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リセラとは

リセラ(reseller)とは、 文字通り卸元などから商品を仕入れてユーザーに販売する再販事業者/取次事業者のことですが、 ドメイン名登録の文脈では、 トップレベルドメイン(TLD)の管理を行うレジストリ(登録管理組織)との契約に基づいてその下でドメイン名の登録を行うレジストラ(登録事業者)とは異なり、 レジストラの下でドメイン名登録を取り扱う事業者のことを指します。

gTLDの場合には、レジストラとリセラには明確な違いがあり、 レジストラはICANNから認定を受け契約を結び、自身で登録データベースやWHOISを管理し、 ICANNが定める各種ポリシーに厳格に準拠する義務があります。 それに対して、リセラはユーザーからの申請をレジストラに取り次ぐだけで、 レジストラとの契約に基づく義務などはありますが、ICANNと直接契約関係にあるわけではありません。 ただし、リセラの上位レジストラがICANNと2013年版のレジストラ認定契約(RAA)を締結している場合は、 レジストラによるリセラの監視要件などが規定されています。 なお、ccTLDの場合にはもう少し区別は曖昧になり、 レジストリへの直接登録申請を受け付けているTLDなどでは、 単に規模が大きい事業者をレジストラ、小規模な事業者をリセラと呼んでいることなどもあります。

ただ、一般的にはレジストラとリセラの区別はレジストリとの契約関係があるかどうかで付けられることが多く、 リセラの規模はさまざまです。 個人レベルで申請代行をしているだけの小規模なものから、 ISPやホスティング事業者、Webページ作成業者などがドメイン名の登録取り次ぎを行っているある程度の規模があるところ、 ドメイン名登録を専業でやっていて規模としては並のレジストラよりも規模が大きいところまで存在します。

上述のRAAによる規定などはあるものの、リセラはレジストラと比べれば自由度が高い運営が可能なため、 リセラごとの費用やサービス面での差が大きいことが特徴です。 そのため、事業者を選ぶ際にはよく吟味することが必要ですが、逆に言えばレジストラに比べ、 より自分にあった柔軟なサービスを提供している事業者や、 費用が低廉な事業者を選択することが可能だとも言えます。

JPNIC News & Views vol.1846 (2021年5月17日発行)より

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