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    /P▲         ◆ JPNIC News & Views vol.747【特別号】2010.5.14 ◆
  _/NIC
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   ┃        JPNICはIPv4在庫枯渇の問題に取り組んでいます         ┃
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   ┃★Webサイト:「IPv4アドレスの在庫枯渇に関して」             ┃
   ┃  http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/                      ┃
   ┃                                                            ┃
   ┃★バックナンバー:                                          ┃
   ┃  http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/          ┃
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◆ IPv4アドレス在庫枯渇関連レポート [第29回]
   ~IPv6検証環境(テストベッド)のご紹介とご利用に向けて~
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ネットワークに関連したビジネス、特に機器提供を主な事業とする企業がこ
れまで通りの拡大と発展を遂げていくためには、近い将来の状況に向けた対
応、すなわち、IPv4アドレスの在庫枯渇とIPv6アドレス対応が必須となって
きます。

意外と知られていないようですが、IPv6普及・高度化推進協議会のビジネス
テストベッドWGでは、自社の機材さえ持ち込めば、NAT技術やIPv6技術につい
て無料で検証できるテストベッドを、川崎と大阪で提供(*)しています。これ
は、平成21年度の総務省施策「IPv6対応に向けたテストベッドによる実証実
験に係る請負」の一環として実施されており、ネットワークに関連したサー
ビスや機器を提供している企業・団体であれば、お申し込みになるだけで利
用が可能です。

本号では、IPv6普及・高度化推進協議会ビジネステストベッドWGが用意して
いる、この「IPv6検証環境(テストベッド)」について、ご紹介します。

    (*) http://www.v6pc.jp/jp/entry/wg/2009/12/v4exh-testbed.phtml


■テストベッドの概要

テストベッドの概要は以下の通りです。ご利用の際には、機器ベンダーおよ
びサービスプロバイダーのオペレーター陣が検証についての検討に協力する
他、利用者の要望に合わせた機器構成、ネットワーク構成を構築することが
可能です。

  ○テストベッドが提供する接続性
    * IPv4インターネットコネクティビティ(full route)
    * IPv6インターネットコネクティビティ(full route)
    * マルチホーム環境

  ○テスト例
    * テストベッドに機材を持ち込み、自社の環境を再現し、IPv6への移行
      手順を検証する。
    * テストベッドにある機材を利用し、IPv6移行への手順を試験する。
    * テストベッドにある機材を利用し、LSN (Large Scale NAT)等の技術を
      試験する。

  ○場所:
    * 慶應義塾大学新川崎タウンキャンパス
    * 株式会社ブロードバンドタワー 西梅田データセンター

テストベッドの利用にあたっては、利用申請書の提出とNDAの締結およびアン
ケート回答によるフィードバックへのご協力をお願いしています。


■テストベッドの利用例 ~こんな風にご利用いただけます!~

このテストベッドは、IPv6を利用した様々な試験に利用していただけます。
以下に、事業者種別毎の主なテストベッド利用例について記載します。

  ○大規模ISPの検証例

    * アクティブ系、スタンバイ系の冗長性を持たせたネットワーク構成の
      構築
      - アクティブ系のネットワーク機器にIPv6の設定を行う際はスタンバ
        イ系にトラフィックを迂回させ、ユーザーセグメントへの影響が発
        生しないようにBGP、OSPF等の設定を実施
    * 複数箇所でIPv6の設定を削除し、人為的なIPv6のネットワーク故障を
      発生させ、その間IPv4の通信断が発生しないことを確認等
    * ネットワークに合わせて機器構成、ネットワーク構成は変更可能

  ○中小規模ISPの検証例

    * 中小規模のISPの構成は、以下の5パターンを想定

      (1) BGPでマルチホーム接続を行っている状態で、両方の上位接続に
          IPv6を導入
      (2) BGPでマルチホーム接続を行っている状態で、片方の上位接続に
          IPv6を導入
      (3) BGPでマルチホーム接続を行っている状態で、IPv6接続専用ルータ
          を別に用意し、両方の上位接続にIPv6を導入
      (4) BGPでマルチホーム接続を行っている状態で、IPv6接続専用ルータ
          を別に用意し、片方の上位接続にIPv6を導入
      (5) 一つの上位ネットワークとstaticで接続している状態で、上位接
          続にIPv6を導入

    * ネットワークに合わせて機器構成、ネットワーク構成は変更可能
    * それぞれのケースで人為的なIPv6のネットワーク故障を発生させ、
      IPv4の通信に影響がないことを確認できる

  ○ケーブルテレビ事業者の検証例

    * CMTS (Cable Modem Termination System)とケーブルモデムの組み合わ
      せ試験により、IPv6への移行に適した組み合わせを検証、デュアルス
      タック移行の手順を参照しながら実際の設定実施、デュアルスタック
      環境でのオペレーションの検証
       - CMTSは国内で一般的に使用されている2社の製品を用意
       - ケーブルモデムは国内で一般的に使用されている製品を多数用意
       - 自社で利用されている機器も持ち込み可能

  ○データセンター事業者の検証例

    * IPv4で構築されたデータセンター事業者のバックボーンをIPv4/IPv6
      デュアルスタックへ移行する際の構成確認や手順検証を行い、確実な
      移行を確認
    * ユーザー収容周りにおける冗長化プロトコルのデュアルスタック化の
      実装確認や移行手順の確認等

  ○サーバの検証例

    * IPv6移行のための基本的な設定
       - アドレス設定、Bonding、アクセスコントロール、パケットフィル
         タ等
    * IPv6移行のためのアプリケーションの設定
       - Apache、メール、DNS、NTP等
    * その他、要望に合わせた構成・検証の実施が可能

  ○ユーザー環境の検証例

    * ホームルータを設置し、Windows XP、Windows Vista、Windows 7、
      Mac OS XのIPv6移行検証を実施
       - ホームルータの設定
       - TCP Fallback問題、マルチプリフィクス問題、重複アドレス設定等


これまでの利用事例としては、「家電のIPv6化」「セキュリティデバイスの
IPv6化」「自社ネットワークのIPv4/IPv6デュアルスタック化」「アプリケー
ションのIPv6化」等があったということです。

NDAを締結する必要がありますが、無料で検証や試験が可能ですので、対象と
なる企業の方は、ぜひ、この機会にご利用いただければと思います。

詳細な申し込み方法等は、
http://www.v6pc.jp/jp/entry/wg/2009/12/v4exh-testbed.phtml をご覧くだ
さい。


     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
      わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
            http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html

       IPv4アドレス在庫枯渇関連のQ&Aは特集ページをご覧ください。
            http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/
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 JPNIC News & Views vol.747 【特別号】

 @ 発行         社団法人 日本ネットワークインフォメーションセンター
                 101-0047 東京都千代田区内神田2-3-4 国際興業神田ビル6F
 @ 問い合わせ先   jpnic-news@nic.ad.jp
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