実行委員長からのご挨拶

2021年のInternet Weekは、11月15日から26日までオンラインで開催します。 昨年はパブリックビューイング会場をご用意しましたが、 新型コロナウィルスの感染状況が予測しづらいため、 今年は早々に完全オンライン開催を決めました。

皆様に会場でお会いできないことは非常に残念です。 しかしながら、初めから完全オンライン開催と決め、 それに注力して準備を進めることで、 今年は昨年よりも多くのことを皆様にお届けできることになりました。

完全オンライン開催のメリットの一つに、 イベントの開催日程をフレキシブルに設定できるという点があります。 現在、過去最多となる33名の委員で構成されるプログラム委員会によって、 どのようなプログラムを実施するのかという検討が大詰めを迎えています。 「今年皆様に聴いてほしい」「今年皆様と意見交換したい」と考えるプログラムを、 すべてお届けできるよう、会期を最大9日間とする見込みです。 1ヶ月半後に予定しているプログラム公開を、楽しみにお待ちください。

また、Internet Weekは今年で25周年を迎えます。 それを記念し、三つの企画をご用意します。

一つ目は「Internet Week Basicオンデマンド」です。 最新技術動向、この1年の総括、それらに関連した意見交換や議論などは、 これまで通り年に1回、時期を決めて11月のInternet Weekで扱いますが、 いつの時でも変わらない普遍的な内容、 例えばインターネット技術の基礎に関するコンテンツは、 いつでもどこでも誰でも、気軽に見られるようにします。 Internet Weekは、1997年に始まりました。 インターネットが一般に普及し始め、 多くのインターネット技術者が必要とされた頃です。 技術者の教育、正しい知識を伝えるということが、Internet Weekの役割の一つでした。 それから25年が経った今、当時はなかった形でお届けする予定です。

二つ目は「Internet Week デジタルアーカイブ」です。 業務で調べ物をする時に検索エンジンを使い、 過去に開催したInternet Weekの講演資料が検索結果に出てきた、 という経験をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。 これまでInternet Weekの講演資料は、Webサイトに開催年別に掲載しています。 多い時で、月に3,000回近くダウンロードされる資料もあります。 それらを検索できるデータベースを、このたびご提供します。 業界の最先端で活躍されているご講演者がご多忙な中で作成された講演資料は、 Internet Weekにとって財産です。 それをしっかり整理して目的に応じて探せる仕組みを、主催者として提供します。 基礎を扱った資料は長く「教科書」として使われ、 最新動向を取り上げた資料は何年か経った時に、 当時を知る貴重な資料になり得るかもしれません。

三つ目は「四半世紀記念パーティ」です。 まだまだオフラインで大勢で集まることが難しい状況ではありますが、 最終日の夜、Internet Week 25周年を皆様とともにお祝いできればと考えています。 まさにこの1年で登場、あるいは進化している新しいサービスを利用して、 昨年のInternet Weekでは諦めたことに、今年は挑戦します。

今年のテーマは「明日(あした)のカタチ」です。 まだそれが最終的にどのような形なるのかは誰にも分かりませんが、 今後確実にやってくるであろう新しい時代に、 今回は積極的に目を向けて取り組んでいきたい、という想いを込めました。 感染対策のために人と人とが距離を置かなければならない中で、 その物理的距離を何とか埋めるための手段として、 社会におけるインターネットの重要性は引き続き高まっています。 インターネットを利用した新たなサービスが登場し、 インターネットを利用してできることも増え、それに応えるかのように、 インターネットそのものも進化し続けています。 そのインターネットを支えている皆様にとって今年のInternet Weekが、 「明日のカタチ」のヒントを見つけ、 それを作り上げていく一助になれれば幸いです。 そしてまたInternet Weekも、 新しい時代に合ったカタチにすべくさまざまなことを考え、 試している最中です。 皆様とともに、走りながら「明日のカタチ」を探していきたく、 今年も多くの方のご参加をお待ちしています。