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Re:JPドメイン名紛争処理方針改訂案に対する意見


  • Subject: Re:JPドメイン名紛争処理方針改訂案に対する意見
  • Date: Mon, 19 Feb 2007 04:07:42 -0000

JPRS東田 様

      JPNIC 理事 丸山です。

      >From: higashida@xxxxxxxxxx
      >Date: Fri, 16 Feb 2007 20:44:54 +0900

      >                                                         2007年2月16日
      >
      >社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター 御中
      >
      >                                        株式会社日本レジストリサービス
      >
      >今般公開された「JPドメイン名紛争処理方針・同手続規則改訂案(以下、改訂
      >案)」に関し、現行のJPドメイン名紛争処理方針(以下、JP-DRP)の不明確な
      >規定ぶりを見直し、より安心、 安全なJPドメイン名の利用につなげることを
      >目指すという理念に賛同し、下記の通り意見を述べる。

      ご意見をお送り頂き、有難うございます。

      >                                    記
      >
      >1. 改訂項目3 裁定の公表と保管 について
      >
      >   公表窓口および公表基準が統一されることは、利用者の利便性を高めるた
      >   め、JPNICが裁定の公表主体となる点について賛同する。
      >
      >   なお、裁定の公表主体が変わることに伴い、JPドメイン名登録情報等の取
      >   り扱いを定めた規則等の改訂も必要となるため、JP-DRPの改訂と当社(株
      >   式会社日本レジストリサービス、以下JPRS)の規則改訂とが適切に連動で
      >   きるよう、実施日や一般への告知方法等を調整させていただきたい。

      了解致しました。

      >2. 改訂項目4 JP-DRP第3条aの削除 について
      >
      >   JP-DRP第3条aは、移転手続きのみに適用されることを明確化した上で、記
      >   述を維持することを提案する。以下に理由を述べる。
      >
      >   第3条aは、審理手続きが係属中のドメイン名について、その審理結果に従
      >   う旨の書面がJPRSへ提出された場合には、JPRSはそのドメイン名の移転申
      >   請の手続きを行うことを示している。このため、第3条aを削除すると、こ
      >   のような場合に、移転をするのかしないのかが不明確となる。

      『審理手続きが係属中のドメイン名について、その審理結果に従う旨の書面が
      JPRSへ提出された場合には、JPRSはそのドメイン名の移転申請の手続きを行う』
      かどうかに関して定めているのはJP-DRP8条ですが、この第8条の書き方は、
      [参考]のような微妙な書き方であり、かかる書面が無い場合にはJPRSは移転を
      拒否できる旨、明確に書いてあるものの、かかる書面付きで移転申請が出され
      た場合にどうするかは明確には書いてありません。この書き方はかかる書面付
      きで移転申請が出された場合には、それを受けるかどうかの裁量をJPRSに残し
      ているかのような記述です。一方、第3条には、登録者が権利としてできるこ
      と、登録機関が義務として従うべきことが列挙されており、その意味で、第3
      条aが登録機関による裁量の余地を匂わせる第8条を参照しているのはある種
      の齟齬であると考えております。

      従って、この齟齬を是正する方法としては、

      1. JP-DRP第8条から、JPRSによる裁量の匂を消し去り、その上で第3条aを

      >   改訂の趣旨にある懸念点(紛争処理手続の係属中に登録者が移転ではなく
      >   取消を申し出た場合に、JPRSが取消の手続きを行わなければならないかの
      >   ような解釈の余地を生じる)は、第3条aの適用が移転のみであることを記
      >   述することで解消できるのではないかと考える。

      のように書き換える。

      2. 第3条a を全く削除する。

      の二つの方法があると考えております。今回の意見募集で提案させて頂いたの
      は 2. の方ですが、1, 2いずれをJPRSとしてご希望されるのか、引き続きご検
      討頂きたく存じます。なるべく早急なお返事をお待ち申し上げる次第です。

      なお、参考までに申し沿えますと、JP-DRPを起草する際に参考としたUDRP第
      8条では、このような「裁量の匂」は無い書き方となっており、JP-DRPの
      ような齟齬は無いものと考えます。

      さらに付け加えますと、もしJPRS御自身としてこのような場合の移転処置を明
      確にしたいのであれば、JP-DRP第3条aに頼らずとも、JPドメイン名登録規則
      においてそれを明確に定めることも可能であることを、ここに指摘申し上げて
      おきたいと思います。

			2007年2月19日 DRP担当理事 丸山 直昌

      [参考]

      第8条   紛争中におけるドメイン名の移転

      登録者は、次のいずれかの場合、当該ドメイン名登録を他の者に移転すること
      ができない。

      (i)  第4条による JP ドメイン名紛争処理手続の係属中または終結後15
      日間(JPRS の本店の営業日で計算)

      (ii) 裁判所または仲裁機関による審理手続が係属中であって、移転を受
           ける者が、その裁判所または仲裁機関の判決または裁定に従う旨を
           書面で同意していない場合

      JPRS は、本条の規定に反するドメイン名移転登録を抹消、または移転登録申
      請を不承認とすることができる権利を留保する。

      ----
      丸山直昌(日本ネットワークインフォメーションセンター)
      N. Maruyama (Japan Network Information Center, JPNIC for short)