=================================== __ /P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.445【定期号】2007.4.16 ◆ _/NIC =================================== -------- PR ---------------------------------------------------------- ◆さくら前線北上中! 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JPドメイン名 2. IPアドレス 3. 会員数 4. 指定事業者数 【 5 】イベントカレンダー ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【 1 】特集 「ICANNリスボン会議報告」 JPNIC インターネット推進部 高山由香利 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2007年3月24日から30日まで、リスボン(ポルトガル)にて開催されたICANN会議 に出席しました。 以下に、今回の会議の主要トピックをいくつかご紹介します。 ◇ ◇ ◇ ◆ICM Registry,Inc.による.xxx(sTLD)の申請を却下 新sTLD(*1)導入の一環として、ICM Registry,Inc.(以下、ICM)より申請されて いた.xxxの契約案についてICANN理事会で審議され、賛成5票、反対9票、棄権1 票で申請は却下されました。 本申請は、2004年3月のICMによる申請以降、3年に亘りICANNで審議が続けら れ、契約案の修正等を経てICANNとの間で契約交渉がなされてきましたが、今 回の却下により、本sTLDが新設されることは無くなったということになりま す。 ICMは、.xxxが新ドメイン名として導入されれば、インターネット上のアダル トコンテンツとそれ以外のコンテンツとの明確な棲み分けを可能にし、アダル トコンテンツを容易にフィルタリングできることや、多くの事前登録を受付け ており十分なニーズを感じていることなどの理由から、.xxxが有用なドメイン 名であることを主張していました。 しかしながら、アダルトコンテンツは各国の法律により捉え方が異なることか ら、.xxx導入に懸念を示すGACの公式声明が発表され、またこれまでに無いほ ど多数のパブリックコメントが寄せられていました。 ICANNが.xxxを承認するということは、.xxxへの掲載に適するか否かといっ た、コンテンツに関する判断を伴うことにもなり、ICANNが負っている技術的 な役割を超えることから、ICANN理事会は.xxxに関する契約案および申請を却 下すべきとの判断に至りました。 (*1)sponsored Top-Level Domain(スポンサー付きトップレベルドメイン) ◆RAAレビューに関する議論 これは、2007年3月16日にICANNから通知された(*2)、米国のレジストラである RegisterFly社とのRAA(Registrar Accreditation Agreement:レジストラ認定 契約)解約を受けて、理事会の場で議論されたものです。 RegisterFly社では、経営上の問題に加え、それが引き金となりドメイン名の 登録期限を更新できなかった登録者から数々の苦情が寄せられるなど、オペ レーション上の問題をも抱えていました。 ICANNでは、状況を改善すべくRegisterFly社との交渉を再三試みたようです が、RegisterFly社の経営上の問題は訴訟へと発展したため、ICANNは実地調査 のために職員を2名送り込み、最終的にはRAAを解約する決断を下しました。 (*3) この一件を教訓として、登録者保護に向けたRAAの内容の見直しや、レジスト ラが所有するデータのエスクローを強化することなどが課題点として浮上し、 次回会合でも議論されることになりました。 (*2)Termination of RegisterFly.com Registrar Accreditation Agreement http://www.icann.org/announcements/announcement-2-16mar07.htm (*3)Factsheet http://www.icann.org/announcements/factsheet-registerfly-registrars-26mar07.pdf ◆WHOISに関するPDPの進捗 WHOISタスクフォースは、WHOISサービスに関する最終報告書(*4)をGNSOに提出 するとともにその役目を終え、WHOISのPDP(Policy Development Process:ポリ シー策定プロセス)は一つの節目を迎えたとも言えます。 ただ、報告書ではOPoC(Operational Point of Contact)とSpecial Circumstancesという二つの異なる提案が含まれ、かつそれらの役割は明確さ を欠いており、タスクフォース内でも辛うじて過半数を獲得した内容となって います。WHOISについては、登録者の情報公開を巡って「情報公開派」と「プ ライバシー擁護派」の対極的な議論がこれまでに繰り返されており、コンセン サスを確立することの難しさが窺えます。 GNSO評議会では、活動期間を120日間に限定して、影響を受ける利害関係者 (GNSOのメンバーや法執行機関の関係者など)からなるワーキンググループを結 成し、OPoCの役割や責任などを明確にしたり、報告書内で提起された課題解決 に取り組むことになりました。 (*4)FINAL TASK FORCE REPORT ON WHOIS SERVICES http://gnso.icann.org/issues/whois-privacy/whois-services-final-tf-report-12mar07.htm ◆新gTLD導入に関するPDPの進捗 新gTLD導入については、3月16日に提出された最終報告書のドラフト版(*5)を ベースに議論が行われ、並行して活動している予約語および他者の権利保護に 関するワーキンググループの活動進捗報告もありました。新gTLD導入にあたっ ては、IDNに関する検討も必要となることから、GACやccTLDメンバーとの会合 を持った他、GNSO内のIDNワーキンググループからも会期中に報告書が提出さ れました。 今後は、5月までには勧告の内容を固め最終報告書とし、6月初旬には理事会レ ポートとしてICANN理事会に提出され、次回サンファン会議の理事会にて審議 される予定とのことです。サンファン会議では、新gTLD導入への方向性がより 明確になるのではないかと思われます。 (*5)GNSO new TLDs Committee Draft Final Report Introduction of New Generic Top-Level Domains http://gnso.icann.org/drafts/pdp-dec05-draft-fr.htm ◇ ◇ ◇ このICANNリスボン会議の報告会を、4月25日(火)13:30より全国町村会館(東京 都千代田区)にて、IAjapanと共催いたします。皆様のご参加を心よりお待ちし ております。 □第18回ICANN報告会開催のご案内 http://www.nic.ad.jp/ja/topics/2007/20070406-01.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【 2 】News & Views Column 「Second Lifeとノスタルジー」 KLab株式会社 箱田雅彦 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ インターネットが本格普及し始めて10余年。ネットを取り巻く環境は劇的に変 わりました。今や当たり前の常時接続、ブロードバンド、無線LAN、携帯電話 などのモバイルデバイス、あらゆるものが当時からすれば夢のような話です。 当時はダイヤルアップでナローバンド、携帯電話からはネットなんて見られま せんでした。 しかし、これをお読みになっている方の中には、「そんな環境でも、いや、そ んな環境だったからこそ楽しかったんだよなぁ」と当時を懐かしむ人も多いの ではないでしょうか。 そんな「黎明期大好き!」な方にお勧めしたいのが、昨今その筋をにぎわせて いる「Second Life」(*1)です。 Second Lifeはぱっと見、3Dグラフィックスのゲームに見えますが、ゲームの ようなクリアという概念も目的もありません。そして中に見える建物やアイテ ムはほぼ全て、ユーザーが作り出したものです。いいものができたら売って、 Second Life内の通貨「リンデンドル」に換えることもできます。さらに、リ ンデンドルは公式に米ドルに換金できることから、Second Lifeは新たなビジ ネスインフラとしても注目されています。(もちろん、そんなにうまくはいき ませんが…) このように、ただ世界があり、そこで自由に活動できるのがSecond Lifeなの です。そのため、「3Dのインターネット」という人もいます。 私は2006年秋から少しずつ遊んでみていますが、その発展途上な雰囲気は黎明 期のインターネットのようで、ワクワクしながらも懐かしく感じています。 Second Lifeの中では世界中のユーザーがいろいろなものを作ったり、イベン トを開催したりして、思い思いに楽しんでいます。そして、ちょっとした思い 付きではじめたことにみんながとても興味を持ってくれるのが、個人ホーム ページがさかんになり始めた頃によく似ていると感じました。 このような3Dの仮想スペースとして、これ以外にも「Multiverse」や 「splume」、PS3の「Home」など、さまざまなものが出てきています。こうし た試みはかなり以前からされていましたが、ネット環境の発達によって、自由 度のレベルがやっと使えるものになってきたという印象です。 最近はビジネス目的で注目され過ぎているのが心配ですが、あの頃の気持ちを 思い出しながら、まずは損得抜きに楽しんでみるのがよいのではないでしょう か。 (*1)Second Life http://secondlife.com/ http://secondlife.com/world/jp/ (日本語ページ) ■箱田雅彦 JPNIC、JPRSを経て、現在KLab株式会社に勤務。モバイルサイトの企画運用に 携わる傍ら、宇宙観光アドバイザーとして民間宇宙旅行の普及活動も行ってい る。「Second Lifeビジネス・デザインコンテスト」ビジネス部門優勝。 (http://sl-fund.com/result.php) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【 3 】インターネット用語1分解説 「Add Grace Period(登録猶予期間)とは」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Add Grace Period(登録猶予期間)とは、登録者がドメイン名を登録してからす ぐ(5日以内)にその登録を取り消して手続きを行えば、登録料が不要となる仕 組みで、ユーザーの勘違いや手続き上のミスなどが原因で意図しないドメイン 名が登録され、そのドメイン名に課金されることで、ユーザーが不利益を被る ことを避けるために導入されています。 このAdd Grace Periodですが、本来は上記のように勘違い登録などを行った ユーザーを救済する目的で導入された仕組みです。ただし、レジストラ側でそ の登録が意図的なのかそうでないのかを判別することは非常に難しいため、こ の仕組みを悪用する登録者が次第に増えてくるようになりました。 具体的には、アクセスの多いドメイン名を選別したい一部の個人・業者が一度 にドメイン名を大量に登録し、一定以上のアクセスが無いドメイン名について はキャンセルして課金を逃れるという行為(ドメイン名テイスティング)を行っ ており、レジストリやレジストラのシステム・回線に過大な負荷をかけるなど 大きな問題となっています。 このような行為はICANNでも問題と見なされており、このような話題を話し合 うために、ドメイン名マーケットプレイスワークショップという会合を特別に 開き、Add Grace Periodの見直しや廃止も含めた議論が行われています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【 4 】統計資料 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1.JPドメイン名 o 登録ドメイン数(2006年11月~2007年4月) -------------------------------------------------------------------------------- 日付| AD AC CO GO OR NE GR ED LG GEO GA GJ TOTAL -------------------------------------------------------------------------------- 11/1| 292 3324 298198 866 22166 17366 8633 4456 2222 3357 382897 122718 866495 12/1│ 291 3328 299485 869 22267 17361 8609 4435 2222 3335 388941 123197 874340 1/1│ 289 3335 300899 870 22368 17414 8592 4451 2225 3325 394404 124153 882325 2/1│ 289 3341 301711 872 22437 17386 8554 4436 2221 3296 399546 125367 889456 3/1| 290 3350 303142 876 22527 17418 8537 4450 2223 3289 405938 126761 898801 4/1 | 291 3368 305042 884 22703 17435 8513 4447 2213 3265 412502 127666 908329 -------------------------------------------------------------------------------- GA:汎用ドメイン名 ASCII(英数字) GJ:汎用ドメイン名 日本語 2.IPアドレス o JPNICからの割り振りとJPNICへの返却ホスト数(2006年10月~2007年3月) ------------------------------------------ 月 | 割振 | 返却 | 現在の総量 ------------------------------------------ 10 | 100352 | 0 | 40456478 11 | 757760 | 4096 | 41210142 12 | 573440 | 4096 | 41779486 1 | 634880 | 40960 | 42373406 2 | 77824 | 0 | 42451230 3 | 907264 | 202752 | 43155742 ------------------------------------------ □統計情報に関する詳細は → http://www.nic.ad.jp/ja/stat/ 3.会員数 ※2007年4月1日 現在 --------------------- 会員分類 | 会員数 | --------------------- S会員 | 3 | A会員 | 2 | B会員 | 4 | C会員 | 5 | D会員 | 152 | 非営利会員| 13 | 個人推薦 | 39 | 賛助会員 | 36 | --------------------- 合計 | 254 | --------------------- □会員についての詳細は → http://www.nic.ad.jp/ja/member/list/ 4.指定事業者数 ※2007年4月9日 現在 IPアドレス管理指定事業者数 379 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【 5 】イベントカレンダー ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2007.4.16(月) 第19回IPアドレス管理指定事業者連絡会 (東京、日本教育会館) 2007.4.18(水) 第19回IPアドレス管理指定事業者連絡会 (大阪、大阪府立女性総合センター) 2007.4.19(木) 第19回IPアドレス管理指定事業者連絡会 (福岡、福岡商工会議所) 2007.4.22(日)~4.25(水) ARIN XIX (San Juan, Puerto Rico) 2007.4.25(水) 第18回ICANN報告会 (東京、全国町村会館) 2007.4.25(水)~4.26(木) RSA Conference Japan 2007[後援] (東京、東京プリンスホテル パークタワー) -------------------------------------------------------------------- 2007.5.2(水)~3(木) AfriNIC-VI (Abuja, Nigeria) AfNOG 2007 (Abuja, Nigeria) 2007.5.7(月)~11(金) RIPE 54 (Tallinn, Estonia) 2007.5.16(水) 第61回通常理事会 2007.5.21(月)~25(金) LACNIC X (Isla Margarita, Venezuela) -------------------------------------------------------------------- 2007.6.7(木)~8(金) CENTR 33 (Helsinki, Finland) 2007.6.13(水)~15(金) Interop Tokyo 2007 (千葉、幕張メッセ) 2007.6.15(金) 第32回通常総会(都内にて会場選定予定) 2007.6.25(月)~29(金) ICANN (San Juan, Puerto Rico) ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。 http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ___________________________________ ■■■■■ JPNICの活動はJPNIC会員によって支えられています ■■■■■ ::::: 会員リスト ::::: 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