=================================== __ /P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.597【臨時号】2008.11.26 ◆ _/NIC =================================== ---------- PR -------------------------------------------------------- 企業の事業所間ネットワークやインターネット接続ならTOHKnetに。 ご利用企業数1000社、回線数10000回線を超えるサービスの紹介はこちら↓ http://www.tohknet.co.jp/ ◆○◆○◆○◆ 東北インテリジェント通信株式会社 ○◆○◆○◆○ ○◆○◆○◆○ 会社略称:TOHKnet(トークネット)◆○◆○◆○◆ ---------------------------------------------------------------------- ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ News & Views vol.597 です ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 本号では、2008年11月3日から7日にかけて、エジプトのカイロで開催された ICANN会議のレポートをお届けします。 なお、今回のICANN会議の報告会を12月11日(木)に、東京の虎ノ門パストラル ホテルで開催いたします。本号では現在ICANNでどのような議論が行われてい るかをお伝えするとともに、報告会では会議参加者からの生の声をみなさまに お届けできればと考えております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ ICANNカイロ会議報告 JPNIC インターネット推進部 高山由香利 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ エジプトのカイロにて、2008年11月3日から7日に開催された、ICANN会議に出 席しました。 カイロ会議での議論に向けて、2008年10月23日には、ICANNより新gTLD導入に 関するドラフト版RFPとなる「Draft Applicant Guidebook (以下、ドラフト版 ガイドブック)(*1)」と、IDN ccTLD Fast Trackプロセスの実装計画案である 「Draft Implementation Plan for IDN ccTLD Fast Track Process(*2)」が意 見募集のために公開されており、今回の会議では、新gTLDの導入とIDN ccTLD Fast Trackに関する話題が議論の中心となりました。参加者が自由に質問や意 見を述べることができる、パブリックフォーラムのオープンマイクでは、新 gTLDに関するコメントが目立ちましたので、多くの人々が新gTLD導入に関心を 寄せている様子がうかがえました。そこで、本稿では、新gTLD導入に関する現 在の状況についてご報告します。 (*1)New gTLD Program: Draft Applicant Guidebook (Draft RFP) http://www.icann.org/en/topics/new-gtlds/draft-rfp-24oct08-en.pdf (*2)Draft Implementation Plan for IDN ccTLD Fast Track Process http://www.icann.org/en/topics/idn/fast-track/idn-cctld-implementation-plan-23oct08-en.pdf ◇ ◇ ◇ ◆ドラフト版ガイドブックが公開された経緯 2008年6月に開催された前回のパリ会議では、JPNIC News & Views vol.559 (*3)の報告でお伝えした通り、GNSO(*4)評議会が作成した新gTLD導入に関する 勧告(*5)が、ICANN理事会によって承認されました。これにより、2005年12月 に開始された、新gTLD導入に関するポリシー策定プロセスが終息し、ポリシー 実装フェーズに突入しました。ICANNスタッフにより実装計画が策定され、そ の内容として公開されたのが、前述のドラフト版ガイドブックとなります。ド ラフト版ガイドブックは、6部構成で97ページから成り、各部について説明す る説明覚え書き(Explanatory Memoranda)も、ガイドブック本体とは別に7点公 開されています。詳しくは、ICANNの新gTLDに関するWebページ(*6)でご確認く ださい。 (*3)JPNIC News & Views vol.559 [特集]ICANNパリ会議報告 http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2008/vol559.html (*4)インターネット用語1分解説「GNSOとは」 http://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/gnso.html (*5)Final Report Introduction of New Generic Top-Level Domains http://gnso.icann.org/issues/new-gtlds/pdp-dec05-fr-parta-08aug07.htm (*6)New gTLD Program http://www.icann.org/en/topics/new-gtld-program.htm ◆カイロ会議での反応 カイロ会議では、新gTLDの導入に関する背景を説明するセッションと、ドラフ ト版ガイドブックおよび説明覚え書きに関する、説明と質疑応答のためのワー クショップが開催され、ALAC、ccNSO、GAC、GNSOの合同セッションやパブリッ クフォーラムなど多くの場でも、新gTLD導入に関する議論が行われました。そ れらの場で耳にしたコメントは、立場によって異なる多様な内容ではありまし たが、次の3項目については複数の方々が述べていたように記憶しています。 ・スケジュールについて - いつから申請受け付けが開始するのかといった詳細が分からず、スケ ジュールの全体像がつかめない。 - 新gTLD導入を心待ちにしているので、とにかくスケジュールを遅らせない で速やかに進めてほしい。 ・手数料について - 申請にあたって最初に払う手数料(gTLD Evaluation Fee)がUS$185,000、 レジストリに選ばれた場合にICANNに支払う手数料が、四半期で少なくと もUS$18,750であるなど、既存のTLDに関する手数料と比較して高い。これ らの料金設定は、新gTLDの導入を促進しようとする動きとはかけ離れてお り、最終的には登録者の負担になるだけである。 - 手数料が高いのは、申請を希望する者を排除してしまうという悪影響より も、むしろ真剣味の足りない申請を抑制する効果があるのではないか。 - 手数料算出にあたっての、明確な根拠の提示を求める。 ・新gTLDとIDN ccTLDとの関係について - 新gTLDとIDN ccTLDが導入される時期は、これまでの予定通り、ほぼ同時 期と考えて良いのか。もしIDN ccTLDのほうが先に導入されると、新gTLD よりも、市場での優位性を得てしまうのではないかと懸念する。 なお、まだ意見募集期間中であったということもあり、GACやGNSOといった、 ICANN内の各組織からの正式なコメントは控えられていました。 ◆今後の想定スケジュール 新gTLD導入のスケジュールについては、本原稿執筆時点で確認できる2008年10 月アップデート版でICANNが想定するスケジュール(*7)と、2008年6月のパリ会 議の際に発表されたICANNの想定スケジュール(*8)を比較すると、ドラフト版 ガイドブック(RFP)の公開時期および申請受け付け開始時期が、それぞれ1ヶ月 半から2ヶ月ほど繰り下がっています。 (*7)Anticipated Timeline (2008年10月時点) http://www.icann.org/en/topics/new-gtlds/timeline-oct08-en.pdf (*8)Anticipated Timeline (2008年6月時点) https://par.icann.org/files/paris/gTLDUpdateParis-23jun08.pdf しかしながら、最終日の理事会でICANNスタッフから説明された、今後のスケ ジュール案は下記のようになっており、2008年10月アップデート版のスケ ジュールよりも、さらに繰り下がることもあり得るようです。 2008年10月23日~12月8日:ドラフト版ガイドブック(RFP)の意見募集 2009年2月15日頃:修正を反映したRFP第2版を公開 2009年3月中旬:RFP第2版の意見募集を終了(メキシコ会議直後) 2009年5月はじめ:最終版ガイドブックが完成し、2009年5月の理事会 で審議 2009年5月終わり:最終版ガイドブックを公開 2009年9月30日:最終版ガイドブックを公開後、公示期間を4ヶ月設 定した場合、2009年9月30日以降に申請受け付けが 可能となる ICANNスタッフとしては、最終版ガイドブックを公開する前に、パリ会議や意 見募集期間に寄せられた意見を反映し、改めてドラフト版ガイドブックを公開 する予定としているようです。スケジュールを早めるためには、改めてドラフ ト版ガイドブックを公開せずに、最終版を公開してしまうという考え方もある ものの、コミュニティの反応を考えると、ICANNスタッフとしては、次のドラ フト版を出したほうが良いと考えているとのことでした。 GNSOの勧告に従い、最終版ガイドブックが公開されてから申請受け付け開始ま でには、内容を理解してもらうための期間として、4ヶ月の公示期間 (communications period)を設定することが考えられます。ただし、修正され たドラフト版が最終形に近いと考えられる場合には、修正されたドラフト版が 公開されるのと同時に、公示期間を開始することもできるかもしれない、との 説明がありました。 いずれにしても、スケジュールについては引き続き検討され、追って報告があ るようです。 ◇ ◇ ◇ 2008年12月11日(木)に開催予定の、第23回ICANN報告会(東京、虎ノ門パストラ ルホテル)でも、ICANNカイロ会議の詳細についてご報告いたします(*9)。ぜひ ご参加ください。 (*9)第23回ICANN報告会開催のご案内 http://www.nic.ad.jp/ja/topics/2008/20081118-02.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。 http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ___________________________________ ■■■■■ JPNICの活動はJPNIC会員によって支えられています ■■■■■ ::::: 会員リスト ::::: http://www.nic.ad.jp/ja/member/list/ :::: 会員専用サイト :::: http://www.nic.ad.jp/member/(PASSWORD有) □┓ ━━━ N e w s & V i e w s への会員広告無料掲載実施中 ━━━┏□ ┗┛ お問い合わせは jpnic-news@nic.ad.jp まで ┗┛  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ =================================== JPNIC News & Views vol.597 【臨時号】 @ 発行 社団法人 日本ネットワークインフォメーションセンター 101-0047 東京都千代田区内神田2-3-4 国際興業神田ビル6F @ 問い合わせ先 jpnic-news@nic.ad.jp =================================== ___________________________________ 本メールを転載・複製・再配布・引用される際には http://www.nic.ad.jp/ja/copyright.html をご確認ください  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 登録・削除・変更 http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/ ■■◆ @ Japan Network Information Center ■■◆ @ http://www.nic.ad.jp/ ■■ Copyright(C), 2008 Japan Network Information Center