「.日本」に寄せられたご意見11
2010年3月24日
●提出組織名:株式会社ヒューメイアレジストリ
●提出者氏名:西 紀之
貴センターでも意見募集をされておりますので、 日本インターネットドメイン名協議会に提出したものそのままの内容を、 別紙(添付)の通り、 貴センター宛にも提出させていただきます。
項目 | 意見 |
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2)経営基盤1、6 |
【協議会案】
1 既存の本業の過去5年間の経営成績及び向こう3年間の業績見込みが安定的かつ良好に推移していること 「経営成績」「安定的」「株主構成が安定」 といった抽象的な表現ではなく、より具体的な基準を設けるべきである。 「安定的」の判断に当たっては、 他事業による「.日本」管理運営事業に対する経営圧迫が懸念されることから、 TLDの管理運営事業(以下、「本業」という。)の収益が、 選定された事業者が属する企業集団の全収益に占める割合を考慮するべきである。 また、 「向こう3年間の業績見込みが安定的」であることの判断に当たっては、 選定された事業者が将来、 本業以外の事業に経営リソースを投入する危険性を考慮すべきであり、 具体的には経営基盤の安定化の阻害要因 (定款における事業の目的の限定の程度、当該企業の大株主 (当該大株主と実質的に同視できる者も含む) に株式が偏在しているか否か、 役員等(会社法423条1項参照)の保有株式数など)も考慮すべきである。 加えて、協議会案の「6 株主構成が安定していること」については、 上記のような考慮から、 選定された事業者の株式の持ち株数上位の大株主が少人数で大量の株式を保有する場合には、 「安定している」場合には当たらない旨を注記すべきである。 さらに付言すると、下記「3)事業計画18」に述べるとおり、 「.jp」の管理運営事業者と「.日本」の管理運営事業者とが対立し、 両者の緊密な連携が困難となる場合には、重大な問題が生じるため、 「.日本」の管理運営事業者が組織再編等経営陣の刷新により、 「.jp」の管理運営事業者と対立関係を生じないように 「株主構成が安定していること」については、 厳格な基準を設けるべきである。 |
3)事業計画8 |
【協議会案】
ドメイン名の登録方針において、「.jp」との間で、完全一致、 部分一致、 完全分離のいずれかの計画があればそれを記載し JPレジストリをはじめとする他のレジストリとの連携の計画があればその実装の考え方を示すこと、 及び、完全一致、部分一致の場合には、 「.jp」とのDB連携方式を明らかにすること 【意見】完全分離案は容認できない。 「.jp」と「.日本」とは綿密な連携が不可欠である。 「.jp」と「.日本」とは、 「jp」自体が「日本」を意味するものであり、 第2レベル以下のドメイン名が同一である場合には、 一般人からみて両者を同一のドメインであると認識してしまう可能性が高い。 昨今取引行為において、 ホームページ等が活用されることが多いことにかんがみると、 不正の利益を得る目的で、又は他人に損害を与える目的で、 他人の特定商品等表示と同一もしくは類似のドメイン名を使用する権利を取得される可能性も極めて高いといえる。 (不正競争防止法2条1項12号参照) このことは、以前から「.jp」と「.com」との関係においても、 問題となってきていたが、「.jp」と「.日本」との関係は、 「.jp」と「.com」との関係よりも緊密であり、完全分離とすることは、 前記のとおり上記不正競争防止法違反を誘発する恐れがあり、 社会に対する無用の混乱を引き起こす可能性があることから、 完全分離の計画案は選定基準から除外されるとすべきである。 極論すれば、 「.jp」の管理運営事業者と 「.日本」の管理運営事業者とは同一であるべきとすべきこととなるが、 仮に同一でなくとも、 将来にわたり永続的に「.jp」と「.日本」 とのDB連携が行われるような計画案であることを要する。 |