インターネットはさまざまなアプリケーション、
システムを支える無くてはならない存在になっています。
無くてはならないインターネットは、誰がどうやってパケットを運んだり、
宛先を管理しているのでしょうか。
インターネットには何らかの中央管理者がいたり、
裏でルータを操る黒幕が居るわけではなく、
個々の組織が自律・分散・協調をモットーに、
自らが処理すべきIPアドレスを知らせたり、
誰かのIPアドレスの宛先をどこに転送すればいいか、常に情報収集、
提供を継続しています。
インターネットの宛先制御はBGPというプロトコルを使って、
IPアドレスの宛先をBGPルータ同士が情報交換することで成り立っています。
このBGPを用いたIPアドレスの宛先制御を総じて、経路制御、
ルーティングと呼びます。
ルーティングは、
インターネットの黎明期から相互信頼が原則となっており、
今もその精神が継続してインターネットを動かしています。
最近になり、相互信頼を脅かすルーティング上の脅威が複数発生しており、
残念ながら、仮想通貨を盗まれてしまったり、
迷惑メールの送信に悪用されたりとルーティングも悪意にさらされています。
また、
そういったルーティングをセキュアにするためのさまざまな取り組みが世界で行われており、
本プログラムでは、動き始め、
活用され始めたインターネットルーティングセキュリティの今を2時間30分に詰め込んで、
持ち帰りいただきます。
日時 |
2019年11月27日(水) 16:15 ~ 18:45 |
場所 |
3F Room3 |
参加料金 |
<事前5,600円/当日8,500円>
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内容 |
時間 |
内容 |
16:15~16:40 |
インターネットとルーティングのマインド
講演者
松崎 吉伸(株式会社インターネットイニシアティブ)
インターネットは自律・分散・協調を軸とした、
みんなで参加して作り上げるネットワークです。
わかりやすい現実での事例を交えた解説とともに、
ルーティングの最前線でパケットを支え続ける話者からそのマインドをお伝えします。
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16:40~17:30 |
2019年のルーティングインシデントとその観測・検知の現状と展望
講演者
渡辺 英一郎(ICT-ISAC Japan / NTTコミュニケーションズ株式会社)
国内の経路観測システムである経路奉行における状況や、
2019年に発生した大きなインシデントをふりかえり、
経路異常の観測・検知の立場からどのように見えたのかをご紹介します。
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17:40~18:05 |
実録 インシデントにあってしまったら!
講演者
山口 勝司(さくらインターネット株式会社 技術本部バックボーンチーム)
実際に被害にあってしまったら?
いったいどうなってしまうのか?
その発覚から回復の過程を経験を元にお知らせします。
今回は直近に受けたインシデントの詳細とどのように解決したか、
いま、どうやって回復したのかを実例を元にした体験をお話します。
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18:05~18:30 |
インターネットルーティングを守る取り組み "MANRS"に参加しよう
講演者
南 雄一(ビッグローブ株式会社)
岡田 雅之(JPNIC)
インターネットの安定を使命の一つとするInternet
Society (ISOC)ではルーティングセキュリティを維持するための取り組みを導入した組織をリスト化し、
みんなで取り組みを盛り上げようという活動を行っています。
この活動はMANRSと呼ばれ、
複数の取り組みを守ることを実行し、
参加登録することで参加が可能です。
今回、日本のASにMANRS参加を呼びかけた運用者からその詳細と守るべき取り組みである、
IRRやRPKIの登録、WHOISの最新への更新、Anti Spoofing、
Access Controlなどの詳細をお知らせします。
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18:30~18:45 |
まとめとパネルディスカッション ルーティングセキュリティと将来
インターネットルーティングセキュリティはみんなで協力して守る必要があります。
技術が開発されてもインターネットのさまざまな人・機械への反映など障壁は複数存在します。
本プログラムでは、すべてのセッションをまとめ、
登壇者によるルーティングセキュリティの将来についての議論を交わし、
聴講者の理解を深めます。
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対象者 |
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※時間割、内容、講演者等につきましては、
予告なく変更になる場合がございます。
あらかじめご了承ください。