━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【 2 】News & Views Column 「母のIT化に見る、情報端末における操作性の重要度」 情報通信研究機構 専門研究員 山森雅文 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2006年6月5日から9日にかけて千葉・幕張メッセでInterop Tokyo2006が開催さ れました。私は、IP Communication PavilionにてVoIP/SIP相互接続検証タス クフォースのデモンストレーション展示の係員として参加しました。本タスク フォースの活動は、近年急速に普及しているIP電話の通信事業者間における技 術的な相互接続性の確立を目指すものです。このデモンストレーション展示は 昨年に引き続き行ったのですが、昨年度よりも多くの来場者の方にブースに来 て頂き、IP電話の意識の高さが昨年よりも更に高まってきているように感じま した。その他、会場ではセキュリティに関するブースが多く見られ、やはりセ キュリティへの関心の高さも感じました。 さて、いきなり話は私の近況になります。最近母からの携帯メールが届くよう になりました。新たに使いやすい携帯を購入しメールがしやすくなったことも ありますが、ビデオも使いこなせない母にとっては覚醒的なことだったらしく、 今ではメールを書くことが楽しくてしょうがないみたいです。マルチメディア テレビのリモコンとなると使えなくなってしまう母が、携帯メールの操作なら できるというのは、携帯電話の簡単なインタフェースのせいなのか、IP電話の ようにインターネットを使っていると意識せずに使えるためなのか、いずれに せよこれまでインターネットを使ってこなかった人にとっても比較的ハードル が低かったからではないかと思います。情報(情報技術)を利用できる人とでき ない人との格差の広がりを解決し、インターネットがよりよいものとして発展 していくためには、操作性についてもっと考える必要があると思いました。ち なみに実家の居間にはビデオチャット用に新たに購入したパソコンはあるので すが、使いこなしていくのはこれからのようです。