=================================== __ /P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.617【特別号】2009.2.18 ◆ _/NIC =================================== ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃ JPNICはIPv4在庫枯渇の問題に取り組んでいます ┃ ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ ┃★Webサイト:「IPv4アドレスの在庫枯渇に関して」 ┃ ┃ http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/ ┃ ┃ ┃ ┃★バックナンバー: ┃ ┃ http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/ ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ IPv4アドレス在庫枯渇関連レポート [第18回] ~「IPv4アドレス枯渇対応アクションプラン」の発表と解説~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ IPv4アドレス枯渇タスクフォース(以下、「IPv4枯渇TF」)では、各事業者の対 応促進活動の一つとして、IPv4アドレス在庫枯渇時期までに、どのようなスケ ジュールで検討、対応を進めるべきかというアクションプランの推奨パターン を事業種別毎に検討し、作成いたしました。本レポートでは、このアクション プランについて解説をいたします。 □IPv4アドレス枯渇対応アクションプラン 2009年2月版 http://www.kokatsu.jp/news/2009/02/ipv4-20092.html ■アクションプランの位置づけ このアクションプランは、IPv4枯渇TFのアクションプランワーキンググループ で検討され、IPv4アドレス在庫枯渇時期に向けた、日本における各事業者のア クションプランの推奨パターンとしてまとめたものです。IPv4枯渇TFでは、各 事業者がこのアクションプランに基づき、自社の状況を検討した上で、各々が 対応アクションプランを立て、実行していくことによって、インターネット業 界全体でより円滑にこの問題を乗り切ることを期待しています。今後この内容 の広報に力を入れていく予定です。 ■IPv4アドレス在庫枯渇時期 アクションプランの策定にあたり、どの時点をIPv4アドレス在庫枯渇時期の ターゲットとして定めるかの検討が行われました。当初は、JPNIC(2007年12月) と総務省研究会(2008年6月)の報告書で示された見込みを元に、枯渇時期を 2011年初頭と想定していました。一方、Geoff Huston氏の最新予測では、IANA における枯渇日を2011年第1~2四半期、APNICにおける枯渇日を2012年第1~3 四半期としています。なお、この予測は、Web上で日々データが更新されてい るため、それに従い枯渇予測日が変わります。 枯渇時期の予測については、景気後退による設備投資の減少により時期が延び る可能性がある一方で、ワイヤレスブロードバンドサービス利用の加速や駆け 込み需要などの理由で時期が早まる可能性もあります。これらを考慮し、本ア クションプランでは、枯渇予測時期を従来通り、2011年初頭としました。しか し、アクションプラン自体は、多少時間的な幅を持たせる形とし、事業者は自 社の状況とリスクを考慮し、自社に最適なスケジュールを立てていくものとし ています。 ■アクションプランの種別 本アクションプランは事業種別毎に検討し、作成されました。まず、IPv4アド レス在庫枯渇の影響を最も受けると思われる、ISPなどのネットワーク関連事 業者とデータセンター(iDC)やホスティングなどのサービス事業者に関する検 討が最初に行われました。 これをベースとしながら、続いてアプリケーションサービスプロバイダ(ASP) とコンテンツサービスプロバイダ(CSP)のプランを検討し、さらにシステム構 築を担うSIer、アプリケーション開発事業者、最後に企業ユーザーと合計6種 類のアクションプランが作成されました。 ■ネットワーク関連事業者のアクションプラン ネットワーク関連事業者のアクションプランとしては、以下の各項目を、早め の対応を行う事業者であればIANA枯渇時期である2011年第2四半期まで、 JPNIC/APNICの枯渇時期に合わせる場合でも、遅くとも2012年第2四半期中に完 了させるものとして策定しています。 1. 対応方針決定・経営判断 - IPv4アドレス在庫枯渇による影響の分析 - 手段、時期など対応方針についての経営判断 ○2009年第1四半期中 2. 事業計画検討・サービス企画立案 - 1.で決定した方針を具体的な事業計画に落とし込む - サービス計画、投資計画、人員計画など ○2009年第2四半期中 3. 設計・技術検証 - サービス計画に基づいたサービス/ネットワーク設計 - サービス/ネットワーク構築に必要な技術検証 (IPv4枯渇TFで進めているテストベッドを利用した検証も含む) ○2009年第2四半期~2011年第1四半期 4. 機器選定・調達・構築・運用システム準備 - サービス/ネットワーク構築に必要な機器の選定と調達 - サービス/ネットワークの構築作業 - 運用に必要なシステムの開発、構築など ○2010年第1四半期~2010年第4四半期 5. 要員教育 - 構築、運用のための技術要員の教育、育成 ○2009年第3四半期~2010年第2四半期 (テストベッド終了時期までの延長も想定) 6. 基本サービス開始 ○2011年第1四半期~ 各詳細な線表としては、前後に若干の幅を持たせていますが、上記では対応時 期の目安として記載してます。詳細は、実際のアクションプランの線表をご確 認ください。 ■その他の事業者のアクションプラン iDC、ASP/CSPなどのサービス関連事業者については、上記のネットワーク関連 事業者のアクションプランをベースとしており、ほぼ同様のアクションプラン となっています。また、SIerについては検証と教育をメインの線表としてお り、アプリケーション開発に関しては、「2009年以降の開発については、IPv6 を意識したものにすること」という記述のみで、詳細な項目にブレークダウン はできていない状況です。 企業ユーザーに関しても、上記の各事業者の対応次第で対応時期が変動する可 能性もあり、具体的な線表に落とし込むには至っていません。 ■今後の予定 前述した通り、アクションプラン自体は、少し時間的な幅を持たせたモデルと して作成しており、各事業者は自社の状況とリスクを考慮し、自社に最適なス ケジュールを立てて、対応への取り組みを進めることが推奨されます。 枯渇時期が早まったときのリスクを避けるために、最も対応の早い事業者は、 IANA枯渇前後に準備を完了することが望ましいと思われます。また、最も対応 の遅い事業者でも、JPNIC/APNIC枯渇時期までの対応完了が期待されます。そ して、いずれにせよ各事業者における方針検討は、2009年の早い段階で行う必 要があります。 今後本アクションプランについては、アドレス消費状況やIPv6技術課題検討進 捗度合いなどを確認しながら、不足している部分の充実や、さらなる線表のブ レークダウンなど随時改定し、その結果を情報提供していきます。これを適宜 参考にして、各事業者における対応進捗の確認に利用していただけると幸いで す。 ■kokatsu.jp 最後に、IPv4枯渇TFの専用サイトを立ち上げたことをお知らせします。今後の IPv4枯渇TFからのさまざまな情報発信は、このサイトを通じて行うことになり ます。また各団体で開催するイベントも随時案内していきますので、ぜひご覧 ください。 □IPv4アドレス枯渇タスクフォース Webサイト http://kokatsu.jp/ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。 http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html IPv4アドレス在庫枯渇関連のQ&Aは特集ページをご覧ください。 http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ___________________________________ ■■■■■ JPNICの活動はJPNIC会員によって支えられています ■■■■■ ::::: 会員リスト ::::: http://www.nic.ad.jp/ja/member/list/ :::: 会員専用サイト :::: http://www.nic.ad.jp/member/(PASSWORD有) □┓ ━━━ N e w s & V i e w s への会員広告無料掲載実施中 ━━━┏□ ┗┛ お問い合わせは jpnic-news@nic.ad.jp まで ┗┛  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ =================================== JPNIC News & Views vol.617 【特別号】 @ 発行 社団法人 日本ネットワークインフォメーションセンター 101-0047 東京都千代田区内神田2-3-4 国際興業神田ビル6F @ 問い合わせ先 jpnic-news@nic.ad.jp =================================== ___________________________________ 本メールを転載・複製・再配布・引用される際には http://www.nic.ad.jp/ja/copyright.html をご確認ください  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 登録・削除・変更 http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/ ■■◆ @ Japan Network Information Center ■■◆ @ http://www.nic.ad.jp/ ■■ Copyright(C), 2009 Japan Network Information Center