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    /P▲        ◆ JPNIC News & Views vol.2066【定期号】2024.3.15 ◆
  _/NIC
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◆ News & Views vol.2066 です
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毎月15日(土日祝の場合はその翌営業日)に発行している定期号では、特集記
事のみならず、業界メンバーのコラムや用語解説、統計などもお届けしてい
ます。

本号の特集では、2024年2月下旬から3月上旬にかけてタイ・バンコクで開催
されたAPRICOT 2024/APNIC 57カンファレンスの模様を、APNIC理事選挙の結
果やポリシー議論の動向を中心に取り上げます。またこの会合では、APNIC事
務局長を25年以上にわたって務めてこられたPaul Wilson氏が退任予定である
ことが発表され、会場は驚きに包まれました。

またNews & Views Columnでは、インターネットの健全性を把握するために、
大手アプリケーション事業者(OTT)で計測されているQoE (Quality of 
Experience)をインターネット関係者全体で共有することで、インターネット
全体の最適運用につなげていくことを提唱なさっている株式会社Jストリーム
の鍋島公章さんに、その提案内容についてお書きいただきました。紙幅の関
係で、全文はリンク先となっているJPNIC Blogにてお読みください。

また、インターネット用語1分解説では、相手にメールを送って個人情報など
の情報を不正に入手する攻撃手法であるフィッシングの中でも、昨今、強く
注意喚起がなされている「スミッシング」について解説しています。

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◆ 目次
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【 1 】特集 「APRICOT 2024/APNIC 57カンファレンス報告
              全体概要およびアドレスポリシー関連報告」
【 2 】News & Views Column
       「インターネット健全性とQoE計測について」
         株式会社Jストリーム  鍋島公章氏
【 3 】インターネット用語1分解説
       「スミッシングとは」
【 4 】統計資料
         1. JPドメイン名
         2. IPアドレス
         3. 会員数
         4. 指定事業者数
【 5 】イベントカレンダー

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【 1 】特集 「APRICOT 2024/APNIC 57カンファレンス報告
              全体概要およびアドレスポリシー関連報告」
                                               JPNIC IP事業部 中川香基
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APRICOT 2024/APNIC 57カンファレンス(以下、APRICOT 2024/APNIC 57)が
2024年2月21日(水)~3月1日(金)にかけて、タイ・バンコクにて開催されまし
た。本稿では、APRICOT 2024/APNIC 57の開催概要と、アドレスポリシーに関
する議論の動向についてご紹介します。


■ APRICOT 2024/APNIC 57開催概要

APRICOT 2024/APNIC 57は10日間の会期のうち、2月21日(水)~2月24日(金)
をワークショップウィークとして、Advanced BGP、Cyberwar Defence、
Network Automationなど、さまざまなテーマを掲げたワークショップが行わ
れ、2月27日(火)~3月1日(金)は議論の場となるカンファレンスウィークが行
われました。

カンファレンスウィークでは、アドレスポリシーやルーティングセキュリ
ティ、NIR (National Internet Registry; 国別インターネットレジストリ)、
ソーシャルな課題など特定分野に関心を持つ人達が議論を行う「SIG
(Special Interest Group)」や、カンファレンスの総括および全体報告が行
われる「AGM (APNIC General Meeting)」、その他各種技術に関する講演等が
開催されました。

主催者報告によると、今回のAPRICOT 2024/APNIC 57では世界54の国と地域か
ら、オンサイトで764名、オンラインで91名が参加しました。前年のAPRICOT 
2023/APNIC 55のオンサイト参加者は717人、オンラインで110名であり、人数
自体は大きく変わりませんがオンサイトに集まる傾向に戻ってきています。

会期中のセッションについては、動画、資料および発言録がWebで公開されて
います。もし興味のある内容がありましたらぜひご確認ください。

  APRICOT 2024/APNIC 57プログラム
  https://conference.apnic.net/57/program/schedule/


■ APNIC EC選挙結果報告

APNIC理事会は、会員により選出されたExecutive Council (EC、理事)7名お
よびAPNIC事務局長の計8名で構成されています。APRICOT 2024/APNIC 57では
EC選挙が行われ、最終日のAGMでその結果が公開されました。今回の選挙か
ら、APNICでは選挙管理委員会を設置し、候補者の資格確認および行動監督を
行いました。当センターの前村は今回この選挙管理委員に選出され、その役
職を担いました。選挙では、改選議席三つに対して、5名(うち現職3名)が立
候補となりました。投票は、事前にWebサイト上で立候補者のプロフィールが
公開され、投票手続きはすべてオンラインで行われました。

今回の選挙では、現職の3名が再選されることとなりました。

APNIC理事会の新体制は、下記の通りになります。

  ☆・Achie Atienza氏(Globe Telecom/フィリピン)
    ・Anlei Hu氏(CNNIC/中国)
  ☆・Kam Sze Yeung氏(Akamai Technologies/香港)
    ・Kenny Huang氏(TWNIC/台湾)
    ・松崎吉伸氏(IIJ/日本)
    ・Paul Wilson氏(APNIC事務局長/オーストラリア)
    ・Roopinder Singh Perhar氏(Netplus Broadband Services Pvt. Ltd./
      インド)
  ☆・Sumon Ahmed Sabir氏(Fiber@Home Limited/バングラデシュ)

    ☆が今回選出された3名

今回選出された3名は、2年後の2026年3月までECとして任期を務めることにな
ります。


■ APNIC事務局長 Paul Wilson氏の退任発表

AGMの場において、APNIC事務局長のポジションを25年以上にわたって務めら
れてきたPaul Wilson氏が退任予定であることが発表されました。Paul氏は
2024年6月30日をもってそのポジションを退くこととなっています。現在後任
選出のプロセスはECによって進められているとのことで、Paul氏は2024年末
までは後任者へのサポート・引き継ぎを行うとのことでした。

なお、長年のAPNICコミュニティへの貢献を称え、次回APNIC 58でお別れ会を
開催する予定です。

APNIC Blog:Paul Wilson to finish his service as APNIC Director General
https://blog.apnic.net/2024/03/01/paul-wilson-to-finish-his-service-as-apnic-director-general/


■ オープンポリシーミーティング(OPM,ポリシーSIG)での議論とその結果

今回のAPRICOT 2024/APNIC 57では4件のポリシー提案について議論が行われ
ました。

コンセンサス形成の意思表示は、参加者の挙手で行います。サポートとして
Confer (https://confer.apnic.net)と呼ばれるリアルタイムに意思表明を視
覚化するツールが利用されています。ポリシーSIGチェアはこれらの様子を総
合的に判断し、ポリシー提案がコンセンサスを得ているかどうか、判断しま
す。

以下では、4件のポリシー提案の議論結果についてご紹介します。提案の内容
や事前情報に関しては、JPNIC Blogにまとめていますので併せてご確認くだ
さい。また、IP-USERSメーリングリストでは、カンファレンス開始前にJPOPF
運営チームによって、日本語での提案紹介および意見募集が行われています。
今後の動向把握には、IP-USERSメーリングリストの登録をぜひお願いします。

  APNIC 57でのIPアドレス・AS番号分配ポリシーに関する提案のご紹介
  https://blog.nic.ad.jp/2024/9567/

  IP-USERSメーリングリスト
  https://www.nic.ad.jp/ja/profile/ml/mailman.html#join-ip-users


○prop-154:「IXP向け割り当てアドレスサイズの変更」
  提案者:Simon Sohel Baroi氏, Aftab Siddiqui氏
  https://www.apnic.net/community/policy/proposals/prop-154/

  概要:1. IXP向け割り当てのデフォルトサイズを/26とする。
        2. 60AS以上のピアを計画または証明できる場合、/25まで割り当て
           を受けることができる。
        3. 100AS以上のピアを計画または証明できる場合、/23まで割り当て
           を受けることができる。
        4. 保有IPv4アドレスが/24以下のIXPは利用率が60%を越えているこ
           とを証明することで、リナンバにより/23まで割り当てを受ける
           ことができる。
        5. 保有IPv4アドレスが/23のIXPは利用率の60%超えを証明すること
           で、リナンバにより/22まで割り当てを受けることができる。

  結果:コンセンサス

前回APNIC 56から継続議論となっている提案です。本提案は、RIPE NCCで実
装された提案を一部改変して、APNICでも実装しようとされた提案です。IXP
はAPNICから/23分のIPv4アドレスの分配を受けることができますが、実態と
して多くのIXPでは持て余す量となっており、効率的・効果的な分配となって
いないと提案者は主張しています。そこでデフォルトの割り当てサイズを/26
に縮小し、ピアリングの数や利用率を条件として、追加での割り当てを受け
られるようにしようというのが本提案でした。

前回の提案時からの変更点として、各サイズでの割り当て条件の緩和が行わ
れました。前回争点となったリナンバリングを条件としてしまうことによる、
IXP事業者の工数・負担増加の課題は解決されていませんでした。

しかし、会場での議論ではリナンバリングの話題は挙がらず、アドレスの節
約という観点から一定の支持を集めました。結果的に中立の立場が多くを占
めましたが、反対を掲げる参加者がほとんどいなかったこともあり、チェア
の判断に基づきコンセンサスに至りました。


○prop-156:「IPリソースの一時的な割り当て」
  提案者:Christopher Hawker氏
  https://www.apnic.net/community/policy/proposals/prop-156/

  概要:イベントなどの定常的分配がそぐわないケースの場合に確保したリ
        ソースから期限付きの割り当てを実施することを明記する。

        分配期間: 6ヶ月
        分配サイズ: IPv4:/24, IPv6:/32, ASN:1個
        分配元: IPv4:/21, IPv6:/29, ASN:8個を確保
        分配先: APNIC会員に限る
        制限事項: 営利目的での利用は禁止

  結果:コンセンサス

APNICではAPRICOTをはじめ、非営利イベントなどにおいてそのイベントネッ
トワーク構築を目的とした短期割り当てを行っていますが、現行のポリシー
では具体的な規定があるわけではなく、慣習として行われてきました。本提
案ではこれらをポリシーに規定し、明確にしようとしていました。

会場での議論ではJANOGやAPRICOTのネットワーク構築の事例紹介がされ、ケー
スバイケースで期間、必要な量が変化すること、多様な事例を理解して慎重
に、適切な分配ルールの策定が必要とのコメントが出ました。

コンセンサス確認では中立が多く、反対派も一定数見られたのですが、最終
的にはチェアの判断でコンセンサスとなりました。


○prop-157:「一時的なIPv4アドレス移転」
  提案者:Jordi Palet Martinez氏
  https://www.apnic.net/community/policy/proposals/prop-157/

  概要:一時的なIPv4アドレス移転を以下のように定義する

        ・本移転申請では移転日と終了日を記録する。
        ・終了日は終了30日前までに移転元・移転先双方の同意によって延
          長可能とする。
        ・移転可能な最大サイズは/22とする。
        ・移転時にはアドレス利用計画を必要とする。
        ・移転時は以下の遵守事項を守る必要がある。従わない場合には移
          転を取り消す。
          - アドレスの不正利用時に移転取消が可能である旨を移転条件に
            含む
          - IPv6アドレスも広報すること
          - 対象アドレスにRPKIを実装すること
          - IRRとGeolocationを更新すること
          - MANRSに準拠すること

  結果:コンセンサスに至らず

短期間での利用を前提にレジストリに登録されている組織以外へIPアドレス
の「リース」を行うことを規制しようという提案が何回かにわたって議論さ
れてきました。しかし、「リース」の定義の曖昧さからなかなかコンセンサ
スには至らない実情となっています。本提案は「リース」を禁止するアプロー
チを変え、「リース」をIPアドレスレジストリ構造の中に取り込んでしまお
うという提案でした。

レジストリシステムの外で分配管理が行われ、不透明であることが問題視さ
れてきた「リース」をレジストリシステムへ取り込み、透明性を持って正し
く管理しようという考え方には一定の理解ができるものの、現行の移転制度
下でも双方向の移転を行うことで同様の対応ができ、わざわざ新しい制度を
作る必要性が薄いこと、また現制度の移転にはない遵守事項を付けることで
ルールを作っても利用されない恐れがあること等が懸念されていました。

会場からは、IPv4オンリーの小規模事業者からするとIPv6の広報が条件に入
れられるのは厳しい、最大サイズ/22の制限では成長企業には足りないといっ
たコメントが挙がりました。また、RIPE NCCでは一時移転のポリシーがあり、
そちらにはこのような条件設定がないことなどがコメントされました。

コンセンサス確認では条件設定やポリシーの意義の面で折り合わず、反対多
数でコンセンサスには至りませんでした。


○prop-158:「IPv4アドレス申請時のIPv6アドレス自動分配」
  提案者:David Aditya Yoga Pratama氏、M. Andri Setiawan氏

  https://www.apnic.net/community/policy/proposals/prop-158/

  概要:新たにIPv4アドレスを分配する組織にはその際に自動的にIPv6アド
        レス/32を分配する。
        ・自動的に委譲されたIPv6アドレスは、委譲の日から2年以内に配
          備されるべきである
        ・APNICおよびNIRはその後IPv6アドレスの利用状況について検証で
          きる

  結果:コンセンサスに至らず

現在のAPNICポリシー策定の前提として、「IPv6アドレス実装のためのIPv4
アドレス分配」の考え方があります。そのため、現行のポリシーではIPv4ア
ドレスの分配を受けている組織は、審査なしにIPv6アドレスの分配を受ける
ことができるようになっています。しかし、IPv4アドレスのみの分配を受け
ることは禁止されておらず、そのような組織は多く存在します。IPv6化促進
のため、IPv4アドレス割り振りの際に自動的にIPv6アドレスも割り振り、そ
の利用を義務付けようというのが本提案です。

ネットワークのIPv6化は重要な課題ではあるものの、望まない組織にまで強
制的に分配が行われる形式は不適当であるように思えます。また2年以内の
利用が条件としてあるものの、それに従わない場合の罰則が規定されていな
いため、ただ分配を行われ使われない可能性も考えられます。

会場の一部からはIPv6普及に効果的であると強い賛同のコメントがあった一
方、マルチホームを要件に/24を得た人などは現行ポリシーよりも維持費が上
がってしまうこと、IPv6を普及させることと強要することの違いなど厳しい
コメントがそれ以上に多く挙がりました。

結果的にコンセンサス確認では大多数が反対の立場をとり、コンセンサスに
は至りませんでした。


■ 次回以降のAPNICカンファレンスについて

次回のAPNIC 58は、2024年8月30日(金)~9月6日(金)、ニュージーランド・
ウェリントンでの開催予定が発表されています。開催地決定の仕組みは、
JPNIC Blogで記事としてまとめておりますので、こちらもご覧ください。

  APNICミーティングはどこで開催されるの?
  https://blog.nic.ad.jp/2021/5846/

APNICカンファレンスは、APNICメンバー以外の方にも広く門戸を開いていま
す。ポリシー動向はもちろん、世界での最新技術動向やトレンドトピック、
国際連携・国際交流に関心をお持ちの方は、ぜひ一度参加されてみてはいか
がでしょうか。英語でのカンファレンスですが、同時英語字幕等、初心者や
非ネイティブスピーカーへの配慮もなされています。また、YouTube Liveや
アーカイブの動画を見ることもできます。皆様と、APNICカンファレンスの場
でお会いできることを楽しみにしています。 


 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 ┃     ◆◇◆◇◆  本特集のご感想をお聞かせください  ◆◇◆◇◆     ┃
 ┃良かった                                                          ┃
 ┃ https://feedback.nic.ad.jp/2066/c327abd57f4729114c6f8858f448bfc9 ┃
 ┃                                                                  ┃
 ┃悪かった                                                          ┃
 ┃ https://feedback.nic.ad.jp/2066/375a80df6c17f4a400d09383147271fd ┃
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

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【 2 】News & Views Column
       「インターネット健全性とQoE計測について」
                                          株式会社Jストリーム 鍋島公章
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

▼ はじめに

インターネットは社会インフラとなっており、その健全性を把握することが
重要になっています。これに対し、いままでは速度計測等のQoS (Quality of 
Service)計測が多く行われてきました。しかし、QoS計測には、計測数を多く
できない、ユーザー視点での評価が難しい、というような問題があります。

一方、大手アプリケーション事業者(OTT)では、自社サービスのユーザー体験
(QoE、Quality of Experience)を数値化し計測することが一般化しています。
代表的な例が動画サービスで、大手OTT (YouTube、Netflix等)は、ほぼすべ
ての視聴セッションでQoEを計測していると言われています。これをトラ
フィック量的に見ると、全トラフィックの3~4割程度(動画トラフィックの半
分程度)は既にQoE計測されているという状況です。

つまり、QoS的なアプローチでは全体像が見えにくかったインターネットの健
全性ですが、OTT側は、既に動画視聴QoEという視点でインターネット全体の
健全性を計測し続けています。そして、OTT側のQoE計測は、現状、自社サー
ビス運用のためだけに使われている状況ですが、その結果をインターネット
関係者全体で共有し、インターネット全体の最適運用につなげるべき時期だ
と感じます。今回は、このような背景のもとに、視聴QoEの基本的なところか
ら指標としての課題までを解説したいと思います。


▼ QoSとQoE

QoS (Quality of Service)とはネットワークの性能を示すものであり、代表
的なネットワーク指標としては、速度、揺らぎ、遅れなどがあります。ただ
し、健全性という視点では、どれぐらいの性能(速度、揺らぎ、遅れ)であれ
ば健全であるかの指標設定について、ユーザーの利用するサービスにより変
わるため、絶対的な指標を決めづらいという課題があります。

一方、QoE (Quality of Experience)は、ユーザーがネットワークを使用する
サービス(ゲーム、Web、動画等)を利用した時の体験を数値化したもので、そ
れぞれのサービスにより異なるQoE計測を行います。今回、これらの中で最も
大規模に行われているQoE計測である、動画視聴QoEに絞って解説を続けます。

  ⇒この先の詳しい内容は、JPNIC Blogでお読みいただけます。続く内容は、
    ▼ 動画視聴QoE
    ▼ 低QoEセグメントのあぶり出し
    ▼ QoEを利用したインターネット健全性向上
    ▼ 今後について
    https://blog.nic.ad.jp/2024/9615/


■筆者略歴

鍋島 公章(なべしま まさあき)

インターネットにおける各種メディアの大規模配信について、研究開発、サー
ビス立ち上げ、運用と全方面について関わる。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 3 】インターネット用語1分解説
         「スミッシングとは」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

スミッシング(Smishing)とは、SMS (Short Message Service)を利用した
フィッシング(Phishing)詐欺のことです。SMSとPhishingを組み合わせた造語
になります。

配送業者からの不在配達通知を装ったものが、広く知られています。一般に
SMSは短い文面が好まれることを利用して、具体的な業者名を出さないことで
受け取った人間の勘違いを誘発すると言われています。

SMSに記述されたURLにはアクセスせず、ブックマークや検索エンジン経由で
アクセスするといった対策が知られています。

■参考

フィッシング対策協議会
https://www.antiphishing.jp/


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 4 】統計資料
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1. JPドメイン名

o 登録ドメイン数(2023年10月~2024年3月)
--------------------------------------------------------------------------------------------
日付|  AD  AC    CO    GO   OR    NE   GR   ED   LG   GEO    GA    GJ     PA   PJ   TOTAL
--------------------------------------------------------------------------------------------
 10/1|251 3824 474756 794 40286 12719 5346 6430 1902 2064 1108106 83854  9222 1333 1750887
 11/1|251 3833 475645 800 40350 12746 5341 6438 1903 2063 1110012 83704  9200 1332 1753618
 12/1 | 252 3835 476401 808 40373 12740 5331 6451 1903 2062 1110262 83467  9107 1328 1754320
  1/1 | 251 3837 477259 805 40423 12731 5327 6457 1908 2060 1111298 83335  9089 1327 1756107
  2/1 | 251 3839 477875 810 40451 12723 5316 6465 1912 2059 1112515 83180  9092 1319 1757807
  3/1 | 251 3849 478787 810 40497 12705 5307 6482 1912 2058 1112891 83067  9051 1318 1758985
--------------------------------------------------------------------------------------------

 GA:汎用ドメイン名 ASCII(英数字)
 GJ:汎用ドメイン名 日本語
 PA:都道府県型ドメイン名 ASCII(英数字)
 PJ:都道府県型ドメイン名 日本語


2. IPアドレス

o JPNICからのIPv4アドレス割り振りとJPNICへのIPv4アドレス返却ホスト数
  (2023年9月~2024年2月)
------------------------------------------
  月 |   割振   |   返却   | 現在の総量
------------------------------------------
   9 |     1024 |        0 |   91910536
  10 |     2048 |      512 |   91912072
  11 |      512 |        0 |   91912584
  12 |     1024 |        0 |   91913608
   1 |        0 |     1792 |   91911816
   2 |     2560 |        0 |   91914376
------------------------------------------

□統計情報に関する詳細は → https://www.nic.ad.jp/ja/stat/


3. 会員数  ※2024年3月13日 現在

 ---------------------
  会員分類  | 会員数 |
 ---------------------
  S会員     |      3 |
  A会員     |      0 |
  B会員     |      1 |
  C会員     |      3 |
  D会員     |     92 |
  非営利会員|      9 |
  個人推薦  |     28 |
  賛助会員  |     40 |
 ---------------------
  合計      |    176 |
 ---------------------

□会員についての詳細は → https://www.nic.ad.jp/ja/member/list/


4. 指定事業者数  ※2024年3月11日 現在

   IPアドレス管理指定事業者数           514


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 5 】イベントカレンダー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  2024.3.15(金)                 第74回臨時総会(東京、アーバンネット
                                神田カンファレンス + オンライン)
  2024.3.16(土)~22(金)         IETF 119 (Brisbane, Australia)
  2024.3.19(火)                 Cloudfest 2024 (Europark,Germany)
  2024.3.28(木)                 71st CENTR General Assembly
---------------------------------------------------------------------
  2024.4.14(日)~17(水)         ARIN 53 (Bridgetown, Barbados)
  2024.4.25(木)~30(火)         SANOG 41 (Mumbai, India)
  2024.4.29(月)~30(火)         NETmundial+10 (Sao Paulo, Republica 
                                Federativa do Brasil)
---------------------------------------------------------------------
  2024.5.6(月)~10(金)          LACNIC 41 (Panama City, Republica de 
                                Panama)
  2024.5.13(月)~14(火)         Nordic Domain Days 2024 (Stockholm, 
                                Sweden)
  2024.5.20(月)~24(金)         RIPE 88 (Krakow, Poland)


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      わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
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