日時:2002年6月26日(水)8:40~10:40 会場:Bucharest Marriott Grand Hotel(ルーマニア、ブカレスト) 司会:Alexander Svensson(GAチェア代理) 出席者:約40名 内容:1. WHOISタスクフォースからの報告 2. Transferタスクフォースからの報告 3. ICANN At-Large組織委員会(ALOC)からの報告 4. ユーザー参加のモデル紹介 5. GAチェア代理からの報告 ------------------------------------------------------------------------------- <概要報告> ドメイン名評議会(NC)内のタスクフォースやAt-Large関連組織からの活動報告が 主に行われた ------------------------------------------------------------------------------- <詳細記録> ■1. WHOISタスクフォースからの報告 #WHOISの利用に関する調査結果を報告 - 20項目の質問を設定。数千件の回答が寄せられた ●回答者の実態 - 個人30%、商業ユーザー40%。政府からは35件のみ - 79%がドメイン名を登録したことがあると回答 - WHOISの利用状況については、「時々利用する」との回答が多数 ●統計上の問題 - 自由形式の回答が多数があり、正確な統計としてまとめることが困難であった。 その結果、傾向を把握することに焦点を置いた #以下の4つの項目に回答結果を整理 ○WHOISデータの正確性について - 約半数が不正確なWHOISデータにより悪影響を受けたことがあると回答 - 28%がスパム源や、その他のネガティブな利用について懸念 - 技術的問題の解決の困難性 ○統一性と一貫性 - 54%がccTLDについてWHOISを利用していると回答 - 80%がWHOISデータフォーマットの統一性(ccTLDとcom,net,org)を希望 - 90%がcom,net,orgのWHOISへのアクセスが中央に一括化されることを支持 - 90%弱が全gTLDのWHOISへのアクセスが中央に一括化されることを支持 - 90%弱がccTLDを含む全TLDのWHOISへのアクセスが中央に一括化されることを支持 - 55%が中央管理のWHOISの運用費はドメイン名登録料に含まれるべきと回答 (現行と同じ) ○WHOISの検索能力 - 57%がWHOISでドメイン名以外のデータ要素の検索ができるようにすべきと回答 - 38%が検索能力の向上を希望(character stringsでの検索) ○マーケティング/転売(resale)/大量データについて - 50%が登録者の連絡先情報を転売もしくはマーケティング目的でレジストラが利用で るようにすべきではないと回答 - 40%が転売もしくは大量アクセスが行われる前にオプトインされるべきと回答 - 63%がこれらの供給がgTLD環境で維持されるべきと回答 ●回答結果の主なポイント - WHOISは全ユーザーにとって重要なリソース(効果的な認証方法および技術的問題の解 決のため) - データ要素、クエリーアクセス、非商業的利用について支持 - WHOISの統一性などについて強い支持 - 自由回答欄に960件の回答が得られた。そのうち貴重な意見をウェブ上で公開予定 ●勧告 - 正確性の向上が必要(登録者によるデータの更新・変更状況を改善するための方法を確 立すべき) - ICANNはレジストラやリセラの義務について(データが正確であることの重要さ)指導 すべき など ●今後の予定 - 6月に最終報告書ドラフトを発表予定 - その後4週間コメントを募集 - 7月に最終報告書および勧告書を発表予定 - 10月の上海会議でさらなる議論を行う ------------------------------------------------------------------------------- ■2. Transferタスクフォースからの報告 - 2001年3月以降、レジストラ間でのドメイン名移転に伴う問題(遅延など)が浮上。 タスクフォースはこの問題のための統一した手続きおよびプロセスの策定を目指す - ICANN改革の議論や4月以降ウェイトリスティングサービスについての新たな作業が発生 したことにより、作業スケジュールが遅れている - 「削除済みドメイン名の請戻し猶予期間」についての提案が及ぼす影響についても検討 - 請戻し猶予期間/プロセスの標準化について強い関心がみられる ------------------------------------------------------------------------------- ■3. ICANN At-Large組織委員会(ALOC)からの報告 - アクラ会議で強固なAt-Largeメカニズムが必要との決議がなされた - Esther Dyson氏によりUS$17,000の資金提供 - 世界中で16のAt-Large組織が設立された - At-Large組織委員会を暫定的に設置し、活動を行っている - 委員会メンバー:http://www.at-large.org/at-large-members.htm - 目標:ポリシー策定、DNS管理の実施などに個人ユーザーの代表を参加させること - ICANN改革についての提案: + 透明性、広範からの参加などを増強させるべき + 個人ユーザー参加のためのvenueを設立すべき - ICANNはAt-Large組織の取り組みに対し考慮すべき。ICANNに対し政府がパワーを強める ことは極めて危険 ------------------------------------------------------------------------------- ■4. ユーザー参加のモデル紹介(by CIRA(カナダのccTLDレジストリ)) #CIRA Dot-CA について - .CAの登録数:30万件弱 - 年次総会の紹介 - Dot-ca - 理事会紹介 - 理事選挙:9万人が投票権を持つ。昨年の選挙では3000人が投票し、9名の理事を選出 - 選挙プロセス:指名委員会が最終候補を最低3名選出、メンバーによる指名 - 候補者全員がオンラインによる質疑応答を行った - オンラインでの投票(期間は7日間) - オープン性と透明性を重視 - コミュニティからのさらなる参加を目指している [質疑応答] Q.虚偽 架空の投票などの問題はないのか? A.監査役が全投票をチェックし、問題のある投票は無効にする ------------------------------------------------------------------------------- ■5. GAチェア代理からの報告 - GAメーリングリストについて (アーカイブ http://www.dnso.org/dnso/gaarchives.html) - GAチェア、チェア代理の選挙について -------------------------------------------------------------------------------