ICANN通常理事会(2022年9月22日開催)決議概要

1. RSSAC 2回目の組織評価の完了

ICANN理事会は、RSSACの効率性、透明性の改善および、アカウンタビリティ(説明責任)の向上を目的とするRSSACによる勧告の実施作業を認識しています。この作業は独立の評価者による評価結果と勧告の内容および詳細な実施プランに沿うものとなっており、理事会はRSSAC2の評価作業からの勧告の実施状況に関するRSSACからの報告を受け入れました。これによりRSSAC2の評価作業を終了するものとします。

RSSACがルートサーバガバナンス作業部会(RSS GWG)による作業に左右されるものであると報告した二つの勧告については、理事会はRSSACに対して、本決議の日より6ヶ月以内に実施に着手し、勧告内容実施完了に向けて定期的に進捗を報告するよう指示しました。

2. RSSACへのルートサーバ運用者からの代表者の任命

理事会は、RSSACへの代表者としてHoward Kash氏、Karl Reuss氏、 Barbara Schleckser氏およびRyan StephensonTerry Manderson氏を2025年12月31日までの任期で任命しました。

3. セキュリティと安定性に関する諮問委員会(SSAC)委員の任命

理事会は、Gabriel Andrews氏およびPeter Thomassen氏をSSAC委員に任命しました。任期は理事会による承認時から2025年12月31日までとなります。

4. 2024年3月のICANN会議開催地および宿泊施設に関する契約

理事会は事務総長またはその指名する者に対して、2024年3月のプエルトリコ、サンファンでの公開会議の開催予定地および宿泊施設のために必要なすべての契約と支払いを行うよう、ただし、支払額の合計は[交渉事項に該当するため金額は非開示]を超えないよう、指示しました。

また、この決議のうち特定の項目については、 ICANN付属定款第3条第5項.2.の定めに従い、事務総長が開示を決定するまでは公開しないことが承認されました。

5. 登録ディレクトリサービスの3回目の評価作業(RDS3)の延期

ICANN理事会は、登録ディレクトリサービス(RDS)の3回目の評価作業(RDS3)に関して、同評価と関連性のある「説明責任および透明性に関する3回目の評価(ATRT3)」からの勧告をICANNコミュ二ティと組織が十分な猶予をもって検討・実施するために、 RDS3の実施を延期することを決定しました。理事会は、付属定款がRDS評価を5年ごとに実施すると定めていることを認識しています。また、評価の実施時期に関して、次のATRTの評価作業によって時期に関する更なる勧告が出されるまではRDS3を延期すべきであるとのATRT3の勧告を理事会は認識しています。理事会はATRT3からの勧告の実施を監督し、 SSADの案を含むEPDP Phase 2最終報告書の勧告に関連する進行中の作業など、さまざまな影響具合を含む状況の変化に基づきRDS3の実施時期を決定することとします。

6. SAC113の勧告1の実施の開始

理事長は事務総長兼CEOまたはその指名する者に対して、 SAC113に含まれていた勧告に従い、文字列の私的な利用の識別と予約のための手続案について意見募集を実施するよう指示します。理事会は、理事会が委任から留保する文字列をIANAに指示する決定を行うにあたっての参考とするために、 ICANN事務局に意見募集の結果を報告書にまとめ提出するよう要請しました。

7. ccTLDの委任終了に関するccNSOからのポリシー案

理事会は、ccTLDの委任終了に関するccNSOからの勧告を承認しました。詳細はccTLDの委任終了に関する理事会報告書 (https://ccnso.icann.org/sites/default/files/field-attached/board-report-proposed-policy-retirement-cctlds-17sep21-en.pdf) Attachment Aのsection1-5に記載されています。

理事会はICANN事務総長兼CEOまたはその指名する者に対して、 ccTLDの委任終了に関する理事会報告書に含まれるポリシー案を実施するよう指示しました。