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ICANN上海会議:レジストラ間のドメイン名移転に関する公開討論

日時:2002年10月29日(火)11:00~12:50
会場:Shanghai International Convention Center(中国・上海)
司会:Denise Michel
出席者:約40名
内容:1.概要説明
   2.タスクフォースからの報告
   3.公開討論
   4.今後のステップについて
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<詳細記録>

■1. 概要説明

●1.1 現状の説明(by Dan Halloran, レジストラリエゾン チェア)
-「Portability」vs「Security」(ハイジャック、スラミング、間違い)の問題
- ゴール:ユーザによる選択を可能にする
- 現行ポリシーでは、現・新レジストラ双方が責任を負う
- ICANN法律顧問からVeriSignへの書簡(2001年8月)紹介

●1.2 現状の説明(by Michael Palage, レジストラ部会チェア)
- 5つのテストベッドレジストラが存在していた時代には、新レジストラは登録者から
 レジストラ変更が正当なものであることの承認を受ける必要があった
- 2001年春に、不当な移転問題が顕著化した
- 登録更新時にレジストラ変更要請が集中し、混乱が生じた
- 登録者がタイムリーにレジストラ変更を行えるようにすべき

●1.3 VeriSignからのコメント(by Chuck Gomes, VeriSign Registry)
- この問題について、VeriSignは多数の批判を受けてきている
- 現在のポリシーでは、我々レジストリが問題解決のために何らかの行動をとる権限が
 ない(?)
- 短期的・長期的双方の解決を目指したい

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■2. タスクフォース(Transfer Task Force)からの報告
 (by Marilyn Cade, TFチェア/ Ross Rader, TFメンバ)

- タスクフォース設置の経緯説明
- 報告書の中で以下の勧告を行った

●報告書の勧告内容

○原則(#抜粋)
- 登録者がレジストラを変更できる権利は、契約からはずしてはならない
- レジストラ変更のトランザクションは、適正な検査に耐えうるものでなければならない
- レジストラおよびレジストリは相互運用が可能な限り、好きな技術を使用できる
- レジストラ変更のトランザクションは、登録者もしくは連絡担当者からの要請に基づい
 てのみ実施されなければならない
- 変更プロセスは登録者にとって明確かつ簡便であるべき
- レジストラは、登録者との間で支払い等に関する紛争が生じた際、ドメイン名を「人質」
 としてはならない

○規定
- 新レジストラが、レジストラ変更要請が真正であることの証明についての責任を負う
- 変更手続きには標準的フォーマットを使用する
- 新レジストラは後の調査のために証拠書類をすべて保管する
- 現レジストラは、特定の場合のみ変更を拒否できる(不正な要請、UDRPで係争中、裁判
 所からの指令、過去の登録料未払い、など)

○具体的プロセス(#抜粋)
- 登録者への真正証明の要請は1度
- 旧プロトコル(RRP)と新プロトコル(EPP)双方に対応可能
- 取り消し・控訴可能とする

●今後の作業
- Form of Authorization(FOA)の特定
- 第三者による紛争解決プロセス
- コメント募集の結果出てくる新たな問題への取り組み
- コンセンサス形成

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■3.公開討論(Q=質問、C=意見)

Q:タスクフォースの勧告には一般からのインプットは取り入れたのか?(#ビジネス関
 係者のみで勧告作成を行ったことに対する批判)(Ester Dyson)
A:コメント要請に対し個人ユーザからの回答も得た

C:VeriSignの現行プロセスへの批判
A:com/netについてはRRPからEPPへの移行に取り組んでいる(VeriSign)

Q:レジストラが登録者に変更要請の真正証明を依頼し、回答が得られなかった場合の
 レジストラの責任は?また、コメント募集期間が短すぎる。延長すべき
 (Register.com)

#検討プロセスの期間/手順に関する議論が続く

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■4. 今後のステップについて(by TFメンバ)

- 包括的解決が見込めると期待している。レジストラからの支持が重要(VeriSign)
- AuthInfo Codes(認可情報コード)の使用が長期的には有効
- TFの勧告に反対意見がある場合は文書で提出してほしい

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