━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【 1 】特集1 「SIPit18 開催のご案内」 JPNIC インターネット基盤企画部 根津智子 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■SIPitとは 2006年4月17(月)~21日(金)に、東京・秋葉原コンベンションホールでSIP機器 の相互接続イベント「SIPit18(Session Initiation Protocol Interoperability Tests)」を開催します。 SIPitとは、SIPを実装したネットワーク機器間の相互接続性確立を目的とし、 年間ほぼ2回のペースで開催されているSIP Forum主導の国際的な相互接続イベ ントで、今までに17回開催されています。毎回約100の組織が参加し、SIPの仕 様及び実装の実現に向け、約1週間の相互接続試験を行います。 日本でのVoIPサービスは現在急速に普及しており、また世界でもトップクラス と言われていますが、必ずしも相互接続性が確立しているとは言えません。こ のような問題を解決すべく、JPNICでは、VoIP/SIP 相互接続検証タスクフォー ス(VoIP/SIP TF)の活動を推進していますが、このようなVoIP/SIP TFの活動を 国際的に展開し、また、進んでいると言われる日本国内のSIP関連サービス・ 製品の認知度を上げることができるのではないかという効果を期待しつつ、 SIPit18を日本に初めて誘致しました。 ■どんなイベント? もう少し詳しくSIPitについて説明します。 参加者は、SIP機器のベンダー・通信事業者・システムインテグレーター等々 多岐にわたっており、基本的にSIP機器の相互接続試験を実施したい方であれ ばどなたにでもご参加いただけます。また持ち込む機器は、SIP機器であれば 何でも構いません。試験だけを実施する方もいれば、試験を実施しその結果を 自社にメールで送り自社でバグ等を修正し再試験を実施する方、もしくはその 場でコードを書いたり修正して再試験を実施する方もおり、どのような形で試 験を進めることも可能です。 相互接続試験を行う方法ですが、基本的には、各参加者が自分自身のやりたい テストについて直接相手と調整して試験を実施する形態となります。主催側が 相手と引き合わすなどのコーディネーションはありませんので、好きなテスト を好きな相手と実施していただくことができます。基本的には1コマ1時間~2 時間程度ですので、各参加者は自分が持っている機器、仕様、試験したい内容 を、あらかじめSIP ForumのWikiサーバに自分自身で載せてアピールし、相手 を探します。 その他には、「マルチパーティーテスト」という、主催側が一つのテーマを決 めて参加者を募り、それに対して、一つのテーブルに機器を持ち寄り接続試験 を実施するという試験の形態もあります。これは今までの実績ですと、例えば スパイラル・IPv6、TLS等のテーマを1日2テーマ程度設定して行っています。 詳細は、SIPitのWebページ<http://www.sipit.net/>や、JPNICで公開している Webページ<http://www.nic.ad.jp/ja/sipit18/>でもご覧いただけます。ご興 味のある方はそちらをご覧下さい。多くの方のご参加をお待ちしております。 ■開催概要 ・ 日 時 2006年4月17日(月)~21日(金) ・ 会 場 秋葉原コンベンションホール ・ 主 催 SIP Forum <http://www.sipforum.org/> ・ 日本での主催 (社)日本ネットワークインフォメーションセンター ・ 共 催 WIDEプロジェクト VoIP/SIP相互接続検証タスクフォース ・ 後 援 総務省 社団法人 情報通信技術委員会 社団法人 テレコムサービス協会 情報通信ネットワーク産業協会 HATS推進会議 日本VoIPフォーラム IPv6普及・高度化推進協議会 ENUMトライアルジャパン ・ 協 賛 (50音順・2006年2月13日現在) エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社 沖電気工業株式会社 KDDI株式会社 シスコシステムズ株式会社 株式会社ソフトフロント 西日本電信電話株式会社 日本テレコム株式会社/ソフトバンクBB株式会社 日本電気株式会社 日本電信電話株式会社 株式会社ネットマークス 株式会社三菱総合研究所 三菱電機情報ネットワーク株式会社 東日本電信電話株式会社 株式会社フラクタリスト フュージョン・コミュニケーションズ株式会社 ・ 参加費用 一人当たり 430ドル (4日分のランチ・ドリンク費用・ソーシャルイベント への参加費用含む) ・ 使用言語 英語 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【 2 】特集2 「1月25日より「日本ENUMトライアル」用番号登録を開始」 JPNIC インターネット基盤企画部 根津智子 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ JPNICでは、2006年1月25日より「日本ENUMトライアル」用の番号登録を開始し ました。 ENUMとは、E.164番号(電話番号)による名前空間を用いて、インターネット上 の複数の通信サービスへの統一的なアクセスを可能にする仕組みです。ENUM を利用すると、IPネットワーク上の電話やメール、FAXなどのアプリケーショ ンのURIを、自分の電話番号に対応するものとして登録することにより、異な る通信サービスを「一つの電話番号」で利用することができるようになります。 日本では、総務省が2005年8月に公表した「IP時代における電気通信番号の在 り方に関する研究会」の第一次報告書に従い、総務省を中心にENUMトライアル の準備が進められ、総務省が国コード「81」の番号空間の割当委任を国際電気 通信連合(ITU)に申請しました。そして、これは2005年11月15日に正式に承認 されました。 総務省への割当委任の承認後、JPNICは、ENUMトライアル用DNSサーバの運用管 理に関わる業務を総務省より受託し、トライアル環境の構築を進め、2006年1 月25日に「日本ENUMトライアル」用番号の登録受付を開始する運びとなりまし た。JPNICは、「ENUM研究グループ」や「ENUM Trial JAPAN」の中で蓄積した 技術と経験を生かし、「日本ENUMトライアル」においても安定した 1.8.e164.arpaのENUM DNS管理・運用を行い、日本国内でのENUMトライアルを 行っていきたいと思います。ENUMにご興味ある方は、この機会に是非トライア ルにご参画いただきたいと思います。 ちなみに余談ですが、つい先日にはアメリカ政府が国コード「1」を利用する 地域のENUMトライアル推進のため、国コード「1」の委任についてITUに申請を 行いました。それを受け、カナダとジャマイカ政府からもその申請の承認を要 請するレターが出されました。国コード「1」の委任は、2月中旬には承認され、 このENUMトライアルは3月早々にはスタートするだろうと予想されており、現 在、トライアルへの参加メンバーの募集が始まっています。 日本ENUMトライアル参加等の詳細につきましては、以下URLをご参照下さい。 □「日本ENUMトライアル」のWebページ http://www.nic.ad.jp/ja/enum-trial/ □JPNICのENUM紹介ページ http://www.nic.ad.jp/ja/enum/