RDAPとは
RDAP (Registration Data Access Protocol)とは、 IPアドレス等のレジストリに登録したデータにアクセスするためのプロトコルで、 WHOISプロトコルの後継として、 RFC7480~7485において標準化されたものです*1。
RDAPの主な特徴としては、
- HTTP(S)にて通信されること
- 応答がJSON (JavaScript Object Notation)*2形式で構造化されていること
が挙げられ、TCP43番ポートを用いてテキストベースで通信されるWHOISとは異なっています。
WHOISは、データ形式がレジストリ間で統一されていないことから、 機械的な解析が困難でしたが、 RDAPではデータ形式がレジストリ間で統一されたJSONのフォーマットとなっています。 たとえば、IPアドレスについては、 始点のアドレスが"startAddress"、終点のアドレスが"endAddress"という名前を持つオブジェクトに格納されます。 これにより、WHOISで検索したIPアドレスを機械的に処理しようとした場合などに、 より解析をしやすくなっています。
RDAPはIPアドレスの他に、AS番号やドメイン名といったインターネット資源を、 共通のフォーマットで扱うことができるようになっています。 IPアドレスとAS番号については、 既に世界中に五つある地域インターネットレジストリ(RIR)すべてのRDAPサーバーにて、 参照することができるようになっています*3。
RDAPが策定された経緯や参照方法については、 過去のインターネット用語1分解説やJPNICブログにて詳しく解説していますので*4、 ぜひそちらもご参照ください。
*1 Web Extensible Internet Registration Data Service (weirds)
https://datatracker.ietf.org/wg/weirds/documents/
*2 インターネット用語1分解説「JSONとは」
https://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/json.html
*3 IANA IPv4 Address Space Registry
http://www.iana.org/assignments/ipv4-address-space/ipv4-address-space.xhtml
IANA IPv6 Address Space Registry
http://www.iana.org/assignments/ipv6-address-space/ipv6-address-space.xhtml
Autonomous System (AS) Numbers
http://www.iana.org/assignments/as-numbers/as-numbers.xhtml
*4 インターネット用語1分解説「次世代WHOISとは」
https://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/next-gen-whois.html
JPNICブログ「RDAP ~次世代WHOISプロトコル~ の紹介」
https://blog.nic.ad.jp/blog/rdap-intro/