ICANN臨時理事会(2024年7月29日開催)決議概要

1. 競争、消費者信頼、消費者選択(CCT)レビューの保留中勧告

理事会はドメイン名の価格データの収集を提案する勧告2、3、4、5について、こうしたデータの収集がデータの機密性や競合他社による悪用のリスクをもたらす可能性があると判断し、却下しました。理事会は、競争および消費者保護の指標となり得る調査で特定されたデータ要素など、利用可能かつ実行可能な追加のデータ要素を用いて、既存の評価基準を継続的に評価し、補完するよう、ICANN暫定事務総長兼最高経営責任者(CEO)に指示しました。

2. 次回gTLDプログラムの実施および管理リソースに関する契約の延長

理事会は、暫定事務総長兼CEO(またはその指名者)が、選定されたベンダーとの契約を延長するために必要なすべての措置を講じ、その延長を推進するために、[削除 - 機密交渉情報]を超えない金額を支出することを承認しました。

この決議の特定の項目は、ICANN細則第3条3.5(b)項に従い、暫定事務総長兼CEOが機密情報の開示が可能と判断するまで、交渉目的のために機密情報として扱うこととしました。

3. 次回gTLDプログラムのベンダー管理リソースに関する契約の延長

理事会は、選定されたベンダーとの既存の契約の[削除済み - 交渉上の機密情報]に基づき、ベンダーに関する戦略専門家およびベンダー調達コンサルタントを雇用するために、暫定事務総長兼CEO(またはその指名者)が契約を締結し、支出を行うことを承認しました。支出額は[削除済み - 交渉上の機密情報]を超えないものとします。

この決議の特定の項目は、ICANN細則第3条3.5(b)項に従い、暫定事務総長兼CEOが機密情報の開示が可能と判断するまで、交渉目的で機密情報として扱うこととしました。

4. プライベート用途のための.INTERNALの予約

理事会は、プライベート用途のアプリケーションでの使用を確保するために、 .INTERNALのDNSルートゾーンにおける委任を恒久的に留保しました。理事会は併せて、組織の技術的アウトリーチを通じて、この目的のための留保に対する認識を高めるための取り組みを行うことを推奨しました。

5. ICANN80コミュニケにおける、申請者支援プログラムに関するGAC助言

理事会は、ICANN80キガリコミュニケにおけるGAC助言の項目に対応して、「GAC助言 - ICANN80キガリコミュニケ:行動と最新情報(2024年7月29日)」と題するスコアカードを採択しました。

理事会はまた、ASPに関するICANN80キガリコミュニケのGAC合意助言項目1.a.i.および1.a.iiと一致しない、または一致しない可能性がある措置を講じる意向であるため、必要な理事会とGAC間の協議プロセスを開始することとしました。

6. 説明責任機構に関する基本的な定款改正の再開始

[理事会は、ICANN Grant Programの決定に関連する紛争をICANNの説明責任機構から除外するための基本的な定款改正プロセスを開始しました。この措置は、コミュニティからのフィードバックに従い、助成金の防衛のためにオークション収益を保護することを目的としています。]

理事会は、ICANN暫定事務総長兼CEO(またはその指名を受けた者)に対し、 ICANN細則第4条4.2(d)項および第4.3(c)項の改正案を公表し、一般からの意見を募るという形で、 ICANN細則第25条25.2項に基づく基本細則改正手続きを再開するよう指示しました。 ICANN理事会はまた、以前に公示されたICANN細則第4条4.1項の改正に関する検討を中止したことを確認しました。