2004/10/20 理事会 資料1-4 データエスクロー新体制移行完了報告 ■ エスクローエージェントの選定について JPドメイン名登録管理業務のJPRSへの移管に伴い、2002年4月1日から開始されたレ ジストリデータのエスクローは、当初、2年間の暫定措置として、JPNICがエスク ローエージェントと監査者を兼ねる形でスタートした。この暫定措置期間が満了と なることから、これを、2004年7月1日から、JPNIC(監査者)、JPRS(レジストリ オペレータ)、エスクローエージェントの三者体制へと移行することを目指し、 2004年1月~3月の間、新たなエスクローエージェントの選定を、以下の通り、 JPRSと共同で行った 1月13日(火) 第43回理事会において「エスクローエージェント公募の件」承認。 1月26日(月) 「JPドメイン名レジストリのデータエスクローエージェント業務受 託組織募集のお知らせ」をJPNICとJPRSのWebに掲載。 2月9日 (月) 説明会を開催。7社が参加。 3月3日 (水) 提案書を提出した会社の中から1次審査を行い、2社を選定。 3月10日(水) 2社のプレゼンテーション・質疑による2次審査実施。セキュリ ティ、運用体制、費用等を総合的に勘案し1社を選定。 3月23日(火) 総務省が選定組織をエスクローエージェントとしてエンドース。 ■ エスクローエージェント選定から新体制スタートまで 2004年4月1日から7月1日までの間に行った契約締結、運用準備作業は次の通り ●契約関係 4月1日 (木)「データエスクロー費用に関する合意書」締結。(JPNIC/JPRS) 6月30日(水)「機器売買・貸与契約書」、「データエスクローシステムエー ジェントソフトウェア貸与契約書」締結。 (JPNIC/エスクローエージェント) 7月1日 (木)「データエスクロー契約」締結。(JPNIC/JPRS/エスクローエー ジェント) 「業務委託契約」締結。(JPRS/エスクローエージェント) ●機器・ソフトウェア準備および動作試験・運用準備関係 4月上旬~5月中旬 機器設置およびソフトウェアインストール作業を実施。 5月上旬~5月末 運用設計、テスト、およびエスクローエージェント業務運用 担当者の教育を実施。 6月1日~6月30日 運用リハーサルとして、従前のエスクロー機器およびソフト ウェアとの並行運用を実施。 6月に行った並行運用で特に問題が生じなかったことから、7月1日より新エスク ロー機器およびソフトウェアへの切り替えを行った。切り替え後も特に大きな問題 は発生しておらず、現在も運用は正常に行われている。なお、新体制への移行後初 めての定期監査を12月中に行う予定である。 ■ 旧エスクローシステム(Step1)と比べた新エスクローシステム(Step2)の改善点 Step1の二者体制から、Step2では三者体制となったことにより、三者それぞれの役 割が明確となり、より牽制の利いた透明性の高い体制となった。 また、Step2ではエスクローデータに「管理指定事業者データ」を加え、エスクロー データから「DNSゾーンデータ」「Whoisデータ」「管理指定事業者データ」を抽出 する機能を追加したことにより、レジストリデータの新レジストリへの移行が必要 となった際、より速やかなレジストリ業務の立上げが期待できる。 なお、データエスクロー契約は2009年3月31日までとなっているが、契約期間中、 レジストリデータ項目の変更等への対応を除き、データエスクローの機能の拡充は 行わない予定である。 以上