- 趣旨説明
- 昨年の話
- 今年のテーマ
- 飲み会参加の人数確認
2. グッドコミュニケーションズ 中野さん  資料(976KB)
- 会社とご自身の紹介
- 技術者の様子
- 活動事例: Xen によるサーバ・コンソリデーション、皆既日食ライブ中継
- 地方にいることで日々感じること
- 実際にUターンしてみて
- ディスカッションしたいこと。
3. 新潟通信サービス (松田さん)  資料(1.3MB)
- 新潟のインターネットの紹介
- 新潟通信サービスの歴史
- ご自身の紹介
- なぜ地元なのか
4. ディスカッション (Q = 質問、A = 回答 、C = コメント)
Q : 地域のネットワーク会社と絡んで色々やりたいなと思うが、なかなかない。地元の大学と協調できる部分はないか。メリットがないとすると何か。
A1: 会社としては費用対効果が問題。個人としては大学とも色々やりたい。日食中継では、離島内L2ネットワークを鹿児島大学・十島村に協力してもらった(まれな例か)。
A2: 費用対効果。災害時の通信をやる実験を一緒にやった。
Q : エンジニアの就職先確保としてのつきあい方がないだろうか。
A1: 青田買いのつもりでのつきあい方はある。ただし必ずしも意欲のある 学生が来ない。
A2: アルバイトに来てもらった事はあったが、採用までには至らなかった。
A3: 回線をどう使ってもらえるのかマーケットが見えない。 大学に安く回線を貸して、どんな使い方をするのか知りたいというニ ーズはある。 一緒にネットワークエンジニアを育てたいな。
A4: 大学が予算を持ってくるスキームを持つのがよい。 企業は完全に只ではつきあえない。少なくとも人件費分は出さないと 連携が難しい。
Q : (中野さんに)給料はどれぐらい下がった?
A1: 200万円分下がった。 下がった分ぐらいは早く帰れるようになった。
Q : 下がった分は田舎の物価で相殺されるのでは。
A1: 川崎に住んでいた頃と比べてそんなに安くすむわけではない。 のんびりとした生活にはなった。
Q : 人の入れ替わりが激しいとのことだがどれぐらい?
A1: 育って東京に出て行くというエンジニアが多い。 年に2人ぐらい出て行く。
Q : アラサーです。 会社は基本的に少数先鋭なので、ユーザ問い合わせの負担が大変。 コールセンターが対応しきれず、問い合わせが突き抜けてエンジニア までやってくる。 バックエンドまでやっているエンジニアとしては大変すぎる。 他のところではどうしているか。
A1: 1日数回、サポート部隊から問い合わせを受ける。 サポート部隊ががんばっている。 ニーズがある場合には吸い上げるようなスキームを持つ。
A2: サポート部門もやっている。 トラブルメールも全員で受けているが、これは改善したい。 地域のISP同士でメンテの連携をできないか。
A1: 町の電気屋さんと連携してユーザサポートをお願いしている。
Q : それはコンシューマ相手の対応ですか?
A1: そのとおり。
A3: サポート部隊がいるが、やっぱりエンジニアに回ってくる。 地域企業のアイデンティティとは、バックボーンやっているエンジニ アがエンドユーザまで対応するという事が言える。 一つはとらえ方の問題でもある。
Q : 宅内でキャプチャしたのは私もある
Q : ADSLユーザは減少しつつ、トラフィックは上がっているのではないか?
A1: ADSLのトラフィックは減らない。 ISDNについては終わった感がある。 フレッツ光エリアでADSLを提供するというのもやっている。
Q : IPv6化の計画はあるか。
A1: 計画は考えている。 DSLAM をどうするかが課題。
Q : DSLAM がv6対応していなくて困る。 良い話があれば教えてください。
C : 勉強会に参加するが、地方の勉強会はでかい会場で偉い先生を呼んで やるような大きなのが多い、 都会の方は会社の会議室でちょっとで集まる会合が多いように思う。
A1: 鹿児島ではそのような機会が全くない。 地方での勉強会の取り組みをやりたい。
A2: 四国で勉強会の取り組みを計画している。
A3: 新潟でも勉強会の取り組みをしている。 いくつかの会があるが、ISP同士のやりとりが少ない。
A4: オープンソース系では勉強会が結構あるが、 ネットワーク系の勉強会は少ないと思う。
Q : 東京の方がレベルの高い仕事があるか。
A1: 地域にずっといると東京での文化を全く知らないで育っているのが問 題
A2: オープンソース系は地方でも普通に仕事が出来るのではないか。 ネットワークはキャリアが東京なので大きな舞台が東京にしかない
C : ノウハウの取得、情報の取得が課題。
A1: 書籍 www ML がある。運用のノウハウは出て行かないと得られない。
A2: イベント等に参加して仲良くなったので得られる話が多い。 そういうところで交流がないとどんどん遅れて行ってしまう。 会社が外に出してくれるが、人数が少ないので出にくいところがある。
A3: 研究会とかに入り込んで、人との出会いで得られるモノが重要。
A4: キャンパスネットワーク運用なので、近隣の方々と一緒にやろうとい うことを考えている。 一旦定常業務になってしまうとなかなか変えにくいので、交流の場が 必要とおもう。
C : とんでもない嘘が出回っている、一人の誤解が全体に回ってしまうこ とがある。
情報交換が重要。
5. 北海道総合通信網 (馬場さん)  資料(343KB)
- Hotnetの御紹介
- 北海道インターネット市場
- 北海道気質
- エンジニア事情
- Hotnetに見る北海道らしさ
- 仕事のなかでの北海道電*らしさ
- 中途採用面接傾向
- 地方在住(予定含)エンジニアに望むこと
金沢大学総合メディア基盤センター (北口さん)  資料(257KB)
- 金沢大学
- ご自身の御紹介
- 金沢大学の紹介
- 総合メディア基盤センターの業務
- 転職(Uターン)のきっかけ
- 東京→地方で思うこと
- 民間→大学で思うこと
ディスカッション (Q = 質問、A = 回答 、C = コメント)
- 司会から: (会場に)東京でつとめている方は、挙手を
- 結果 : おおよそ、東京4:6地方、の割合
- 司会から: 東京だけど地方に戻りたい方は、挙手を
- 結果 : 4名
- 司会から: 地方だけど東京に行きたい方は、挙手を
- 結果 : 2名
- 司会から: ここで会場全体で26名
Q : 情報の蓄積はどうしているか
A1: 人脈。 機械の検証まで手が回らないので適切な方から伺う。 どの相手にどの話を聞くかが重要。
A2: 人づてが多い。
A3: 人づて、イベントや勉強会自体より、その人脈が重要。
A4: 個人的には人づてだが、組織としてどうするかというのが大きな課題。 こういう場で得たモノを形にしていくことが重要。 こういう場に出てこれる人間だけが育つというのがジレンマ。
A5: 個人にノウハウが集中しすぎている。それをどうするかが課題。
Q : 静岡から東京に通っている。 地元が好きで地元で働いているという方々に対してはどうか。 ずっといて欲しいのか、それとも一旦東京に出て勉強して欲しいのか。
A1: ずっと北海道にいたいというのは多いが、昔からそうだったのかは分 からない。 外でやってみようという人間が減っているのがちょっと怖い。 それぐらいの意欲を持って欲しい。
A2: 個人的に、一旦東京に出た経験は大変役に立っている。
A3: 素質がある人材を見ていると「東京に出れば」と思うことが多かった。 ただ、欲のない人物に、無理強いしてもしょうがない。
A4: 一旦出るのがよい。地方が良いという場合、相対化していないで言っ ていることが多い。ただ会社としては難しいモノがあるだろう Q : 会社としてどうなのか。
A4: 一企業としてはつらいだろう。 都会も地方も就職に関してもっと流動性が高くなれば良い。
A1: 本人のためなら出て行くのがよいと会社としても思う。
A3: 昔より人材の流動性が増えているので、出て行っても入ってくるのも 期待できる。 離職者の再就職促進活動も最近やっている。
Q : 地方で今元気な話はないか。 グリーン、仮想化というのも追い風ではないか。 たとえば北海道に大規模iDCとか。
A1: 全体に不況なので。 田舎で何かがあるというものでもないが…。 東京集中というのは国としていけてない。
A2: 地方でグリーン、仮想化というキーワードでは特にない。
A3: 某社さんはとても忙しそう。
A4: データセンターは色々やっているようだが、結果が出ていない。 iDCの話だと地場産業と言うよりは大手の話。
A5: 石川県は総人口100万人に満たない。 金沢市内はBフレッツがあるが近隣市町村ではカバーできてないとい う状況。 地元企業活性のために、発注はなるべく地元企業を考えるようにして いる。
A1: 地方へのトラフィックが多いので逆向きが空。 地方にiDCを置くと言うほかに 法改正でISPがwebキャッシュを置けるようになるので地方ではかなり 改善できるか。
司会によるまとめ
19:30- に終了し、アンケート回収。そして、懇親会へGo。
総括/所感

前回の Internet Week 2008 では「地方在住エンジニアと都会在住エン ジニアの間に溝があるなら埋めてみよう!BoF」と言うタイトルで、BoF を開催させていただきましたが、今年は、年代別での地方エンジニアの 生き様と環境を語ると言うテーマで、「アラサー」、「アラフォー」の 年代それぞれ2名ずつ計4名の発表者に登壇をしていただきました。

それぞれの年代別で、常々考えている事やかかえている問題がある事が 分かり、その内容を共有する事が出来たと思います。

前回の BoF と比較して、参加者からの意見の数も多く、特に今回は、 各地方の間での連携 (ユーザサポート、勉強会、人の流動の促進など) についての意見交換が印象に残りました。詳しくは、上記の議事録をご覧くださ い。

引き続き、BoF の開催も含め、このような活動を継続していきたいと思 います。

ページTOPへもどる