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【 3 】News & Views Column 「キャンパスにおけるITの進展」
                                           JPNIC DRP検討委員会メンバー
                                                  立教大学法学部助教授
                                                              早川吉尚
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最近のキャンパスにおけるITの着実な浸透には目を見はるものがある。

筆者が立教大学法学部に着任した1996年頃から、講義日程やシラバスを学生に
提供するために、インターネット上にウェブページを開設する教員が次第に増
え始めた。他方で、電子メールを日常的に使用する学生も珍しくなくなり、ゼ
ミにおける活用を試みる教員も増加していった。

もちろん筆者も、ゼミにおける受講者選考のレポート提出の段階から、電子メー
ルの使用を学生に奨励した。しかし、その当時においては、実際に電子メール
でレポートを提出した学生はごく少数であり、キーボードさえ満足に使えない
学生からの手書きレポートも少なからず提出されていた。

しかし、学生の適応力は高い。初回のゼミでキーボードの打ち方や電子メール
の使い方を教えると、事務連絡にはもちろん、たとえば事前に、報告レジュメ
の内容を送信する、呈示された問題点に対するコメントを電子メールで交換す
るなど、十分に準備をしてからゼミを開始できるように工夫がなされていった。
また、ゼミ終了時に論文集を発行する代わりに、ウェブページで成果を全世界
に発信するようにもなっていった。もっとも、その時点においては、パソコン
利用の中心は大学においてであり、各自が自宅から電子メールを使える環境ま
でには至っていなかった。

だが、1998年夏から2000年夏までの二年間の在外研究からキャンパスに帰って
きてみると、状況は大きく変化していた。ゼミのテーマが電子商取引であると
聞くと、15名の募集に100人近くが応募してきた。そのすべてが自宅からの電
子メールによる応募であり、その中には、法学部生であるにもかかわらず、IT
に関する知識では教員をはるかに凌駕する学生も少なくはなかった。

以降、私のゼミにおいては、インターネットに常時接続したパソコンと大型プ
ロジェクターが学生による報告においても常に用いられ、自らのノートパソコ
ンを教室に常時持ち込んでいる学生も珍しくなくなっている。また、その報告
はプレゼンテーション・ソフトを用いてビジュアル化され、複雑な問題をでき
るだけ分かりやすく説明するように努力がなされている。

このようにITを軽々と駆使できる若者の割合が、将来的に益々増加していくこ
とに間違いはないであろう。もっとも、そうした若者が続々と登場してくるこ
とを、日本の国際競争力の強化という点で頼もしいとみるか、世代間のデジタ
ル・ディバイドを拡大させるとみるかについては、評価が分かれるところかも
しれない。


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