スプリンターネットとは
スプリンターネットは、英語では「Splinternet」と綴り、 分裂の意味で動詞や形容詞として使われる単語「Splinter」と、 「Internet」を組み合わせた造語です。 インターネットは、国境を意識しない、 世界中を繋げる単一のコンピュータネットワークとして機能するという考え方で考案されたものですが、 これを何らかの理由や要因で分裂させたものが、スプリンターネットの概念です。
例としてよく挙げられるのは、いわゆる「グレートファイアーウォール」を構築して、 インターネット上の他国からの情報やサービスを大幅に制限している中国や、 自国のインターネットを、 インターネットのそれ以外の部分から切り離すことを法律によって規定し、 想定しているロシアなど、政治的な理由によって国内と国外に明確な区分けを設けるものです。
ただしそれ以外にも、
- 汎用的でない独自技術の採用によって標準的なインターネットとの情報の往来を拒むケース
- プラットフォームによる商業的な囲い込みなどによる実質的な分断
- フィルターバブルやエコーチェンバー効果などでインターネットのユーザーが自分の好む情報だけに囲まれ、好まぬ情報から実質的に隔離されるケース
など、いろいろな容態やレベルの分断にも、 このスプリンターネットという言葉が用いられています。