---------- PR -------------------------------------------------------- 不┃正┃侵┃入┃の┃実┃態┃と┃具┃体┃的┃対┃策┃ ━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛ 日時:2005年2月3日(木)~4日(金) http://www.nic.ad.jp/security-seminar/ 場所:大手町サンケイプラザ(東京) 詳細・お申し込みはこちらから! JPNIC・JPCERT/CCセキュリティセミナー2004 ---------------------------------------------------------------------- =================================== __ /P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.228【臨時号】2004.12.21 ◆ _/NIC =================================== ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ News & Views vol.228 です ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 本号では、Internet Week 2004リポート<第2弾>としてJPNICが主催した2つの カンファレンスの模様についてお届けします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆Internet Week 2004レポート 1. IP Meeting 2004 2. DNS DAY ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ Internet Week 2004 レポート <第2弾> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ …………………………………………………………………………………………… 1. IP Meeting 2004 JPNIC 理事 佐野晋 …………………………………………………………………………………………… 今年のIP Meetingは、例年通りInternet Weekの中日である12月2日(木)にパシ フィコ横浜にて開催されました。IP Meetingとは、もともとInternet Weekの 前身となった会合です。「インフラとしてのインターネットの開発・構築・運 営に関わる人が一堂に集まって知識・課題を共有し、インターネットの発展の ための議論を行う」場として、1990年から続いています。 15回目を迎えた今年のプログラムは、午前中は、今年を振り返り最新の動向を 総括するレポート、午後は「ディペンダブルネットワークにむけて」をテーマ とした講演とパネルディスカッションで構成されました。本日はその模様をレ ポートします。 IP Meetingの模様は、後日JPNICのWebページで資料を含めてご覧頂けますので、 ご興味のある方は是非ご覧ください。 ◇ ◇ ◇ ◆午前の部「2004年トピックスレポート」 ・国際関係・インターネットガバナンス JPNIC IP事業部の穂坂俊之により、国連でも議論されはじめたインターネット ガバナンスとその検討状況についての報告がありました。インターネットが 「作る・動かす」ものから「皆が使う社会資本」への変革期にある今、そのガ バナンスに関しては、ICANN主導モデル・政府主導モデル等の様々な意見がで るだろうが、必要なことは技術で解決すべきことの整理を行い、一般社会から も認められるガバナンス機構を作っていくことではないかとの話がありました。 ・セキュリティトピックス JPNIC理事でJPCERT/CC代表理事の歌代和正氏から、セキュリティに関する2004 年のトピックスの報告がありました。今年の特徴として、個人情報漏洩が多発 したこと、フィッシング詐欺が顕著になったこと、アジア方面で不穏な動きが 目立ったこと等が挙げられていました。またウィルスも相変わらず倍増傾向に あり、一般に公開されているウィルスの統計情報と、歌代氏自身が日々受け取っ たウィルススパムメールの分析結果が全く同じ曲線を描き倍増していることに 触れ、「我々の身近にはどこにでもこういった危機がある」ことを実証してい ました。 ・ルーティング・トポロジ JPNICのIPアドレス検討委員で、NTTコミュニケーションズの吉田友哉氏から、 最近のインターネットにおけるトラフィックの動向などを中心に、インターネッ トバックボーンの状況についての報告がありました。今年の傾向としては、経 路・AS数の伸びは昨年同様であること、トラフィック量については、国内では 微増であることが報告されました。ただ、ネットワーク・トポロジの視点でみ ると、相変わらず東京への一極集中傾向は見られるが、大手ISPは大阪へも分 散化する傾向を見せていること、海外とのトラフィックは中国からのトラフィッ クの増加が顕著ということです。 ・DNS & レジストリ JPRSの森下泰宏氏からは、JPドメイン名のDNSを中心とした最近のDNS運用状況、 DNSおよびレジストリをとりまく最新動向について報告がありました。今年の DNSにおける3大トピックスとしては、ルートサーバへのDDoS攻撃対策が契機と なりIP Anycast化が進行したこと、ルートゾーンへのIPv6 AAAA glueの登録が 可能になったこと、BIND以外のDNSサーバであるNSD(Name Server Daemon)での 運用も始まったとのことです。また、レジストリを取り巻く動きとしては、 IANAに専任General Managerとして就任したDong Barton氏の功績により、この 1年でIANAの技術部分が目に見えて充実してきたということです。 ・地域・地方の活動 JPNIC理事で群馬インターネットの福田晃氏からは、「地方のインターネット と地域の現状について」と題して、地域・地方のインターネットの活動と地方 ISPから見たインターネットの状況報告がありました。地域ISPは寡占化が進行 はしているものの、インターネットの普及に関しては成長期から安定期に入っ てきていること、そういった中で東京と地方の地域間格差を補う精神的つなが りとして地域IXを作る活動を行っていること等の報告がありました。また、バッ クボーンのインフラ問題は解決しつつあるので、地域のISPは、Internet ProviderよりService Providerとしての性格を濃くし、地域ポータルサイト作 成や教育に力を入れていくべきだ、等の示唆に富んだお話がありました。 ◆午後の部「テーマ: ディペンダブルネットワークにむけて」 インターネットが社会インフラであるという認識はすでに社会通念となってい ます。それに応えるためには、セキュリティ・可用性・安全性を高めて信頼性 を向上させる、すなわち、「ディペンダブル」にする必要があります。この 「ディペンダブル」への取り組みのうち、JPNIC理事長の村井純により、EPCを 使ったイベント支援の模様とそれを実践するためのプライバシーガイドライン への対応・CDNを工夫したストリーミング手法・IPv6の実装状況を中心に、 「2004年のインターネットが取組んだこと」を概観するお話がありました。 その後のパネルディスカッションでは、具体的にディペンダブルネットワーク にむけての取組みについての議論がなされました。インターネットは自律分散 =要素同士の信頼関係を基本にしたシステムであるので、全体の安定性を向上 させるためには、これら要素同士の信頼性を維持し、高めることが不可欠です。 かかる状況下、様々な識別子の管理システムをどうすべきかの観点から、「プ ロフェッショナルインターネットにおける識別子管理と信頼性確保」をテーマ に、各界のスペシャリストから識別子をキーワードとしたディペンダブルネッ トワークへの挑戦が語られました。 モデレータはJPNIC理事の江崎浩が務め、「現在のB-CASと今後新規に採用予定 の認証系と家庭でのコンテンツ管理について」を朝日放送の香取啓志氏が、 「Auto-ID/EPC-Globalシステムについて」を慶應義塾大学の中村修氏が、「コ ミュニケーションにおける発信者認証について」を京都大学の中村素典氏が、 「グローバルISPでのVPNサービスやVoIPサービスにおけるローミングについて」 をNTTコミュニケーションズの吉田友哉氏がお話しし、その後、それぞれのチャ レンジングな試みに対して、意見が交されました。IP Meetingに参加された方 は、各業界においての挑戦を聞き、考えさせられるものがあったのではないで しょうか。 …………………………………………………………………………………………… 2. DNS DAY JPNIC 技術部 小島育夫 …………………………………………………………………………………………… 2003年に引き続きInternet Week 2004のカンファレンスの一つとしてDNS DAY を12月3日(金)に開催し、152名の方々にご参加いただきました。今年は、 「DNS Updates」「Practical Cache Server」「インフラとしてのDNS」の3部 構成としました。 ◆午前の部 1) DNS Updates ・JP-DNS updates 白井 出 氏 (株式会社日本レジストリサービス) ・Root DNS updates 加藤 朗 氏 (WIDE Project/東京大学) ・ネームサーバは内部名で 民田 雅人 氏 (株式会社日本レジストリサービス) ・DNS Global Measurement 長 健二朗 氏 (IIJ技術研究所) ・DNS関連技術の最新動向 米谷 嘉朗 氏 (株式会社日本レジストリサービス) ◆午後の部 2) Practical Cache Server 山本 功司 氏 (株式会社インターネットイニシアティブ) 大島 治彦 氏 (NTTコミュニケーションズ株式会社) 3) インフラとしてのDNS ・Contentsを守るには(DNSsec) 藤原 和典 氏 (株式会社日本レジストリサービス) ~パネルディスカッション~ モデレータ:石田 慶樹 氏(メディアエクスチェンジ株式会社) パネリスト:水越 一郎 氏 (有限責任中間法人JPCERTコーディネーションセンター) パネリスト:藤原 和典 氏(株式会社日本レジストリサービス) パネリスト:大島 治彦 氏(NTTコミュニケーションズ株式会社) JP-DNSサーバ、rootサーバに関するレポートに引き続き、「ネームサーバは内 部名で」の講演では、上位レジストリに対して自ドメインのネームサーバ名を 内部名としグルーレコード(*1)を登録しておかないと、名前解決に問題が生じ るというDNS運用上極めて重要な報告が行われました。「DNS Global Measurement」の講演では、ルートネームサーバへのDNS-queryの計測結果な どが報告され、多くの検索が同一queryの繰り返しや存在しないTLDのqueryで あることが紹介され、ルートネームサーバ運用者の苦労が伝わってくる内容で した。大変興味深いDNS計測活動の報告がありました。また、「DNS関連技術の 最新動向」の講演では、DNSに関する最新のトピックが網羅的に紹介されまし た。 「Practical Cache Server」では、お2人の方に講演をお願いし、コンテンツ サーバのみでなくキャッシュサーバの重要性や、運用上の課題などを紹介いた だきました。参加者の皆様も、日々のDNSの運用に役立つ情報を得られたので はないかと思います。 「インフラとしてのDNS」では、DNSのコンテンツの真正性を確保するための DNSSECの解説に引き続きパネルディスカッションが行われました。真正性の確 保に関しては、重要性が増してきているとの認識で、DNSSEC導入に積極的な意 見が相次ぎましたが、ユーザインターフェイスの問題やユーザ教育(セキュリ ティを意識して操作してもらうことなど)の問題等、多くの課題が指摘され、 様々な側面から議論が行われました。 アンケートの結果は大変好評で今後もぜひ継続してほしいとのご意見を多数い ただきました。プレゼンテーションをお引き受けいただいた講師の方々、活発 な議論・意見交換により本会議を盛り上げてくださった全ての参加者の方々に、 この場をお借りしてお礼を申し上げたいと思います。ご協力ありがとうござい ました。 (*1) グルーレコード: glue record http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ka.html#glue-record ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。 http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ___________________________________ ■■■■■ JPNICの活動はJPNIC会員によって支えられています ■■■■■ ::::: 会員リスト ::::: http://www.nic.ad.jp/ja/member/list/ :::: 会員専用サイト :::: http://www.nic.ad.jp/member/(PASSWORD有) □┓ ━━━ N e w s & V i e w s への会員広告無料掲載実施中 ━━━┏□ ┗┛ お問い合わせは jpnic-news@nic.ad.jp まで ┗┛  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ =================================== JPNIC News & Views vol.228 【臨時号】 @ 発行 社団法人 日本ネットワークインフォメーションセンター 101-0047 東京都千代田区内神田2-3-4 国際興業神田ビル6F @ 問い合わせ先 jpnic-news@nic.ad.jp =================================== 登録・削除・変更 http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/ ■■◆ @ Japan Network Information Center ■■◆ @ http://www.nic.ad.jp/ ■■ Copyright(C), 2004 Japan Network Information Center