ブランドTLDとは
ブランドTLDとは、 2012年1月にICANN (The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)により募集が開始された新gTLD (generic Top Level Domain)」の中で、 企業などにより組織名やサービス名(いわゆるブランド)をラベルとして申請されたgTLDを指します。 広義では単純にブランドと同一の文字列を持つgTLDならすべてブランドTLDと呼べますが、 狭義ではICANNとのレジストリ契約(Registry Agreement; RA)*1の締結にあたり、 仕様書13*2が適用されるgTLDが該当します。
新gTLDの申請とは、 すなわちそのgTLDのレジストリ(登録管理組織)となることであり、 申請組織はICANNとの間でRAを締結する必要があります。 このRAには、 不特定多数のユーザーを対象に公平な登録サービスを提供するための制約が多く課されていますが、 これらの中にはドメイン名の登録ビジネスをしたいわけではなく、 企業などが単に自身のドメイン名として利用したいという場合には、 大きな負担となるものが含まれていました。
仕様書13が適用されると、その負担が一部軽減され、
- 仕様書9に定められている「レジストリ行動規範」の適用が免除され、レジストリによるレジストラの選り好みや、レジストラを通さない自身によるドメイン名登録などが可能になる
- 三つまでのレジストラを指定して、そのレジストラを通じてのみの登録サービス提供ができるようになる
- サンライズ(優先登録期間)の提供が免除される(ただし、他の権利保護施策には従う必要がある)
といったことが認められるようになります。
この仕様書13の適用を認められたブランドTLDですが、 ICANNが公開している2015年4月28日時点のデータ*3によると、 272のgTLDで適用が認められています。
*1 https://newgtlds.icann.org/sites/default/files/agreements/agreement-approved-09jan14-en.pdf
*2 https://newgtlds.icann.org/en/applicants/agb/base-agreement-spec-13-additional-clause-11apr14-en.pdf