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    /P▲         ◆ JPNIC News & Views vol.791【特別号】2010.10.27 ◆
  _/NIC
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   ┃        JPNICはIPv4在庫枯渇の問題に取り組んでいます         ┃
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   ┃★Webサイト:「IPv4アドレスの在庫枯渇に関して」             ┃
   ┃  http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/                      ┃
   ┃                                                            ┃
   ┃★バックナンバー:                                          ┃
   ┃  http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/          ┃
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◆ IPv4アドレス在庫枯渇関連レポート [第33回]
   ~IPv4アドレスの中央在庫が5%を切る目前の、IPv6 Summit 2010開催~
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過日2010年10月18日に、新たにIANAからAPNICに二つの/8ブロックの割り振り
が行われ、全IPv4アドレス256ブロック中、残りは12ブロックとなり、いよい
よ中央在庫の残りも5%を切りました。なお、この中央在庫12ブロックのうち
最後の5ブロックは、五つのRIRに同時に分配するポリシーが適用されるため、
現行ポリシーの下で分配可能なIPv4アドレスとしては、実質的に、わずか7ブ
ロックしかないということになります。

いよいよIPv4アドレスの在庫が底をつこうとしており、IPv6の本格的な導入
が喫緊の課題となる中、『IPv6 Summit 2010』が、慶應義塾協生館・藤原洋
記念ホールにて開催されました。これは、財団法人インターネット協会IPv6
ディプロイメント委員会と、IPv4アドレス枯渇対応タスクフォースが連携し
て企画したものです。IPv4アドレス在庫枯渇対応としてのIPv6技術の動向な
どを中心としたプログラム構成で、10月8日に終日実施されました。

イベントには、380人程度の参加があり、IPv6に対する関心の高さがうかがわ
れました。今回のレポートでは、各プログラムに関して簡単にご紹介してい
きます。


■午前のプログラム

10時から開始されたプログラムは、「IPv6/IPv4変換技術の現状」と題し、
IPv4とIPv6のネットワーク共存技術としてのトランスレータ導入に関して、
メリットとデメリットなどの解説を交えながら紹介がありました。

そして午前の部の後半では、パネルディスカッションとして、IPv4アドレス
の共有技術について、IETFにおける標準化動向と、導入・運用に関する検証
や解説を踏まえて、議論が行われました。


■午後のプログラム

お昼休みを挟んで、午後のプログラムの前半は、「IPv6時代に向けての現状」
と題して、主にIPv4アドレス枯渇対応タスクフォースの活動のステータスアッ
プデートを中心に、タスクフォースメンバー9名が、それぞれ10分程度の発表
を行いました。短時間で数多くの発表であったため、駆け足の印象もありま
したが、これまでのIPv4アドレス枯渇対応タスクフォースの活動を網羅的に
把握できる内容だったと思います。

最後のセッションでは、「本格的IPv6利用時代に向けて」と題し、主にIPv6
時代のセキュリティに関するパネルディスカッションが行われました。これ
は、IPv6セキュリティ技術にとどまらず、今後のIPv6によるインターネット
が拡大することによって起こりえる、さまざまなセキュリティ課題について
議論を行うものでした。

パネリストは、NTT情報流通プラットフォーム研究所の藤崎智宏氏、BBIX株式
会社の福智道一氏をはじめ、東京電機大学教授であり、内閣官房情報セキュ
リティセンター情報セキュリティ補佐官の佐々木良一氏や、Winny裁判で有名
な、弁護士の壇俊光氏など、非常にユニークな顔ぶれによる議論となりまし
た。

IPv6プロトコル自体のセキュリティ技術から、IPv6によってエンドツーエン
ドの通信が拡大することにより起こりえるセキュリティ上の脅威や、現在の
IPv6ネットワーク構築、運用技術の問題点や課題など、かなり多岐にわたる
話題が取り上げられ、会場からも、「企業内でIPv6にいつから対応すればよ
いのか」といった初歩的な質問から、「IPv6で情報家電がつながった際に、
どう対応すればよいのか」「IPv6でのDDoS対策は?」などといった質問が出て
いました。

それに対し、パネルコーディネーターである慶應義塾大学の中村修氏が、文
字通り会場を縦横無尽に渡り歩きながら、客席からの意見を取り入れて議論
を盛り上げていました。特に、永遠に終わらない教育の重要性と、ユーザー
としてのIPv6エンジニアがもっともっと増えることで、ノウハウの共有を図
ることなどの大切さが訴えられていました。

インシデントというものの原因は人間そのものに由来し、絶えることがない
ということを考えると、IPv6に関してこのような発表と議論が行われ、この
場でその準備に対する意識が少しでも醸成された意義は非常に大きいと思い
ます。

「IPv6 Summit 2010」プログラムと発表資料は、以下のURLで公開されており
ます。ご興味のある方はご覧ください。

http://www.iajapan.org/ipv6/summit/2010/program.html


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      わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
            http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html

       IPv4アドレス在庫枯渇関連のQ&Aは特集ページをご覧ください。
            http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/
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 JPNIC News & Views vol.791 【特別号】

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