4バイトAS番号とは
AS番号は、 統一された運用ポリシーによって管理されたネットワークの集まりを示し、 BGP(*1)による経路制御の単位となる、 自律システム(Autonomous System:AS)に対して与えられる番号を指します。 インターネットレジストリでは、 各ASに対して一意な番号の割り当てを行っています(*2)。
このAS番号には、 当初2バイト(16ビット)で表記することが可能な個数(65,536個)が定義されていましたが、 AS番号の需要増加に伴い枯渇が予想されるため、 4バイト(32ビット)で表記することが可能な個数(約43億個)まで拡張されることになりました。 この新たに拡張された、4バイトで表記するAS番号のことを、 4バイトAS番号と呼びます。
4バイトAS番号の、上位2バイトと下位2バイトの間は、 "."で区切って表記されます。 これまで利用されてきた2バイトのAS番号を、 4バイトで表記することも可能な仕組みになっており、 例えばJPNICに割り当てられた「AS2515」は、 4バイトAS番号では「AS0.2515」と表記します。
4バイトAS番号に対応するための、 BGPの拡張に関する標準化も既に進められており、 関連するInternet Draft(*3)が発行されています。] JPNICにおいても、実装の本格化に伴う需要に対応するために、 2007年3月7日から4バイトAS番号の割り当てを行っています。
なお、技術標準の策定にあたっては、2バイトAS番号のASと、 4バイトAS番号のASが相互運用できるように定められていますが、 2007年5月時点では実運用レベルでの検証はこれからという状況になっています。
(*1) インターネット1分用語解説 ~BGPとは~ http://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/bgp.html
(*2) インターネット1分用語解説 ~ASとは~ http://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/as.html
(*3) BGP Support for Four-octet AS Number Space http://www.ietf.org/internet-drafts/draft-ietf-idr-as4bytes-13.txt
(*4)「4バイトAS番号割り当て開始のお知らせ」 http://www.nic.ad.jp/ja/topics/2007/20070208-01.html