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文書管理情報
文書番号 JPNIC-01096 無効となった文書 JPNIC-01015
発効日 2010/4/19 最終更新日 2010/3/19
文書名 IPv4割り当てにおけるJPNIC審議申請について

IPv4割り当てにおけるJPNIC審議申請について

社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター

本文書について

 この文書は、JPNICからIPアドレス割り当て管理業務(以下「IP割り当て管理業務」)の委託を受けた事業者であるIPアドレス管理指定事業者(以下「IP指定事業者」)が、接続組織に対するIPv4アドレスの割り当てに関して、JPNIC審議申請が必要となる条件を示し、JPNIC審議申請に関する手続きを解説したものです。

 IPv4アドレスの割り当てにおけるJPNIC審議申請の際には、本文書をよく読み、誤りのないようにしてください。

目次

1. アサインメントウィンドウとは

 JPNICでは、IP指定事業者がアドレス割り当てに関連した要件と責任を十分に理解できるようにするため、APNICで導入されている「アサインメントウィンドウ(assignment window)」システムを使用します。

 アサインメントウィンドウとは、IP指定事業者が接続組織に、JPNIC審議申請を受けることなく自主的に割り当てることができる最大のアドレス空間の大きさを示すものです。

 アサインメントウィンドウの大きさは、IPアドレスプリフィクス長(/25や/19など)及び、すべての割り当てに関してJPNIC審議申請が必要であることを示す大きさ "0" によって表記されます。

2. アサインメントウィンドウの運用方法

 新たにIPv4アドレスの登録管理業務を始めた場合、そのIP指定事業者に与えられるアサインメントウィンドウの大きさは0です。つまり、IP指定事業者はIPv4アドレス管理業務開始当初は一切自主的にIPアドレスを割り当てることができません。

 アサインメントウィンドウを超える大きさのアドレス空間を割り当てる場合、IP指定事業者はJPNICに対して、接続組織のIPv4アドレス割り当て審議情報を記載したJPNIC審議申請(IPv4割り当て審議申請)を行い、JPNICから割り当て可否の判断を受ける必要があります。

 JPNICでは、提出された審議申請に関して、その審議情報が以下に示す文書の割り当て基準を満たしているかを検討し、必要だと思われる場合、その内容に関してIP指定事業者に対して問い合わせるなどの審議を行い、割り当てを承認します。

IPv4割り当て報告申請について(ユーザネットワーク用)

 この過程でJPNICは、そのIP指定事業者が適切なIPアドレス割り当てを行うためのスキルや知識などを持ち合わせているかを検討するとともに、そのIP指定事業者のIPアドレス割り当てのパターンを把握します。

 これらによりJPNICはそのIP指定事業者に対して、自主的な割り当てによっても適切さが損なわれない大きさとして、新たなアサインメントウィンドウの大きさを決定します。

 このようにして、IP指定事業者はその初期の段階ではしばしばJPNIC審議申請を行うことによってIPアドレス割り当ての知識を深めることとなり、業務熟達度が上がるとともにアサインメントウィンドウが大きくなって、多くの割り当てを自主的に行うことができるようになります。

 ただし、ユーザーへの割り当ては1年の予測をもとに行うことが原則となっており、極端に短い期間での再割り当てについては、JPNICは説明を求めることがあります。

 また、IP指定事業者における担当者の配置転換などにより、業務熟達度が落ちたと判断される場合は、JPNICはアサインメントウィンドウを小さくすることがあります。

3.アサインメントウィンドウの大きさの更新及び告知

 アサインメントウィンドウの大きさは、IPv4割り当て審議申請が完了する毎に更新が検討され、審議結果に併せて通知されます。

 また、IP指定事業者が新しいIPv4アドレス空間の割り振りを受ける時にも更新が検討され、割り振り通知に併せて通知されます。

4. IPv4割り当て審議申請の手順

4.1 申請方法

 IPv4割り当て審議申請の際は、 あらかじめ通知されたWeb申請システムのURLからログインのうえ、 「IPv4割り当て審議申請」より行ってください。
IPv4割り当て審議申請の際に記入する、 「IPv4割り当て審議申請フォーム」の各項目に登録する内容や記入形式については、 「7.1 各項目の説明」を参照してください。 記入内容に問題がない場合、 受付番号の記載された申請受領通知が電子メールにて返送されます。
なお、Web申請システムにログインする際には、 JPNICより貸与された資源管理カードを用いて発行された、 資源申請者証明書を利用してログインしてください。

4.2 JPNICでの審議の流れ

 JPNICでは提出されたIPv4割り当て審議申請に関して、

  • 記入事項に不備がないこと
  • IP指定事業者が接続組織のIPv4アドレス利用に関する情報を十分かつ正確に収集していること

を確認、精査します。 この際不十分な点、不明な点がある場合、 速やかにIP指定事業者に問い合わせます。
以降、 IP指定事業者が適切に割り当てIPアドレスの大きさを判断していることを確認した上で、 速やかに審議結果をIP指定事業者に回答します。

4.3 審議結果回答後の手続き

 JPNICは承認通知による審議結果の回答の際に、IP指定事業者に審議番号を知らせます。IP指定事業者においてはこの審議番号を、IPv4割り当て報告申請フォームに忘れずに転記して、処理を続行してください。その手順に関しては、以下の文書を参照してください。

 『IPv4割り当て報告申請について(ユーザネットワーク用)

 IPv4割り当て審議申請の審議結果回答は、JPNICデータベースへの登録完了(これがIPアドレス割り当て業務の完了を示す)を意味しませんので、十分注意してください。

5. IPv4割り当て審議申請を行う資格

 IPv4割り当て審議申請を行う際は、割り当てを行う予定のアドレスブロックの割り振りを受けたIP指定事業者が行ってください。IP指定事業者は、あらかじめ通知されたWeb申請システムのURLより申請を行ってください。

 JPNICでは、その手続きを行うIP指定事業者に貸与された資源管理カードを用いて発行した資源申請者証明書を利用して、Web申請システムにログインのうえ、提出された申請のみを受け付けます。

6. 問い合わせ窓口

 IPv4割り当て審議申請は、 「IPv4割り当て審議申請フォーム」の提出によって行われます。
申請は、あらかじめ通知されたWeb申請システムより行ってください。 電子メール、FAXおよび郵送での申請は受け付けていません。 申請フォームの提出や手続きについての問い合わせ窓口は以下の通りです。

電子メール :

7. IPv4割り当て審議申請フォーム

7.1 各項目の説明

項目 記入の要否 記入内容
[IPネットワークアドレス] 必須 割り当てを行う予定のIPv4アドレスをプリフィクス形式でまたはハイフン形式で記述してください。

例) 192.0.2.0/24
  192.0.2.0 - 192.0.2.255

この項目は複数の記述が可能です。
[ネットワーク名] 必須 このネットワークを表す任意の文字列を、英大文字、数字、 "-"(ハイフン)のみを用いて12文字以内で記述してください。

ネットワーク名は、インターネットレジストリの整合性チェックなど、 主として管理目的に使用されます。
ネットワーク名には、 ネットワークが割り当てられる組織に関連のある名前を使用するようにしてください。
複数のネットワークアドレスが同じネットワーク名を持つことも可能です。
[組織名]
[Organization]
必須 ネットワークを運用する会社、組織などの名称、個人への割り当ての場合には個人の氏名を記入してください。
[郵便番号]
[住所]
[Address]
必須 組織が所在する住所を記述してください。
[network-plan] 必須 割り当てを行う予定のIPv4アドレスをサブネット毎に以下のフォーマットで記入してください。 IPv4アドレスはプリフィクス形式またはハイフン形式で記述してください。
また、要素中および要素間には改行を含めないでください。

[記入形式] address mask connect n0/n1/n2 remark[division,purpose]

address : ネットワークアドレス(プライベートアドレスの記入はできません)

mask : サブネットマスク

connect : YES、NO または PART
YES : インターネット接続する
NO : インターネット接続しない
PART: パートタイム接続(たとえばダイヤルアップ接続など)の場合

n0 : そのサブネットの直後のホスト数
n1 : そのサブネットの6カ月後のホスト数
n2 : そのサブネットの1年後のホスト数

remark : ネットワークの使用組織、 用途(目的)を記入してください。 日本語(全角)、英語(半角)表記が可能です。

例)
division:組織 本社,支社、販売、情報システム
purpose :目的 ダイヤルアップ、サーバ、ネットワーク
※資料1にも例を掲載していますので参考にしてください。
この項目は、すべての要素の記述が必要です。
この項目は複数の記述が可能です。
[old-network] 現在、割り当てを受けているIPv4アドレスで構築しているネットワークの構成をサブネット毎に記入してください。 要素中および要素間には改行を含めないでください。
ただし、プライベートアドレスを用いて構築する部分については記入しないでください。

[記入形式] address mask connect n0/n1/n2 remark[division,purpose]

address : ネットワークアドレス

mask : サブネットマスク

connect : YES、NO または PART
YES : インターネット接続する
NO : インターネット接続しない
PART: パートタイム接続(たとえばダイヤルアップ接続など)の場合

n0 : そのサブネットの直後のホスト数
n1 : そのサブネットの6カ月後のホスト数
n2 : そのサブネットの1年後のホスト数

remark : ネットワークの使用組織、 用途(目的)を記入してください。 日本語(全角)、英語(半角)表記が可能です。

例)
division:組織 本社,支社、販売、情報システム
purpose :目的 ダイヤルアップ、サーバ、ネットワーク
※資料1にも例を掲載していますので参考にしてください。
この項目は、すべての要素の記述が必要です。
この項目は複数の記述が可能です。
[備考] 上で述べた以外の申請の正当性を主張するために役立つと思われるその他の任意の詳細情報を記入することができます。

特に、ネットワークトポロジを表す図表や、 アドレス空間利用およびサブネット計画の根拠を示す詳しい説明があれば、 JPNICにおいて何らかの疑問点が生じたとしても、 接続組織のネットワークに関する必要条件を理解しやすくなるため、 それだけ早期に申請が処理されることになります。

なお、この項目への記述が難しい場合、 MS Office系やPDFファイルなどのアプリケーションにて作成された資料も受け付けております。

セキュリティ強化のため、 SSLによる資料の提出も受け付けております。 SSLによって資料の提出を行う場合、 JPNICから通知される受付番号を用いて、 Web申請システムを通して送付してください。
[申請者メールアドレス] 必須 本申請が受付された場合に通知すべき電子メールアドレスを記入してください。
本申請に関する通知を確実に送信するため、 [申請者メールアドレス(確認)]に再度、 申請者メールアドレスを記入してください。

資料1 REMARKにおける記入例

division:組織
本社,支社、大阪支社、名古屋事業所、福岡工場
経理、総務、開発、販売、情報システム、計算機センター
東京NOC、大阪AP
HQ,Branch,R&D,Marketing,Sales
support-group,customer-svc
purpose :目的
バックボーン、サーバ、ダイヤルアップ
LAN、WAN、ネットワーク
R&D-network,HQ-net
dial-up,dialup-ports,servers,point-to-point

関連文書

「IPv4割り当て報告申請について(ユーザネットワーク用)」
http://www.nic.ad.jp/doc/ip-addr-assign-user-process.html

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