F3 IP Meeting 2009〜インターネットの進化論
日時 |
2009年11月27日 9:30〜12:30、14:00〜17:00 |
参加料 |
<1日セッション券 事前料金 ¥12,000 当日料金 ¥16,000>
※NTTコミュニケーションズ株式会社様提供ランチ付き
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内容 |
IP Meetingは、Internet Weekの母体とも言うべき会議で、
JEPG/IP(Japanese Engineering & Planning Group/IP)によって1990年に第1回が開催されてから毎年1回開催され、
今年で19回目を迎えます。
その趣旨は、「インターネットの開発・構築・運営に関わる人々が一堂に集まり知識・課題を共有し、
インターネット発展のための議論を行う」というものです。
現在、IP MeetingはInternet Week 中のメインプログラムとして、年に一度、
インフラとしてのインターネットの動向に興味のある方、
インターネットの運用に携わる方を対象に、その年のインターネットの状況を総括し、
最新の動向を伝え、今後に向けた議論を行う会合です。
午前の部 (09:30-12:35)
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9:30〜11:05 |
1) インターネット運用の現状とこれからの方向性
講演者・内容:
毎年定番のプログラム。2009年のインターネット運用動向と、
新技術の標準化動向を総括し、これからの運用と技術の方向性を提示します。
1. 現在のインターネット運用動向:吉田友哉(NTTコミュニケーションズ株式会社)
ルーティング・トポロジ・トラフィック・DNS等の動向を総括します。
2. 新技術標準化動向:関谷勇司(東京大学 情報基盤センター/WIDEプロジェクト)
IETF における技術標準化動向のうち、主に、以下の総括を行います。
- セキュリティ、冗長化技術動向
- IPv4 アドレス枯渇に対応するための技術動向
- アーキテクチャ改善に関する技術動向
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11:05〜11:20 |
休憩
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11:20〜12:05 |
2) インターネットガバナンスの状況
講演者:
前村昌紀(社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター インターネット推進部 部長)
内容:
クリティカルインターネットリソース(重要なインターネット資源)
と呼ばれるIPアドレスやドメイン名などに関わる国際関係、
国内動向を中心に、2009年の動きを総括します。
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12:05〜12:20 |
3) インターネットによる、地域の活性化に向けて
講演者:
曽根秀昭(東北大学/JPNIC 分野担当理事(地域・非営利))
内容:
地域の活性化に向け、JPNICで実施している地域情報化計画策定支援の取り組みの事例から、
地方におけるインターネットの現状について、情報共有を図ります。
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12:20〜12:35 |
4) IPv4アドレス枯渇タスクフォースアップデート
講演者:
荒野高志(株式会社インテック・ネットコア)
内容:
2008年9月に発足した「IPv4アドレス枯渇対応タスクフォース」は、
来たるIPv4アドレスの在庫枯渇に向け、総務省を含むテレコム/インターネット関連団体によって発足し、
連携・協力しながら普及啓発活動等を行っています。
現在の枯渇予測とともに、タスクフォースの活動について、
アップデートを行います。
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午後の部「インターネットの進化論」(14:00-17:00)
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概要 |
「インターネットの進化論」
今年、このキーワードで表現を試みていることは、現在のインターネットの功罪や真価を捉え、
自分達が進化のどの過程にいるのか、明日に向けて何をどうすれば良いのか、
その足掛かりの一端を示したいということです。
インターネットが、情報通信インフラの中心であることは今や間違いないでしょう。
しかしそれは、常に改善の余地をはらむという意味で、未完成なものであり、
それがインターネットの発展を支えてきた性質です。この未完成という性質が、
純粋な技術だけでなく利用方法も含め、日々大きく変化する人々の想像力を巻き込んで、
情報に関するスキームや哲学をも変化させています。
最近では「仮想化」「クラウド」がキーワードとなりました。一方、社会的には、
進化する情報流通の在り方と、法律を始めとする社会制度とのミスマッチや、
インフラとしてのセキュリティ懸念が指摘され、さらには、
「環境を意識したインターネット」の在り方も問われています。また、
ここまでの成長を支えてきたIPv4アドレスの在庫枯渇という、
新たな拡張に向けた最大の試練をどう乗り越えるかは、全てのインターネット関係者にとって、
喫緊のテーマとなっています。
このような問題を解決し続けていくのがインターネットが発展し続ける道であり、
Internet Week、そしてIP Meetingは、その道の道標でありたいと考えています。
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14:00〜14:30 |
5) 基調講演1:情報通信システムの進化と退化
講演者:
後藤滋樹(JPNIC 理事長/早稲田大学)
内容:
「進化」とは、果たしてどういう状態を指すのか、
情報通信システム上での進化とは何か、インターネットにおける進化の過程はどのようであったか。
そのようなことを総括してお話します。
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14:30〜15:00 |
6) 基調講演2:情報通信システムにおける「進化のシナリオ」
講演者:
江崎浩(ISOC理事、東京大学、JPNIC副理事長)
内容:
ISOC(Internet Society)では、今後の情報通信システムの進化に向け、
以下四つのシナリオを描き、アクションプランを立案しています。
- Telco's Heaven(“電話会社の天国”である場合)
- Boutique Networks(“専門店的なネットワークと標準”が乱立した場合)
- Porous Garden(競争、イノベーションを重視しつつ、独自技術での管理を強いる“囲い込み”が進行する場合)
- Common Pool(オープンかつ分散化した“共有プール”が発展する場合)
これらのシナリオおよびアクションプランを紹介し、今後を展望します。
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15:00〜15:15 |
休憩
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15:15〜17:00 |
7) パネルディスカッション:インターネットの進化論
〜インターネットは、地球規模オペレーティングシステムになりえるか〜
パネリスト(五十音順):
秋山卓司(日本クロストラスト株式会社)
伊勢幸一(株式会社ライブドア)
江崎浩(ISOC理事、東京大学、JPNIC副理事長)
斉藤賢爾(慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科)
曽根秀昭(東北大学/JPNIC 分野担当理事(地域・非営利))
力武健次(独立行政法人 情報通信研究機構 情報通信セキュリティセンター インシデント対策グループ 専攻研究員)
内容:
インターネットは、社会はどうなっていくのでしょうか。
斉藤賢爾氏の提唱する「地球規模オペレーティングシステム」のような考え方をベースに議論し、
今回のInternet Week他セッションでの議論の動向なども交えながら、
「インターネットは、社会をこう変えていける」という端緒や展望を示すことができればと考えています。
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対象者 |
インターネットの基盤技術の動向に興味のある方
(インターネットに携わる学生、ネットワーク管理者、技術者の方等)
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※時間割、内容、講演者等につきましては、
予告なく変更になる場合がございます。
あらかじめご了承ください。