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各位

一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター

ICANN通常理事会(2015年4月26日開催)決議概要

1. 次世代登録ディレクトリサービスに関するEWG(専門家作業部会)の次のステップについて

理事会は、 理事会指示に基づき開始されるGNSOポリシー策定プロセス(PDP)の要請を承認しました。 このPDPは、gTLD登録データの収集や維持、 アクセス提供の目的を定義します。 また、最終報告書内の勧告に基づき、 データ保護のためのセーフガードや、 必要であれば新たなgTLDポリシーの策定をめざします。

理事会は、 EWGの勧告するモデルの検討を行った理事会メンバーとGNSO評議会による非公式のグループが提案するフレームワークに基づく暫定課題報告書を作成し、 GNSOに送付するよう、指示しました。

さらに理事会は、理事会メンバーによるグループを結成して、

  • EWGの勧告するモデルを検討するGNSO PDPと連携し、 新世代登録ディレクトリサービスに関するポリシー(案)を作成するとともに、
  • WHOISレビューチームの勧告を受けて理事会が採用したアクションプランから生じる残存課題の実施を管理していくことを確認しました。 理事会は、理事会ガバナンス委員会に対して、 この作業に従事する理事会メンバーを選ぶ作業に入るよう、 指示しました。

2. Booking.com対ICANNの件につき、独立審査パネルによる最終判断の検討

理事会は、独立審査パネルの以下の判断を受け入れる、としました:

  • Booking.comは、理事会の作為または不作為、 ICANNスタッフまたはその他の第三者の作為または不作為、 文字列の類似性のレビュープロセス全般の管理に関する理事会の作為および.hotelsおよび.hoteisの類似性判断に関係する理事会の作為が、 ICANNの基本定款または付属定款および申請者ガイドブックに反していることを示すことができなかったと判断される、
  • .hotelsのケースにおける文字列の類似性判断のレビューがICANNの基本定款または付属定款および申請者ガイドブックが定めるポリシーや手続きに反していたとは言えない、
  • 文字列の類似性のレビューの問題含め、 新gTLDプログラムの特定の要素に関する理事会の採択内容や実施内容に関して異議申立をできる時間は既にかなり経過している、
  • 両当事者は独立審査パネルの各自の費用を負担すること。

さらに理事会は、事務総長またはその指名する者に対して、 .hotels/.hoteisの競合文字列としての手続きを進めるよう、 指示しました。

また理事会は、事務総長またはその指名する者に対して、 新gTLDプログラムについて現在進められているレビューにおいて考慮されるべきとパネルが指摘した、 透明性および公平性に関する次の二つの告知を検討するよう、 指示しました、

  • 申請者ガイドブックでは、 文字列類似性パネル(SSP)またはその他のICANNの組織に申請者が証拠や提出物を出す方法および、 自らが申請したgTLDの文字列とその他の文字列の類似性について、 実質的にヒアリングを受けることについて何ら定めがないこと。
  • 既存のプロセスの仕組みは、SSPのレビュー結果を通知したり、 SSPから理由付きの決定を受領したり、 決定に対して不服を申し立てる等の手続き上の仕組みを申請者が利用することに関して定めがないこと。

3. 準備資金の取り崩し - IANA監督権限移管のための費用

理事会は、事務総長またはその指名する者に対して、 IANA監督権限移管関連費用として2015会計年度に生じた費用をカバーするために、 準備資金から700万米ドルを超えない取り崩しを承認しました。

4. ITサービスに関する契約締結

理事会は、事務総長またはその指名する者に対して、 Zensar Technologiesとの間で3年を上限とする契約を締結し、 支払いを行うために必要な作業を行うことを承認しました。 ここには、[交渉事項に該当するため金額は非開示]を上限とする支出も含まれます。

なお、この決議のうち特定の項目については、 付属定款第3条第5項2の定めに従い、契約上の目的により、 事務総長が開示を決定するまでは公開しないことが承認されました。

5. 支持組織/諮問委員会からの2016会計年度に対する追加予算要求について

理事会は、 支持組織(SO)/諮問委員会(AC)からの予算の請求に基づくコストをカバーするための費用として、 2016年度予算から657,300米ドルを充当することを承認しました。

6. ICANNの5ヶ年の運営計画

理事会は、 2016-2020年度のためのICANNの5ヶ年の運営計画(案)を承認しました。

7. 構造改革委員会のチェアについて

理事会は、 これまでチェアであったRay Plzak氏が任期が終了する2015年10月以降留任しない旨表明しているため、 引き継ぎのためRinalia Abdul Rahim氏を構造改革委員会(SIC)のチェアに任命し、 Ray Plzak氏をSICのメンバーに指名しました。 この任命は即時に効力を発します。

8. デジタルサービスのためのプラットフォームおよびコードベース評価のための財源の確保

理事会は、 ICANNでデジタルサービス提供のために使用されているソフトウェア・プラットフォームの全般的な見直しと脆弱性に関する評価を行うために必要な契約締結および支払いを行う権限を、 事務総長またはその指名する者に対して付与しました。 ここには、外部の業者と契約を締結し、 必要なツールを入手し、費用の支払いおよび、 必要に応じて善後策をとることも含まれます。

理事会は、 システム設計およびシステムアーキテクチャをICANNの通常のプロセスに組み入れ、 組織の意思決定においてセキュリティに関する考察が重要な部分を占めるようにするための長期的な計画に関する進捗報告を危機管理委員会に対して定期的に行うよう、 事務総長またはその指名する者に対して、指示しました。

9. 資金の管理 - 資産運用口座の管理方法の変更について

理事会は、事務総長またはその指名する者に対して、 新gTLDの申請費用収入として得た費用を、 三つある資金管理口座のうち二つにまとめるために必要な手続きをとることを承認しました。

また理事会は、事務総長またはその指名する者に対して、 新gTLDプログラムにおける直近のオークションの収益を別の資金管理口座に入金するために必要な手続きをとることを承認しました。

10. その他

決議は行われませんでした。

他の決議事項を含めた詳しい内容は、以下の原文をご覧ください。
Approved Board Resolutions | Regular Meeting of the ICANN Board

以上

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