DKIMとは
DKIM (DomainKeys Identified Mail)は、 電子メールにおける送信ドメイン認証技術の一つであり、 メールを送信する際に送信元が電子署名を行い、 受信者がそれを検証することで、 送信者のなりすましやメールの改ざんを検知できるようにするものです。
送信ドメイン認証技術は、送信元のIPアドレスを利用するものと、 電子署名を利用するものとに大きくわかれますが、DKIMは電子署名を利用し、 その電子署名の検証に必要となる公開鍵は送信元ドメインのDNSサーバで公開されます。 受信者は受け取ったメール中の署名者に関する情報からドメインを特定し、 そのDNSサーバへ問い合わせることで公開鍵を取得します。
電子署名の作成は、送信者自身が必ずしも行う必要は無く、 他にメール送信者の利用するメール中継サーバ(MTA)、送信メールサーバ(MSA)、 あるいは信頼した第三者が行うことが可能です。 このような特徴を利用して、 例えば電子署名の作成をメールサーバで行うように設定を行い、 エンドユーザーのメールに対して透過的にDKIMを用いた署名を付加することなどができます。
最近では、同じ送信ドメイン認証技術でも送信元のIPアドレスを利用するSPF (Sender Policy Framework)と、 DKIMとを組み合わせたDMARC (Domain-based Message Authentication, Reporting and Conformance)と呼ばれるメール認証技術の導入に伴い、 DKIMの普及が進んでいます。
■参考
RFC 6376 - DomainKeys Identified Mail (DKIM) Signatures
https://tools.ietf.org/html/rfc6376
RFC 6377 - DKIM And Mailing Lists
https://tools.ietf.org/html/rfc6377#ref-DKIM
DomainKeys Identified Mail (DKIM)
http://www.dkim.org/
インターネット用語1分解説~SPFとは~
https://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/spf.html
dmarc.org - Domain Message Authentication Reporting & Conformance
https://dmarc.org/
M3AAWG Sender Best Common Practices
https://www.m3aawg.org/sites/default/files/document/M3AAWG_Senders_BCP_Ver3-2015-02.pdf