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ニュースレターNo.47/2011年3月発行

桃栗3年柿8年、情報提供は10年?

JPNIC理事 成田 伸一

私が、社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(以下「JPNIC」)の事務局長に就任したのが2001年8月ですから、その時点から数えて早10年が経とうとしています。この21世紀の最初の10年、JPNICはいろいろなことに関わりました。

主なものを述べますと、事業の面では、JPドメイン名登録管理業務の株式会社日本レジストリサービス(JPRS)への移管(2002年)、インターネットガバナンス・タスクフォース(IGTF)の活動(2004年~2006年)、IPv4アドレス在庫枯渇への対応活動(2007年~現在)等の推進が挙げられます。一方、イベントとしては、北九州でAPNICオープンポリシーミーティング(2003年)、京都でAPRICOT(2005年)、東京で2回のSIPit(2006年、2009年)等の開催に参画(APRICOTは共催)しました。そして、日本語ドメイン名運用試験(2000年~2003年)、ENUMトライアルジャパン(ETJP)の活動(2002年~2005年)、JPIRRの運用(2002年~現在)等の調査研究業務の推進を行ってきました。

こうしたいろいろな活動の進捗状況をWebでクイックに報告していますが、さらに理解を深めていただくためのツールとして、ニュースレター、メールマガジン(JPNIC News & Views)、ICANN報告会の三つをJPNICは有しています。それぞれの位置付けは、JPNIC会員を対象とした会報誌のニュースレター、不特定多数の読者を対象としたメールマガジン、講演会+質疑応答形式のICANN報告会、と異なりますが、資料はWeb上ですべて公開しています。この三つのツールのうち、メールマガジンとICANN報告会は私が事務局長に就任した2001年生まれで今年で10歳になります。また、ニュースレターも創刊自体は1994年ですが、2002年に現在のものにほぼ準じた構成へと誌面を大幅にリニューアルし、こちらもそろそろ10年目を迎えます。スタートして3年間程は、紙媒体にして配るのはコストの面からもったいない(ニュースレター)、マニアックで難解(メールマガジン)、だらだらとした報告で眠気を誘う(ICANN報告会)等のコメントを頻繁にいただきました。その後、さらに3、4年たった頃からは、インターネットガバナンスやIPv4アドレス在庫枯渇に関連する報告が多くなり、正確で整理された報告が要請されました。こうして皆さんに鍛えていただいていますが、10年を経て学んだことは、何を報告したいかを明確にすることが最も重要で、どのツールを使うのがよいかはその次、ということです。どのツールでも、視点を明らかにし所見を分かりやすく述べる、ことは同じですから。

情報提供というのは、公益法人にとって公益に資する重要な業務ですが、極めて地味な業務です。水と情報は「ただ」と思っている、と評される日本人が「JPNICの情報提供は役に立つ」と感じ、表明してくれるようになるには、ある程度の歳月が必要と考えますが、三つのツールの使い方については、10年を経て、的確になってきていると感じます。果実がなるのに、桃栗3年柿8年と言いますが、JPNICの情報提供は10年かけて一つのハードルを越えたと思います。これを果実と言えるかどうかは皆さんの判断にお任せしますが、私は、後任の林事務局長の下、これからさらに改善が進むことを期待します。


執筆者近影 プロフィール●成田 伸一(なりた しんいち)
2001年8月~2009年11月社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター事務局長、2010年6月より同理事、現在に至る。現職は株式会社ASJ社長室長。

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