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ICANN年次総会:一般討論会(Public Forum)


日時:2002年12月14日(土)13:30~17:00
会場:Sheraton Amsterdam Airport Hotel & Conference Center
      (オランダ・アムステルダム)
司会:Vint Cerf(ICANN理事長)
出席者:理事16名+約80名
内容:1.ICANN改革について
   2.新gTLDに関する実施計画について
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<概要報告>

ICANN改革についてはほとんど議論がなかったこととは対照に、新gTLDに関する実施
計画についての関心は高く、会場から多数のコメントが出た。

●新gTLDに関する実施計画について

Stuart Lynn(ICANN事務総長)が11月8日に発表した「新gTLDに関する実施計画」
では、以下の3つの独立した提案を行っており、それぞれ個別に進めることが可能
としている:

 1.先に導入した新gTLDの評価と平行して、「Proof of Concept」の対象範囲を
  拡大し、短期間のうちにスポンサー付き新gTLDをあと3つ募集・導入する
    (「スポンサー付き」の方が「スポンサーなし」よりもスムーズに導入できる
  と想定されるため)

 2.新TLD評価プロセス計画タスクフォース(NTEPPTF)による報告書の勧告内容を
  実施する:「監視プログラム」と「評価」

 3.gTLD名前空間をいかに発展させていくかという点について、DNSO(GNSO)に
  勧告作成を要請する:利用可能なTLDの文字列を事前に分類し、TLD名前空間を
  合理化することについて検討すべき

この提案に関し、新規に導入するgTLDの数を3つに限定すべきではないという意見
や、TLD文字列の分類はICANNが行うべき役割ではないといった意見が多数聞かれた。
gTLDの導入はビジネスの問題であり、消費者が何を望むかはgTLD業界に任せるべき
であるという考えが背景にある模様。

また、理事会メンバの中にも、十分な評価がなされていない段階で新たなgTLDを
導入することへの懸念を示す者もいた。

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<詳細記録>

■1.ICANN改革について

Alejandro Pisanty(ICANNの発展と改革に関する委員会チェア)が上海会議以降の
経緯その他を説明


■2. 新gTLDに関する実施計画について

●2.1
Stuart Lynnが「新TLD評価プロセス計画タスクフォース」(NTEPPTF)による報告書
の勧告内容を実施するための計画について説明

3つのポイント:
- 完全な評価
  NTEPPTF報告書で提起している質問事項のうち、重要なものについてのみ評価を
  行う
- 名前空間の構造策定をGNSOに委託する
  名前空間の分類(Taxonomy)、その他
- 3つのスポンサー付き新gTLDを増設する機会を持つ

●2.2 質問・意見

- Lynnがとろうとしている構造は名前空間についてではなく、ユーザーについての
 もの(Thomas Roesseler, GAチェア)
 →私の提案は分類(Taxonomy)の是非ではなく、この問題を理事会がGNSOに委ねる
 べきかどうかということ(Lynn)
- 2000年11月に「.web」を申請し却下された。今でもプロセスを進めてもらうこと
 を期待
- 分類については、事前に採用するTLDの数を決定していないなどの問題がある
 (Esther Dyson)
- 3つ(Lynnが提案している新TLD追加の数)というのは厳密な数ではあるが、我々
 が選択しなければならない数というわけではない(Lynn)
- DNSO Names Councilはこの件についての報告書を発表する。評価プロセスのスケ
 ジュールがタイト(Philip Sheppard)
- TLDの分類は無意味。ICANNは技術的チェックのみを行うべきで、新TLDを何にする
 かということを決定する役割は負っていない(At-Largeコミュニティメンバ)
- 導入するTLDの数を限定すべきではない
- どの名前が有用(useful)で成功する(successful)かは予測することが難しい。
 よって、対象は可能な限り広範囲にすべき
- TLDは名前空間を分けるための方法にすぎず、ビジネス的な問題ではない
 (Vint Cerf)
- 我々はビジネスではなく、技術面、サービス面に集中せねばならない
 (Amadeu Abril i Abril, ICANN理事)
- 理事会に答えが求められている問題は、この件をGNSOに委ねるかということと、
 コンセプトの検証(Proof of Concept)をどうやって評価するかということ
 (Hans Kraaijenbrink, ICANN理事)
- 実験的にTLDを増設し続けることにはためらいがある。我々は十分な情報に基づく
 intelligentな決定を行える段階にない。新TLDを導入するには十分に注意深く
 行う必要がある(Lyman Chapin, ICANN理事)
- TLDのコンセプトについて。「.name」のコンセプトは非常に複雑。こうした
 コンセプトの問題をICANNが行うべきか疑問(Sabine Dolederer, DE)
- Lymanに対して。Googleなどの検索機能が普及していることや、Eメールアドレス
 のことを考えると、新TLD追加は、将来に特定のなんらかの影響を与えることは
 ないということを議論したい(Vint Cerf)
- ドメイン名は単なる識別子ではなく、固有の性質を有するという考えを継続して
 強制されることには疑問(Lyman Chapin)
- TLDはコミュニティにとって大きな価値を有する
- モーバイル業界にとって、新TLD(「.mobile」のこと?)は市場にさらなる競争
 をもたらす要素として重要。スポンサー付き・なし双方の新TLDを早急に導入する
 よう理事会に要請する(NOKIA)
- taxonomy(分類)が必要というのであれば、それはTLD内でのことで、TLD間に
 わたってのことではない(Milton Mueller)
- セカンドレベルと違って、トップレベルに関して皆がそれほど批判的になる理由
 を知りたい(Lynn)
- 理事会は、消費者が何を望むかということを議論すべきではなく、ICANNとして何
 を目指すのかについて議論すべき(Ivan Moura Campos, ICANN理事)
- Lynnの質問に対する回答。TLDは根幹的なビジネスの問題。ICANNはリソースの
 管理という大きな権限を持つ立場にあり、SLDは結局TLDの管理下にあるもの
 (Mueller)
- ICANNが新gTLDのセカンドレベルを多数予約している事実は問題
 (Thomas Roesseler)
- グリーンペーパーやホワイトペーパーに謳われているICANN設立の当初の目的:
 ドメイン名空間の適切な拡大について再度議論すべき。また、技術専門家(IETF)
 に対して、新gTLD導入には数の制限が必要なのかどうか回答してもらう必要が
 ある(Hans Kraaijenbrink)
- 導入済みの7つの新gTLDは、評価の対象とするには数が少なすぎる
- 分類をすべきか否かは検討すべき問題ではあるが、他にも問題はある(Lynn)


●その他の事項についての意見

- ICANN改革について。各ICANN構成組織へのスタッフサポートは、現在提案されて
 いる改革スケジュールによると2003年の中旬までは得ることができない。スタッフ
 のサポートなしに、急激な改善は見込めない(NCメンバ)
- ルートサーバやセキュリティに関する検討が2001年11月以降行われていないが、
 どうなっているのか?
 →セキュリティ諮問委員会は活発に活動している

      

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