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                 第3回 JPNIC 理事会議事要録


開催日時 : 平成6年5月31日(火) 10:28~13:14
場    所 : 東京大学大型計算機センター大会議室

出 席 者 : 理事
            浅野正一郎(11:15以降、代理:貝田辰雄)  釜江常好                   
            森  瑞穂(代理:東田幸樹)  村井  純  吉村  伸
            
            監事
            東田幸樹  丸山直昌

            運営委員(関連WGスタッフ) 
            後藤邦夫  後藤滋樹  小西和憲  佐野  晋  平原正樹
            松本敏文   

            事務局
            小島  佐藤(安)  中山  多田  山上  吉澤

欠 席 者 : 石田晴久  野口正一


配布資料 :                                                                  
            第3回 JPNIC 理事会議事次第
     資料1-1    第2回 JPNIC 理事会議事録
     資料2-1    JPNICの社団法人化について
     資料2-2    非営利任意団体の運営と社団法人化の事例
     資料2-3    法人化するための労力について
     資料2-4    会費/法人化に関するメモ	非公開資料


議事概要

  村井センター長司会のもと、JPNIC規程第32条に基づき第3回 JPNIC理事会
の開催が要請され、第30条第1項に基づいて理事の2/3の出席(5名、内委任状1)
を確認して会議の成立を確認して開催が宣言された。
  議事に先立ち、村井センター長から本日の会議の目的が示された。
  「JPNICの法人化と将来像について議論を行なう。」
議論を進めるため、JPNICの法人化と将来像に関連する運営委員会の作業部会
から6名の運営委員の参加と、調査/検討の結果の報告を行なうことが了承さ
れた。


  議  題
1.前回の議事録の確認
  1)事務局から、資料1-1に基づき、前回の議事録の確認を行なった。
      一部修正の箇所があった。
        1の(4)「その他で  ~  時間がなかった。」を削除
        6の(誤)丸山委員を(正)丸山監事に訂正があった。


2.事務局からの報告  
   1)理事会電子メイル会議についての確認
      資料1-2に基づき、確認を行なった。
      また、資料の日付に一部訂正があった。 
        (誤)1994/04/05を(正)1994/05/31

   2)ニュースレターの発行の報告

   3)前年度会費未納の2会員についての報告
       各々、4月中に入金があった。
         4/5  東京大学理学部 TISN
         4/28 日本科学技術情報センター GDBnetJP

   4)今年度、会費納入の状況
       5/31現在 次の3会員からの納入があった。
       WIDE  GDBnetJP  InetClub

   5)職員の紹介
       5/1より、職員として採用した小島氏の紹介を行なった。


3.JPNICの法人化について
  平原JPNIC運営委員長により、運営委員会の中にJPNICの法人化と将来像に関
連する作業部会として、将来像検討部会(FUTURE-WG)、資金検討部会
(FINANCE-WG)、社会的課題検討部会(SOC-WG)があり、これらの部会で調査/検
討を行なった結果について報告させていただきたい、との説明がなされた。

  資料の確認が行なわれた。以下の順で報告を行なう。
   
     資料2-1 JPNICの社団法人化について
     資料2-3 法人化にするための労力について
     資料2-4 会費/法人化に関するメモ(非公開?)
     資料2-2 非営利任意団体の運営と社団法人かの事例
   

  1)JPNICの社団法人化について
    佐野委員により、資料2-1に基づき、報告が行なわれた。

    *2.社団法人化の方法のマトリックスに、既存/複数法人が○になって
      いるが、 具体的にどこの組織なのか。
      OSIオブジェクト識別子の割当て業務を、通産省系と郵政省系の2つの
      組織が行なっている。
    *社団法人化の検討報告がなされたが、他の調査検討は行なったのか。
      財団法人は、基本となる資金が必要であるため実現が難しい。
      株式会社は、JPNICの業務が公共事業的側面を持っているため、検討は
      行なわなかった。
    *財団法人は、剰余金は資産として組み込むことが可能である。
      社団法人は、原則的に収支の差を無くさなければならない。
    *学会は、殆んどが社団である。
      現在、学術法人(仮称)制度を推進しようとする雰囲気もある。

  2)法人化するための労力について
    後藤委員により、資料2-3に基づき、報告が行なわれた。

    *財団法人について
      ・資産があり、長期的な運用が安定していること。
      ・財団法人の一種として特定公益増進法人制度というものがある。
      ・最近、3億円位の資産でも設立は、なかなか認められないのではないか。
    *財団法人とすべきか社団法人とすべきかの相違点は、単に財産(資金)の
      問題だけなのか。
      その組織の性格が異なってくると思われる。
    *社団法人は、会費を集めて運営することが可能。
      財団法人は、賛助会員と言う形で会費を集めることは可能。
    *財団法人とする場合と、社団法人とする場合では、その組織の事業内容/
      主旨目的などが異なってくると思われるので、相違点を明確にする必
      要がある。
    *財団でも社団でも、将来的に、JPNICが行なうべき業務が遂行し易い方
      法を選ぶことが望ましい。

   3)会費/法人化について
     佐野委員により、資料2-4に基づき、報告が行なわれた。

    [1]任意団体への国費による会費支払いについて 
    *会費の支払いが困難な原因の1つは、現状ではJPNIC事務局の所在が公
      式化されていない、公式化することが難しいことである。
    *支払い時期は、サービスを受けた後になる場合があり、事前に支払うこ
      とが難しい場合がある。
    [2]ケーススタディ
    [財団法人日本学会事務センターの例]
    *会費徴収を委託できないか。
      支払いの目的は、JPNICの業務に対しての支払いなので、JPNICを認知して
      もらう必要がある。所在地も含めて。
      支払い先(会費徴収業務を代行している組織)が、法人格を持っているか
      どうかはほとんど意味がない。
    [ソフトウエア技術者協会の例]

  4)非営利任意団体の運営と社団法人化の事例
    後藤委員により、資料2-2に基づき、報告が行なわれた。
    *事務局長のコメント「社会的認知度が全く違う。」

  5)まとめ
     1]独立性について
       *ISOC JAPAN(Internet society Japan)やIAJ(Internet Association
         of Japan)とJPNICとの関連
       *文部省の学情センターとの関係   
     等について議論された。
     独立した1つの組織として検討を進めて行く。

     2]方向性について
       *JPNIC業務を、法人化した組織に集中させていくのか、業務を他の組織
         に分散していくのか、それによって、組織の構造/大きさに違いが生
         じてくる。ネットワーク資源の割当て等のNIC業務は増加する方向にあ
         る。

  6)確認事項
     1]社団 vs 財団の資料不足なので、もう少し調査する。
     2]事業内容の定義を明確にし、その上で、法人設立の行動計画、方針を出す。
       (存続の意志をしっかり出す)
     3]JPNICの永続性を証明する。(10年永続している)

    以上を運営委員会に依頼する。

    関連省庁を共管にすべきか単独にすべきかと言うことは、今回議論せずに上記
    の依頼に対する報告を得て議論することとする。
    法人化する場合、新規に組織を設けることとする。同様の業務を行なう組織が
    存在することが判明した場合、検討を行なう。
    関連省庁から得られる情報は、収集しておく。

  7)決定事項
    1]理事会は、JPNICの法人化を前提とした具体的な検討を、運営委員会に依頼
      する。
    2]対外的には「JPNICは法人化を検討している」と公表する。

  8)今後のスケジュール
     9/13までに検討結果をでしてもらい、必要であれば、次回(第4回)理事会
     を、9/13以降に開催するということが確認された。

4.会員の入会承認手続きについて
  通常の入会承認(付帯事項なし)については、事務局からの審議依頼をもっ
て議事の開始とし、投票期間は1ヶ月とすることが承認された。

                                                             以 上
            

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