ICANN臨時理事会(2014年11月17日開催)決議概要

1. RSSACにおける、B、C、F、Kルートサーバ代表者を任命

理事会は、RSSACへの各ルートサーバからの代表に、 BルートサーバからはBill Manningを、 CルートサーバからはPaul Vixieを、KルートサーバからはDaniel Karrenbergを2017年12月31日までの任期で、 FルートサーバからはJim Martinを2015年12月31日までの任期で任命しました。

2. DNSにおけるサーチリストの処理および、DNSインフラストラクチャに影響を及ぼすDDos攻撃に関するSSACからの勧告

理事会は、DNSにおけるサーチリストの中に、その処理によってエンドシステムに問題が生じる場合があることに関する勧告(SAC064)および、 DNSを利用した大規模で深刻なDDos攻撃の要因となっている重要な設計や構成の問題に関するICANN、インターネットインフラの運用者、機器ベンダーに対する勧告(SAC065)を受け取ったことを認識し、これらの勧告を評価するよう、事務総長またはその指名する者に対して指示しました。

更に、これらの勧告を受け入れることとした場合に勧告内容を実施できるのか否か、費用はどの程度かかるかを見積もるよう、また、勧告を受け入れる場合は、予定表付きの実施計画を、この決議の採択の日より120日以内に理事会に提出しレビューを受けるよう、事務総長またはその指名する者に対して指示しました。

3．アドレス支持組織(ASO)の組織評価作業の完了

理事会は、ASOのレビューの結果、必要となった作業がNROにおいて完了したことおよび、本件に関して2013年11月付のレター形式の報告書をNROから受領したことを確認しました。

また理事会は、 NROの議長およびECから要請のあったICANN会議でのICANNスタッフによる支援(ICANN会議でのスタッフによるロジスティクス面での支援および、 ASOおよびNROがコミュニティに対して報告を行うためにICANN会議において報告のための時間を設け、更にICANNのWebサイト上で翻訳サービスを提供するとともに見易くするための策を講じること)を行うよう、スタッフに指示しました。

4．会議戦略ワーキンググループ(MSWG)による2016年度のための実施計画

理事会は、 MSWGからの勧告をすべて受け入れることとし、事務総長に対して勧告内容の実施を指示しました。また理事会は、2016～2020年の会議の開催予定日を承認しました。

5. 今後のgTLD申請ラウンドのための計画

理事会はスタッフに対して、新gTLDプログラムのレビューを完了させるために必要な作業をコミュニティと協力して行うとともに、レビューの状況や予定についてコミュニティに情報を開示するよう、指示しました。

また理事会は、GNSOがポリシー勧告を明白に打ち出せる分野、または、今後の申請ラウンドについてGNSOがポリシー勧告が行う考えがある分野の洗い出しに現在GNSOが尽力していることを認識し、今後のgTLD申請ラウンドにおいて重要なポリシー分野を検討の対象とするために、 GNSOによる作業の結果を待つこととする、との決議を行いました。更に理事会は、 GNSOが現在のgTLDの申請ラウンドおよび今後の申請ラウンドににおいて検討の対象とした方がいい分野の洗い出しのためのNGPCをGNSO評議会会議に招待したことに謝意を表明するとともに、理事会が検討が必要と考えている分野を整理し、資料化しました(整理された問題点に関する資料は決議に添付されています)。