各位
社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
ICANN理事会(2011年1月25日開催)決議概要
2011年1月25日に開催されたICANN理事会における決議のうち、 主要なものは以下の通りです。
1. 承認されたccTLD
1.1. ASCII ccTLD
- .BF(ブルキナファソ)
- .CD(コンゴ民主共和国)
- .SY(シリア)
1.2. IDN ccTLD
- 韓国(韓国語)
- シンガポール(中国語およびタミル語)
- シリア(アラビア語)
- インド(計7言語:ヒンディー語、ウルドゥー語、テルグ語、グジャラート語、パンジャーブ語、タミル語、ベンガル語)
2. IPv4枯渇後のグローバルポリシープロセスの動向把握
理事会は 「枯渇後のIANAによるIPv4アドレス分配に関するグローバルポリシー提案」 と名づけられたポリシー提案の策定状況を事務局が把握することを要請するとともに、 この目的のために職員を割り当てるよう、事務総長に指示しました。
3. 新gTLDに関する事項
3.1. 経済調査
理事会は、経済調査が理事会決定をこれ以上左右することはないとして、 新gTLDプログラムの開始を決定する前には新gTLDに関する経済調査を依頼することはしないこととしました。
3.2. 相互所有
理事会は、
新gTLDプログラムにおけるレジストリとレジストラ間の相互所有についての
2010年11月5日の理事会の決定に関して、
提案されている論拠を採用することとしました。
具体的には、競争の創出、ビジネスモデルにおける多様性の発展、
効率の向上による消費者への価格低下およびサービス向上などの恩恵、
すべての新gTLD基本契約の一部となる行動規範がデータの不正利用や市場支配力などから十分な保護を提供すること、
などとなっています。
論拠の詳細は以下をご参照ください。
http://www.icann.org/en/minutes/draft-cross-ownership-rationale-04feb11-en.pdf
4. 理事会とGACの協議
ICANN理事会とICANNの政府諮問委員会 (GAC)はベルギー・ブリュッセルにて2月28日から3月1日まで、 新gTLDプログラムおよびICMが申請している.XXX gTLDについて公式協議に向けた予備会合を実施することになっています。
4.1. 新gTLD
理事会決議は、まず、 既に提示された申請者ガイドブック最終案に提示されたものに、 現実的に可能な限り近い形で、 新gTLDプログラムの申請開始に向けて進めていくとした上で、 以下の残余項目に関して、 このブリュッセル合同会合にてGACと話し合うとしています。 但し、合同会合はあくまで、 付属定款11章2項1(j)段落に示される*公式な協議とはせず、 ICANNシリコンバレー会議中の2011年3月17日(木) に予定される公式協議に向けた予備会合と位置づけています。 また、 これらの残余項目はGAC勧告に沿ったものではないことを明示しています。
- 異議申し立て手順(政府による異議申し立て料金の支払いを含む)
- 注意を要する(宗教、言語、文化など)文字列についての評価手順
- ルートゾーンスケーリング
- 市場および経済への影響
- レジストリ・レジストラ分離
- 権利保持者の保護および消費者保護の課題
- 委任後の、政府を含む紛争解決
- 地名の利用と保護
- 申請者のための法的手段
- 開発途上国で活動している人/組織を含む、すべてのステークホルダーのための機会の提供
- ブリュッセルコミュニケにおいて言及された、レジストラ認定契約を改定するための法執行の精査についての勧告
- 提案されている文字列(地名を含む)に異議がある、もしくは配慮が必要とみなされるかどうかについての、申請者への早期警告義務
4.2. ICM
GAC勧告記載の項目について、 理事会の見解を述べた文書を用意するようスタッフに求めると共に、 理事会とGACで見解の相違があるため付属定款に基づく GACとの協議を2011年3月17日までに実施することを決議しています。
5. アカウンタビリティおよび透明性評価チーム(ATRT)勧告を含む、AoC評価報告
理事会はATRT勧告へのコメントを奨励し、すべての支持組織、 諮問委員会および指名委員会が報告書についてのアドバイスを 2月14日までに行うことを求めており、 スタッフに対して理事会が取るべき対処案、 作業計画及び予算を2011年2月21日までに提出することを指示しました。
などが決議されました。
詳しくは、以下URLに掲載されている原文をご覧ください。
http://www.icann.org/en/minutes/resolutions-25jan11-en.htm
以上