=================================== __ /P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.1065【臨時号】2013.3.1 ◆ _/NIC =================================== ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ News & Views vol.1065 です ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ IPアドレスレジストリであるJPNICは、IRRサービスとしてJPIRRを運用してい ます。ルーティングセキュリティ技術であるリソースPKIへの関心が高まりつ つある中、今後のJPIRRの方針決定に役立てることを目的として、各種のIRR サービスやリソースPKIサービスの動向を調査するための専門家チームを、 JPNIC内に発足させました。 本号では、このIRR・RPKI動向調査専門家チームについてご紹介します。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ ルーティングセキュリティに関する取り組みの強化 ~IRR・RPKI動向調査専門家チーム活動開始~ インターネットマルチフィード株式会社 吉田友哉 JPNIC 技術部 岡田雅之 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ IRR・RPKIを取り巻く現状 ~専門家チーム発足の背景~ IPアドレスレジストリが提供するルーティングセキュリティに関連するサー ビスとしては、これまで、「IRR」がルーティング運用者の間で広く活用され てきました。最近になってIRRに加えて、「リソースPKI(RPKI)(*1)」の活用 もルーティング運用者の一部で関心が高まっています。 (*1) インターネット1分用語解説:リソースPKIとは http://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/resource-pki.html JPNICでは、JPIRRの運営やRPKIの調査研究を継続してきました。JPIRRは、実 験サービスを経て2006年に正式サービスがスタートして、今年で7年目となり ました。現在は、サービススタート当初には想定していなかった活用事例に 加えて、機能面での改善要望など、JPNICとしてもルーティングオペレーター の意向に沿った改善も必要である時期にさしかかっています。 また、RPKIについては、 ・PKIの仕組みをどのようにIPアドレス資源に適用するか ・IPアドレス資源に適用したPKIを、さらに、どのようにルーティングに関係 させるのか の2点について、構想段階と標準化のステップが終了しつつあります。RPKIの 活用に向けた次のステップとして、複数のRPKI実装による実証実験の段階に 進みつつあるのが2013年現在の状況です。 実証実験のステップですので、当然、過去事例に倣うなどのお手本があるわ けでもなく、まったくの白紙の状態からサービスモデルを検討しなければな りません。特に、環太平洋地域以外では、RPKIの応用であるROA (Route Origin Authorization)(*2)の作成、ROAを用いたルーティングなどへの関心 が急速に高まりつつあり、JPNICとしてこの機会に実証実験を行う必要がある と考えました。また、実証実験は先進的なルーティング機能に関係するため、 環太平洋地域でも特にこのような先進的な機能に関心が高い、日本国内のルー ティングオペレーターと共同で進めるべきだと考えました。 (*2) インターネット1分用語解説:ROAとは http://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/roa.html ■ IRR・RPKI動向調査専門家チームの発足 このような経緯により、IRRとRPKIの両側面からルーティングについて知見を 持つ方々と一緒に、上記2点の問題を検討し方向性を打ち出すことを主目的と して"IRR・RPKI動向調査専門家チーム"を設立しました。同チームはすでに 2013年1月から活動を開始し、2013年6月までに成果をまとめる予定です。 ○IRR・RPKI動向調査専門家チーム 活動期間:2013年1月~6月(予定) メンバー: チェア インターネットマルチフィード株式会社 吉田 友哉 NTTコミュニケーションズ株式会社 有賀 征爾 NECビッグローブ株式会社 川村 聖一 KDDI株式会社 中野 達也 ソフトバンクBB株式会社 平井 則輔 株式会社インターネットイニシアティブ 松崎 吉伸 Telecom-ISAC Japan 渡辺 英一郎 具体的な活動内容は、次の5点としています。 ・IRRサービスの方針決定に必要なIRRサービスの動向把握 ・RPKI実験サービスの開始を見据えたRPKIサービスの国際動向の把握 ・上記以外、レジストリとしてルーティングの関係に必要な技術調査と動向 把握 ・これらの課題を整理と課題解決方針の取りまとめ ・取りまとめた内容を基にした報告書の作成 ■ 発足からこれまでの活動状況 同専門家チームでは、原稿執筆時点までに複数回のミーティングを行ってお りますが、JPIRRについては、放置オブジェクト自動削除機能(オブジェクト ガーベージコレクター)のルーティングへの影響についての課題が深く議論さ れ、今後の改善方針などに一定の方向性が見え始めています。また、そもそ もルーティングオペレーターに対してどのようなIRRサービスを提供するかと いった根本的な検討など、しばらく議論がなされていなかった問題への対応 に着手しています。 RPKIについては、JANOGでの"RPKIを試す会"主催のRPKIハッカソンの状況など を交えながら、BGPルータへのRPKI参照機能の実装状況や、懸念されるRPKIの 情報配布モデルなど、今後の実験サービスに必要な議論が活発に行われてい ます。 ◇ ◇ ◇ 本専門家チームの成果は後日文書で公開されます。公開は2013年度の前半 を予定しておりますのでご期待ください。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。 http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃ ◆◇◆◇◆ 本号のご感想をお聞かせください ◆◇◆◇◆ ┃ ┃良かった ┃ ┃→ http://feedback.nic.ad.jp/1065/77e15399a2ea4317addd51f3b1c4e62c┃ ┃ ┃ ┃悪かった ┃ ┃→ http://feedback.nic.ad.jp/1065/6a6c08ab300be9e68848afb9b6635e91┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ___________________________________ ■■■■■ JPNICの活動はJPNIC会員によって支えられています ■■■■■ ::::: 会員リスト ::::: http://www.nic.ad.jp/ja/member/list/ :::: 会員専用サイト :::: http://www.nic.ad.jp/member/ (PASSWORD有) □┓ ━━━ N e w s & V i e w s への会員広告無料掲載実施中 ━━━┏□ ┗┛ お問い合わせは jpnic-news@nic.ad.jp まで ┗┛  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ =================================== JPNIC News & Views vol.1065 【臨時号】 @ 発行 社団法人 日本ネットワークインフォメーションセンター 101-0047 東京都千代田区内神田3-6-2 アーバンネット神田ビル4F @ 問い合わせ先 jpnic-news@nic.ad.jp =================================== ___________________________________ 本メールを転載・複製・再配布・引用される際には http://www.nic.ad.jp/ja/copyright.html をご確認ください  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 登録・削除・変更 http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/ バックナンバー http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/ ___________________________________ ■■■■■ News & ViewsはRSS経由でも配信しています! ■■■■■ ::::: http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/index.xml :::::  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ■■◆ @ Japan Network Information Center ■■◆ @ http://www.nic.ad.jp/ ■■ Copyright(C), 2013 Japan Network Information Center