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ニュースレターNo.24/2003年7月発行

JPNIC会員と語る●株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
JPNICは根本思想を忘れずに

今回の対談相手は、株式会社日本レジストリサービス(JPRS)です。ご存知の通り、JPRSはJPドメイン名の登録管理業務を行うために、JPNICが現物出資する形で2000年12月に設立されました。今回ご登場の代表取締役社長 東田幸樹氏は、JNIC、JPNICの設立以来一貫してJPNICの活動に携わられ、1998年5月から2001年2月まではJPNIC事務局長も務められました。民間企業として日本のドメイン名をリードする立場になられてのこれまで、また今後のビジョンなどを大いに語っていただきました。

対談者紹介:
株式会社日本レジストリサービス 代表取締役社長◎東田幸樹
JPNIC事務局長◎成田伸一
JPNIC IPアドレス事業部門担当理事◎前村昌紀

設立後3年目を迎えて

成田 日本レジストリサービス(以下、JPRS)が設立されて3年目となりますが、振り返ってみていかがでしたでしょうか?

東田 JPRSの生い立ちについては皆様すでにご存じのことと思いますが、JPRSは市場原理が強く働くドメイン名事業については、公平性・中立性をまず第一とするJPNICよりも、機動力を活かしてユーザーニーズに迅速に対応できる民間企業のほうが事業形態として適切であるとの考えのもとに設立されました。その後2年間.biz、.infoなどの新しいgTLD(generic Top Level Domain)が創設されるなど、JPドメイン名を取り巻く環境に変化が起こった際にJPRSが行った迅速な対応も、民間企業でなくてはできなかったでしょう。その結果「canon.jp」「nike.jp」「winxp.jp」「interop.jp」など有名企業や商品・サービス名、またキャンペーン名や映画名での汎用JPドメイン名(以下、汎用JP)の使用が増えており、よく目にするようになりました。競争の中でこうした結果を出せたのは、JPRSが民間企業としての機動力を備えつつあるからだと考えています。

汎用JPを導入した理由は、まず社会でのインターネットの普及に伴いビジネスにおけるドメイン名の活用局面、ニーズが増加してきたことです。JPNICでも、1組織に1ドメイン名という従来の枠組みを超えて、商品名やサービス名などでいくつでも簡単に登録できる新しいJPドメイン名の新設の必要性が認識されていました。さらに現時点では7つに落ち着いているものの、汎用JP検討当時は新gTLDが1000個も新設されるのではないかと言われており、JPNICでもドメイン名の環境変化に危機感を持っていました。

さらに、日本語JPドメイン名については、インターネットユーザーの広がりにより日本語ドメイン名のニーズが高まりつつあったのに加え、導入時に大きな混乱を生んだVeriSign Global Registry Services(現VeriSign COM NET Registry:以下VCNR)の「日本語.com」に対して、日本語の特性を十分勘案したルールのもとで運用する「日本語.jp」を社会に出す必要があるとの考えもありました。日本語における漢字の範囲や使われ方などの文化的背景は日本のccTLD レジストリである我々が一番良く理解しており、その上で商標や商号などに対するケアをどのように行うのかという検討も時間をかけて行いました。具体的には、厳密な技術細則の策定や、世界で最初のサンライズピリオドの実施などを行いました。

しかし、汎用JPの導入にはサービスシステムの構築などのために大きな投資が必要でした。ところが公益法人であるJPNICの枠組みの中では、資金調達の面から考えると、単年度決算のため複数年度にわたる設備投資や借り入れが難しいなど、新しいサービスの迅速な立ち上げには限界があることがわかりました。そこで民間企業を設立し、資金調達する形をとったわけです。

設立後2年を経た現在も、JPNIC時代に築いたco.jpに代表される.jpの信頼性は他のgTLDに比べて大きなアドバンテージとなっており、継続して守っていきたいと思っています。JPドメイン名の登録数に関して言うと、今年の1月に初めて50万件を突破しました。6月現在の内訳ですが、属性型・地域型は30万件弱。2002年4月の移管時が29万件ですからわずかな増加に留まっているように見えます。しかしこれは、新しい指定事業者制度の導入時の事情(すでに登録者が存在しないなど、あいまいな状態となっていたドメイン名を整理した結果として行われた大量の削除など)によるもので、新規登録は着実に増加しています。また汎用JPは登録開始からわずか2年あまりで22万件を突破しており、大変好調です。

JPNIC時代との違い

成田 社団法人と民間企業ということで大きく違うとは思いますが、JPNIC時代と比べてどのような点が特に変わったのでしょうか?

東田 この2年間を振り返って、JPNIC時代と大きく変わった点は二つあります。

一つは、ドメイン名を文字列であると同時に商品として捉え、民間企業としてCS(Customer Satisfaction)に注力していることです。具体的には営業部を新設するとともに、企画のマーケティング機能の拡充を行っています。たとえばある企業がキャンペーンを行う際、.jpを使ってもらえるよう働きかける。いわゆる営業活動ですが、これはJPNIC時代にはまったくなかった概念ですね。営業部が広告代理店や指定事業者やドメイン名を露出する人達に.jpの良さを売り込む活動を日々行っています。

二つ目は、民間企業の利点として、柔軟性をもって民間企業同士の連携を行うことができることがあげられます。具体的には、RealNamesと協力して日本語ドメイン名Web閲覧サービスを実施したり、VCNRと共同で日本語ドメイン名プラグインの開発、配布を行いました。JPNICは公益法人なので、一民間企業と連携することは公平性という意味で非常に大変。一方、JPRSは民間企業の機動力を活かし、ユーザーの利便性を考えて、他の組織・企業とジョイントし、柔軟なビジネス展開・連携をすばやく行うことができます。

前村 そういう意味では、gTLDのレジストリであり民間企業でもあるVCNRをビジネス上の参考にしているのですか?

東田 VCNRは.comと.netの登録数が3000万件近くあり、世界的に展開していますが、私達の.jpは登録数が約52万件で、日本国内を対象としたドメイン名のため事情が少々異なります。しかし、顧客を集めてのプレゼンテーションなど、VCNRの高いプロモーション力、手法は大変参考になります。JPRSが開催している指定事業者説明会でも、従来は業務の説明が中心でしたが、最近ではJPRSと指定事業者共同のプロモーション展開といった内容も含めるようにしています。

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JPNIC IPアドレス事業部門
担当理事 前村昌紀
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JPNIC事務局長 成田伸一
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(株)日本レジストリサービス
代表取締役社長 東田幸樹氏

ドメイン名のマーケティングとは?

成田 他業界だと販売数やシェアデータがありますが、インターネットだとそういったデータはタイムリーには出てきませんよね。そういう意味で競争環境の認識はどのようにされているんですか?

東田 いくつかの方法でデータ集計などは行っています。まず、足で稼ぐではないですが、JPRSの指定事業者には他のgTLDのレジストラやリセラ(再販業者)も含まれていますので、営業担当が定期的に指定事業者に足を運び、.jpと他のTLDの登録状況を伺うなど、指定事業者の生の声を積極的に聞くようにしています。さらに、広告代理店などを通じて、ユーザーに対し汎用JPと他のgTLDの使用イメージ調査を行ったりしています。そういえば、汎用JPが登録開始後1年を経て、実際の使用や広告での露出が増えてきたことを考えると、新しいgTLDもそろそろ社会に露出してくるかもしれません。

今後激しくなる競争で競合相手に伍していくためにも、指定事業者や広告代理店などとのタイアップをさらに強化して、JPドメイン名の一層の利用促進を図りたいですね。たとえば、ユーザーの業界ごとにホスティング事業者の影響が強いのか、回線事業者が強いのか、広告代理店が強いのかなど状況が違ってきます。それと有名企業の目につくドメイン名が.jpだと、これから使いたい人達も影響を受けて使っていただける傾向がありますね。営業努力の結果の一例としては、映画業界で.jpを多く使っていただけるようになりました。配給会社などアプローチ先が一か所分って成功すると、その業界で連鎖反応的に変えてもらえることが多いです。

また、マーケティング担当や財務など社内の関係部署が、売り上げ実績データを基に定期的に対策会議を開き、ユーザーニーズに合わせたより良い商品、サービスの提供に努めるようにしています。

前村 ドメイン名業界にマーケティングという概念があるなんて想像がつきませんでした。そのような手法を最初に見つけるのもご苦労があったのではないですか?

東田 確かに当時のJPNICには、ドメイン名に関するマーケティングの概念はなかったですね。ユーザーにとってドメイン名の選択肢が少なく、.jpも自然に増加していたため、その必要性が認識されていなかったのです。ところが、.bizや.infoなどの新たなgTLDの出現に伴って、市場・ユーザーの声を聞き、その調査分析結果を商品やサービスにフィードバックしていくマーケティングの導入が必要となってきました。そこで、企画担当や営業、広報宣伝など、外部から人材を募り、そのノウハウをJPRSに最も合う形に適応させていきました。最初は手探り状態でしたが、現在もJPRSにより適切なマーケティング手法を確立させるため、日々努力を続けています。

マーケティングを導入し、結果として登録数を増加させたいのは、その利益をDNSのさらなる安定運用の取り組みに充てたいからです。現在、JPRSはDNSの使用料金という形で使用量に併せて個別に課金することは行っていません。JP DNSを高いサービスレベルで安定的に運用するためにも登録数は増加させたいですね。

DNSの第一人者として

前村 DNSについては、今の緩やかな仕組みでうまく動いているのはある意味奇跡に近いのかもしれないですね。ところで最近、JPRSのDNS技術者の皆さんがカンファレンスにもよく参加されているようですが、それは先ほどの話のように、JPRSとしてDNSの安定運用に注力したいという方針が関係しているのですか?

東田 JPRSは.jpのレジストリとしてJPドメイン名の登録管理とあわせ、JP DNSの運用を行っています。.jpのプライマリを運用している組織としては当然DNSの第一人者でなくてはならない。そのため、さらなる技術力の向上、技術陣の充実に努めています。またインターネットは分散化された技術であり、JPRSで閉じているわけではありません。そのためインターネットコミュニティ全体でのDNSの信頼性向上に向けての活動も行っています。その一つが、JPNIC、WIDE Project(以下、WIDE)と共同での「DNS運用健全化タスクフォース」(以下、DNSQC-TF)での活動。そしてもう一つがJPRSのWebに5月に開設した「DNS関連技術情報」サイト(http://jprs.jp/tech/)での情報発信です。

DNSはJP DNSのみならず、各組織でも必要なものなので、関連情報を必要とする方々は数多くいます。そのような方々に対し、やはりJPRSが先頭をきって情報発信すべきとの考えのもと、「DNS関連技術情報」サイトでDNSの運用に必要な最新の関連技術情報を提供しています。情報を迅速に提供するため、サイト内容の更新権限は技術陣に与えるなど、JPRSの他のサイトとは異なりフレキシブルな運用体制を取っています。サイト開設以来、毎日のアクセス数は多く、またDNSの技術情報を出すことによりさらにユーザーからJPRSに対する要望などの有意義な情報も集まってくるなど、その効果は高いものと考えています。

ドメイン名事業は一般に黒字体質と考えられがちですが、実際にはDNSの安定運用のために大きな投資が必要となります。もちろん、ドメイン名の登録料金の改訂も視野に入れていますが、まずはDNSの安定運用のための仕組みを作ることが先決だと考えています。現代は何事も商品の品質が問われる時代で、ただ価格のみ安ければ良いと言うものではありません。具体的には、サーバ名のdns.jpへの統一※1やIP anycast技術※2の導入などを検討中です。JPRSだけではなく、JPNICやWIDE等DNSを支えるコミュニティの人たちと良いコミュニケーションをとりながらJP DNSの安定運用と信頼性の向上に努めていきたいと思っています。

前村 その辺のアクティビティが揃ってきたなと感じます。

東田 JPNICとしてもできたのかもしれませんが、民間企業の方がジョイントを組みやすいというのはありますね。今後は、DNSを研究したい学生をインターンシップとして受け入れることも考えています。そうやって徐々に正しいDNSの知識を広げることができればいいですね。

ドメイン名とIPアドレス

前村 JPRSはドメイン名の登録管理、JPNICはIPアドレスの管理と、分かれても依然として不可分のところはあります。システムをどう切り分けていくかなどは協力して進めていかなくてはならないと思います。

東田 現在のwhoisでは、IPアドレスに関する情報はJPNICが、JPドメイン名に関する情報はJPRSが管理しているわけですが、エンドユーザーの視点でのwhoisはどうあるべきかという議論は一緒にしなくてはならないと思います。我社は民間企業ですが、社会インフラ企業として、公平性、中立性が望まれている部分もありますので、JPRSの社員にも何事もエンドユーザーの視点から見る姿勢を心がけるよう日頃から指導しています。

前村 今行っているIPアドレスレジストリシステム開発の再検討においても、エンドユーザーの視点で見た問題の整理も必要だと思っています。それと、IPアドレスはAPNICとのつながりを強め、JPドメイン名とは違った道を進みつつありますが、インターネットユーザーから見るとwhoisといえば今までどおりIPアドレス、ドメイン名の両方が引けるほうが親切なはずです。新しいwhois はそのように構築していかなくてはならないと思いますね。

東田 そうですね。その辺は十分協力できると思います。

前村 JPRSは汎用JPのサービス開始を始めとして新たなビジネスの環境に対応されてきたわけですが、IPアドレスも昔と状況が随分変わってきていて、今改めてIPアドレスのレジストリとはそもそもどうあるべきなのか、整理している最中なんです。指定事業者の皆さんからお金をいただきサービスを提供するという点からも、JPRSが行ってきたことが参考になるように思います。

東田 なるほど。ただIPアドレスはドメイン名ほどビジネスとしての側面は強くないですよね。

前村 営業とかマーケティングというところまではいかないんですが、指定事業者とのコミュニケーションを深めたり、説明責任を果たしながら良いことを行わなくてはならないとは常々思っています。

東田 それはあるでしょうね。JPNICには、社会のために貢献するという思想がずっと息づいていると思いますが、そもそもドメイン名もIPアドレスも誰かが一元管理しなくてはならないということで、ボランタリー的にJPNICはスタートしたんですよね。その後、ドメイン名には社会でのビジネス需要の高まりと共に市場原理が働くようになったため、JPRSが設立され、登録管理業務を行うことになったわけですね。一方、IPアドレスの管理は従来通りJPNICが行っています。ドメイン名には市場原理が働くようになって競争が生まれ、エンドユーザーに価格だけでなく、品質的にも良いものを提供しないと将来的には淘汰されてしまいます。そういう意味での競争原理はIPアドレスにはないので、JPNICに根付いている社会貢献という思想にもマッチしていると思いますね。

前村 IPアドレスとドメイン名はどこがどう違うかということが昔は分からなかったんですよね。

東田 そうですね。たとえば.comも、最初は1企業1ドメイン名という規則があって、有限な資源という認識でした。また、日本でドメイン名を登録すると言えば、co.jpやor.jpしか考えられませんでした。有限な資源を公正・中立な立場から管理することが要求されていたという意味では、公共的な性格が強い事業だったので、当時はドメイン名の登録管理もJPNICが行うのに適していたわけです。今はIPアドレスとドメイン名でその性格が違いますが、スタートは同じだったんでしょうね。

前村 IPアドレスは限られたものをいかに上手く分配していくかということですが、ドメイン名は有限性がそれほど気にならないですよね。

東田 文字列の組み合わせだから有限だという考えもありますが、ほとんど無限と言えるでしょうね。

前村 といった性質の違いも最近やっと分かってきたところですね。だからドメイン名にはマーケティングが必要だし、IPアドレスには別なセンスが必要だというイメージがつかめてきました。

成田 競争により自ずと品質向上の努力が生まれ、そこから商品、サービスの良し悪しが生じてくると思うのですが、IPアドレスは競争より公平な配分に重きを置くことから、競うべき品質の概念をまだ模索中ということなのでしょうね。

前村 IPアドレスは仮想的にはAPNICと競争するというモデルなんです。JPNICも最近は競合相手の分析を行い始めています。

東田 我々がスタートしたときにドメイン名のマーケティングを手探りで行ったのと同じですね(笑)。

成田 最近DNSの品質向上のための活動を行われていますが、今後は品質だけでなく、商品に対するアフターサービス的な意味合いの営業力というのがポイントになってくるんでしょうか?

東田 それはありますね。信頼できる技術、信頼できるサービス、そして規則一辺倒でない柔軟で機動力のある対応が必要だと考えています。

成田 どちらにしてもドメイン名は階層構造を取っており、またインターネットは分散した技術なので、JPRS単独では難しい部分もありますよね。

東田 そうですね。我々だけではできないという意味では、DNSQC-TF活動などがそのいい例だと思います。たとえば、コミュニティの意見をまとめるという点ではJPNICの求心力は非常に高く、これまでの実績を信頼している方も圧倒的に多いので、それを活かしてさまざまな調整活動を行っていただけると嬉しいですね。会員としても、そこはお金を払ってでも行っていただきたいところです。

JPNICに望むこと

成田 最後にJPNICにどのような活動を期待されているか教えてください。

東田 JPNICは必ずしも会員や指定事業者の要望にそった活動のみ行う必要はないと思います。それよりもっと社会を見てほしい。社会がどうやったら良くなるのかという思想がJPNICの根本ではないかと私は思っています。JPNICの前身であるJNIC時代に最初東大に集まってきたメンバーは、ドメイン名が欲しいときにもらえ、インターネットがきちんと動く仕組みが必要だから、皆で協力してやっていこうという思想でした。その思想、プライドを、私自身もそうですが、JPNICの方にも忘れないで欲しいと思います。

新ビジネスを、新事業展開をという声も耳にしますが、それよりはどうやったら社会が、インターネットが良くなるかということを念頭において、コミュニティの意見の集約やニュートラルな提言とその実施を、政府と民間企業の中間的な立場から行っていって欲しいですね。一例としては、ワーキンググループといった硬めのものではなく、有識者を集めた自由な場を提供するなど。電波と放送とインターネットをどうするかなどといったテーマについて検討する母体は、JPNICの中にあって良いのかもしれないですね。

前村 JPNICとしてドメイン名事業のような新たな収益構造が必要というわけではなくて、公益事業としてJPNICの旗をどうやって保っていくかというところが重要なのだと思います。IPアドレス、ドメイン名の次は何が足りなくて、何が必要とされているかということを自己分析し、次の時代をどう進んでいくかということを一所懸命考えているところです。

東田 それは大事だと思います。いろいろ計画して動くことも重要ですが、インターネットは、歴史的にも「Rough consensus, Running code」に代表されるように、割と無計画に実験と称して運用され、ここまで発展してきた経緯もある(笑)。そのような中で人間社会が幸せになれると信じて皆で頑張ってきた。その気持ちを持ち続けることが大切なんでしょうね。

JPRSとしてはJPNICの理念に賛同し、一緒にやれるところは一緒にやりたいし、またJPNIC、JPRSともそれぞれがその使命を果たせるよう、より一層の弛まぬ努力を続けたいと思います。

顔馴染みのメンバーが改まっての対談ということもあり、少々緊張ムードで対談はスタートしました。インターネットを良くしたいという根っこの部分は、JPNIC、JPRSと立場は変わっても同じなのだということを再認識した90分でした。

会員企業紹介
会社名:株式会社日本レジストリサービス
所在地:〒101-0052 東京都千代田区神田小川町1-2 風雲堂ビル3F
設 立:2000年12月26日
資本金:3億4,414万円
主な事業:JPドメイン名のレジストリとして、JPドメイン名の登録管理とDNSの運用などを実施
URL:http://jprs.co.jp/

※1 dns.jpへの統一:
JP DNSサーバのホスト名を ?.dns.jp(?は1文字)に統一することにより、DNSの応答メッセージ内で、ホスト名に関する情報が圧縮され、より多くのJP DNSサーバをルートゾーンに登録することができる。特にIPv6アドレスがルートゾーンに登録されると、応答メッセージ内により多くの情報が増えることになり、現在のJP DNSサーバの構成では、DNS の制限であるUDP 512オクテットを越えてしまう場合があるので、IPv6サービスを導入するためにはホスト名を統一することが有効な手法となる。
※2 IP anycast技術:
通常、インターネット上のホストに対して個別に割り当てるIPアドレスを、ある機能(たとえばDNSサーバ)に対して割り当てることを可能にするための技術。IP anycastを用いたサーバでは、同一のIPアドレスが複数のサーバにより共有され、ユーザーからのリクエストはネットワーク上の最も近いサーバにより処理される。

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