MANRSとは
MANRSとは、"Mutually Agreed Norms for Routing Security"の略で、 ISOC (Internet Society)が世界的に普及をめざす、 BGPルーティングのセキュリティ確保を目的とした活動です。 "マナーズ"と発音します。
日本語で直訳すると、 "ルーティングセキュリティに関する行動規範"という硬い言葉になりますが、 内容としてはルーティング運用者が守るべきマナーといった性質の取り組みとなっています。
MANRSの対象者は、ネットワーク運用者とIXPsに大別されていて、 それぞれに守って欲しいとされる事項が決められています。
ネットワーク運用者の守るべき行動としては、
- 不正な経路を出さないFiltering
- 送信元IPアドレスを偽装したパケットを出さないAnti Spoofing
- グローバルなコミュニティとの円滑なやり取りを行うためのWHOISやIRR(Internet Routing Registry)などのデータベースへの登録更新
- IRRやRPKI(リソースPKI)への登録によるValidationへの協力
の四つとなっています。 なお、1~3は期待される行動で、4は先進的なものとされています。
上記の四つは、どれかの行動がなされていればMANRSへ参加することができ、 四つすべてを満たす必要はありません。 MANRSへはWebサイトから参加することができ、 組織ごとに1~4の行動を取り入れているかと合わせて、 MANRSのWebサイトにて公開されます。
IXPsのMANRSについては、ネットワーク運用者の遵守事項と比べると、 導入すべきことがより厳格に決められています。 そのため、IXPsのMANRSについて詳しく知りたい方は、 MANRSのWebサイトを別途ご参照ください。
■参考
MANRS Webサイト
https://www.manrs.org/
ルーティングセキュリティに向けた合意規範
https://www.nic.ad.jp/ja/translation/isoc/20140924.html
ネットワーク運用者の皆様!MANRSをご存知ですか。
https://blog.nic.ad.jp/blog/manrs/
MANRSへの参加表明
https://blog.nic.ad.jp/blog/manrs_submit/