ENUM研究グループ設立趣意書
1. 設立趣意
インターネット電話の進展に貢献できるよう、日本の実情に即したENUMの管理運用方式や技術標準を民間主導で提案するために、非営利の任意団体「ENUM研究グループ」を設立することとした。
設立背景
インターネットを中継網とするIP電話サービス、いわゆる、インターネット電話サービスが今後普及することが予想されている。現在、ITU-TおよびIETFにて、インターネット上での電話番号の統一的アドレス解決を行う仕組みであるENUMの技術標準、管理運用手順が提案されている。さらに、わが国においても、総務省の「平成14年度電気通信番号に関する研究会」において、ENUMの検討の必要性が議論されている。欧米諸国においては、米国のENUMForum、英国の UK ENUM Group(UKEG)など、産業界主体で各国の実情に応じたENUMの枠組みを規定する任意団体が結成され、各種提言・報告を行っているところである。
2. 本グループの目的とマイルストーン
活動内容
- ENUMの実現方式、運用方式、またこれらに関する検討
- ENUMに関連する技術的課題の検討
- ENUMの実現及び運用における制度上の課題の検討
成果の扱いについて
- 原則として検討結果を公開する
- 検討結果を電話番号監督官庁である総務省に提案する
- TTC、IETFなど標準化機関に提案する
活動のマイルストーン
- 2002年9月 発足
- 2002年11月 第1次報告
- 2003年3月 第2次報告、 進め方と体制の見直し
公式言語
本グループの検討過程および成果物に関する公式言語は日本語を原則とする。
但し、参考に供されるドキュメントや標準化機関への提案資料、諸外国とのリエイゾン等に関しては英語その他の外国語が使用されることがある。
3. 本グループへの参加
本グループの本旨に賛同し、本グループの活動に貢献することを希望する企業、団体、個人は2002年9月末日までに、所定の入会申し込み手続きを行うことにより、本グループの会員となることができる。
4. 会費・運営費用負担
本グループは独自の会計・口座・資産等を持たず、会員の会費の納入義務は無い。本グループ活動にかかわる会議の運営費用、通信費用、書類作成費用、その他人件費等は都度、使用物、役務又は便宜の提供に合意した会員が自ら負担するものとする。
上記原則の適用に不都合がある場合、また知的財産所有権などの持分等に関する課題が生じた場合、その取り扱いについて別途協議するものとする。
5. 組織
議長・副議長
本グループの調整役として、議長並びに副議長を置く。議長、副議長は会員の互選により選出される。 議長は分科会の設置に関して責任を負い、分科会活動を監督し、進捗の思わしくない分科会に対して指導するなど、グループ全体の活動が円滑に行われるよう努力する義務を負う。 又、副議長は議長の職務を補佐する義務を負う。
事務局
グループ活動を円滑に運営するため、社団法人 日本ネットワークインフォメーションセンター内に事務局を設置する。
研究会
月1回の開催を定例とし、研究グループ全体に関わる調整を行う。
分科会
必要に応じて、一つまたは複数の分科会を設置することができる。会員は、参加を希望する分科会に貢献を前提として登録することができる。 分科会には分科会長をおく。 分科会長は登録された会員の互選により選出され、分科会を運営する。
総会
議長が必要と認めた場合、総会を開催することができる。 議案は参加者の半数以上を持って可決する。 投票権は登録会員(団体・企業・個人)あたり一票とする。総会決議事項は以下のとおりである。
- ENUM研究グループ内規の重要事項の変更
- 4項記載の別途協議事項
- ENUM研究グループの解散
- その他ENUM研究グループ全体にわたる重要事項
- 議長、副議長の選出
略語)
IETF: | Internet Engineering Task Force |
ITU-T: | International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector |
IP: | Internet Protocol |
ENUM: | tElephone NUmber Mapping |