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WG-B(著名商標について)レポートへのコメント ver. 0.2 (updated: 4.11)

0. 序

 この文書は、JPNICの有志によって議論の上まとめられた、 ドメイン名登録における著名商標の保護に関する、 DNSO WG-Bのレポートに対する見解である。 本文書中に提示している我々の見解の骨子は以下の通り。

  • UDRPによってとは別に、何らかの方法で著名商標は保護すべきである。
  • 著名商標保護の方法としては、以下の通りとすべきである。
    • 著名商標のリストを使う場合、該当する文字列の完全なリストでなければならない。
    • メカニズムとしては、フィルタリングとサンライズピリオドの2つが考えられる。ただし、商標権者、ドメイン名登録者、レジストラないしレジストリにとっての、この2方法のメリット、デメリットを十分に比較検討すべきである。

 なお、本コメントはJPNIC有志がまとめたものであり、 決してJPNIC全体として、または組織としての方針表明ではない。 また、これは、 ccTLDの立場としてではなくインターネットの健全な発展を多面的に議論したものであることを明記する。

1. 著名商標は保護すべきか

 我々は、ドメイン名登録に際しての著名商標保護を必要と考える。 著名商標保護の目的は、エンドユーザたる消費者が、 特定のドメイン名が全く関連しない商標と誤認してしまう混乱を防止することにある。

 この問題の解決手段の一つとして、 ICANNの統一紛争解決ポリシー(Uniform Dispute Resolution Policy, UDRP)が実施されている。 しかし、UDRPは、あるドメイン名が消費者の誤認を招いた後で生じる紛争の処理であり、 事後処理ということができる。 従って我々は、誤認によって生じる混乱を未然に防止するため、UDRPとは別に、 商標のドメイン名登録事前除外を行うべきであると考える。

 なお、我々の議論の中で、一部の参加者は、保護自体は賛成だが、 実装の段階になると機械処理と著名商標リスト作成が不可能と考えるため、 事前除外の実施は現実的でないとし、 著名商標はUDRPのみで保護してもよいとの意見を述べていた。

2. 著名商標保護の方法

 著名商標のドメイン空間における保護の議論において何らかのリストを使う場合、 そのリストは、該当する文字列の完全なリストでなければならない。 例えば、ある文字列とその複数形が共に保護されるためには、 その両者がリストに入っていなければならない。

 保護のメカニズムとしては、 フィルタリングとサンライズピリオドの2つが考えられる。 フィルタリングを採用する場合には、フィルタリングの対象は、 このようなリスト中にある文字列との完全一致で判断するべきである。 サンライズピリオドの場合には、このリスト中の文字列に該当する商標権者は、 リスト中の文字列に限って、ドメイン名をサンライズピリオド中に優先登録できる。

 ただし、商標権者、ドメイン名登録者、 レジストラないしレジストリにとっての、この2つの方法のメリット、 デメリットを十分に比較検討すべきである。 我々の議論では、この2つの方法のいずれが優れるかの結論に至らなかった。

丸山 直昌 (JPNIC ドメイン名検討部会、企画・国際部会、ドメイン名の紛争解決ポリシーに関するタスクフォース)
久保 次三 (JPNIC ドメイン名検討部会、ドメイン名の紛争解決ポリシーに関するタスクフォース)
堀田 博文 (企画・国際部会)
坪 俊宏 (JPNIC ドメイン名検討部会、企画・国際部会、ドメイン名の紛争解決ポリシーに関するタスクフォース)
矢部 耕三 (JPNIC ドメイン名の紛争解決ポリシーに関するタスクフォース)
荒野 高志 (JPNIC 企画・国際部会、IPアドレス検討部会)
大橋 由美 (JPNIC 事務局)
松丸 真紀子 (JPNIC 事務局)
草場 明子 (JPNIC 事務局)

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