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サイバースクワッティングとは

サイバースクワッティング(Cyber Squatting)とは、 他人の土地を不法占拠する行為(squat)と同様に、他者が権利を持つドメイン名を、 不正の目的を持って権利者よりも先に登録する行為を指します。 また、このような行為を行うドメイン名登録者を、 サイバースクワッターと呼ぶこともあります。

サイバースクワッティングを行う主な目的は、 本来の権利者にドメイン名を高値で売りつけたり、 さらに別の第三者に転売したりするといった直接的な現金化ですが、 それ以外にも、本来の権利者がそのドメイン名を使えないようにしたり、 ビジネス上の競業者の事業を混乱させたりするといった妨害目的や、 当該ドメイン名が持つブランド力にフリーライドして自身のビジネスを有利に働かせたりするためなど、 さまざまなものが存在しています。

ドメイン名は基本的に、商標などの有無に関係なく、 先願主義(First come, First served、日本語で言うと「早い者勝ち」)で登録が認められます。 そのため、サイバースクワッティングは、 インターネットが一般ユーザーの間で広く利用されるようになり、 企業などが独自ドメイン名の登録を行うようになった頃から見られる行為で、 現在でもドメイン名の安定的利用に影響が出るケースとしては、 多数を占めるものとなっています。

このようなサイバースクワッティングに対応するための仕組みとしては、 ドメイン名の登録管理においてはドメイン名紛争処理方針(Domain Name Dispute Resolution Policy; DRP)が定められていて、 権利者はドメイン名の移転や取消を求めることができます。 また、日本国内においては不正競争防止法においても、 不正の目的によるドメイン名登録が不正競争として規制されています。

■参考

ドメイン名紛争処理方針(DRP)
https://www.nic.ad.jp/ja/drp/

不正競争防止法
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=405AC0000000047

JPNIC News & Views vol.1998(2023年5月15日発行)より

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