2011/05/13 第84回理事会 資料 2 社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター 2010年度事業報告(案) ■ 概要 2010年度のJPNICは、IPアドレス事業、インターネット基盤整備事業による 二事業体制を継続し、インターネットを取り巻く環境、情勢の変化に対応して 事業を推進してきた。両事業が重点的に取組んだ共通の課題は"IPv4アドレス 在庫枯渇対応"となった。 公益法人制度改革への対応については、JPNICの方向性を検討するために、 情報収集を継続し行った。2010年度の事業内容に関し、その詳細をIPアドレス 事業、インターネット基盤整備事業の順で次の通り報告する。 ■ IPアドレス事業 2010年度は、IPv4アドレスとIPv6アドレスの併存期に向けた事業運営体制の 整備と、IPv4アドレス在庫枯渇に伴う様々な環境変化への対応を考慮した取り 組みとして、IPアドレス事業料金体系の見直しと、IPv4アドレス移転ポリシー の実装検討を行った。 IPアドレス事業料金体系の見直しについては、2011年度以降3カ年のIPアド レス事業基盤を安定化させるための料金体系案を作成した。新たに課金対象と なる歴史的PIホルダーに対しては、東京での説明会開催に加えて、全国の学術 組織と連携して地方での意見交換会を実施した。 こうした活動の結果、当初計画していた2011年度からの料金改定実施は時期 尚早と判断し、歴史的PIホルダー等の理解を深める取り組みと、事務手続き関 連の整備を行うことを継続する方針へと変更し、料金改定の実施も2012年以降 へと延期することとした。 その後は2012年度以降の料金改定の早期実施に向け、歴史的PIホルダーを対 象として、意見収集のために必要な連絡先の再確認と今後のアドレス利用意向 の確認を行い、対象1,696組織の84%から回答を得た。 IPv4アドレス移転ポリシーについては、移転制度が必要とされる背景となっ たIPv4アドレス枯渇がアドレス管理原則に与える影響、枯渇後のレジストリと しての役割の変化に関する検討を行った。 その結果、アドレス管理5原則のうち、新規分配時の確認によって維持して きた「節約」「公平性」について、レジストリとしての役割が分配済みのアド レス管理に重点が移ることにより、重視する点や意味合いが変化することにな ると分析した。 その分析を踏まえて、JPNICとしての移転制度案骨子を作成し、パブリック コメント募集の準備を行った。 2010年度のもう一つの取り組み課題であった、インターネットルーティング レジストリ、リソースPKIなどによるルーティングセキュリティ維持・向上の ための技術と制度の調査・検討については、WHOISのネットワーク情報に Origin ASの項目を追加し、JPIRRと連携させる案を作成し、第19回JPNICオー プンポリシーミーティングでの意見収集、大規模ASオペレーターへ個別ヒアリ ングを実施した。 ---------------------------------------------------------------------- [目次] 1. 資源管理業務 2. 方針策定・実装業務 3. 国際調整業務 4. 調査研究業務 5. 情報提供業務 ---------------------------------------------------------------------- 1. 資源管理業務 1.1 IPアドレス、AS番号の割り振り、割り当ての申請処理 2010年度の主なIPアドレス申請処理業務に関わる実績は下記の通りで ある。IPv4アドレス在庫枯渇を前に、割り振り申請件数、サイズがと もに顕著に増加し、その中でも、過去最大サイズのIPv4アドレス割り 振りを行った。一方で昨年度のポリシー変更以降、引き続きIPv6アド レスの割り振り件数も増加傾向にあり、年度毎の分配件数が最多となっ た。 | 2009年度 | 2010年度 | 増減 --------------------------------+-----------+-----------+---------- 指定事業者総数 | 392| 404| 12 新規契約数 | 24| 23| -1 解約数 | 11| 11| 0 --------------------------------+-----------+-----------+---------- IPv4 割り振り件数 | 154| 186| 32 同 返却件数 | 7| 5| -2 --------------------------------+-----------+-----------+---------- IPv4 割り振りホスト総数 | 69,458,914| 92,469,182|23,010,268 同 割り振りホスト数 | 11,409,444| 23,106,560|11,697,116 同 返却ホスト数 | 153,600| 73,728| -79,872 --------------------------------+-----------+-----------+---------- IPv4 割り当て申請件数 | 48,854| 22,901| -25,953 同 割り当て審議件数 | 210| 166| -44 --------------------------------+-----------+-----------+---------- IPv6 保有事業者数 (/32単位) | 111| 159| 48 同 割り振り件数 (同上) | 23| 50| 27 返却件数 (同上) | 2| 2| 0 --------------------------------+-----------+-----------+---------- AS番号割り当て総数 | 711| 735| 24 割り当て件数 | 28| 24| -4 --------------------------------+-----------+-----------+---------- 特殊用途PI割り当て総数 | 34| 34| 0 割り当て件数 | 6| 5| -1 --------------------------------+-----------+-----------+---------- JPIRR maintainer オブジェクト数 | 182| 195| 13 route オブジェクト数 | 4,151| 4,693| 542 auto-num オブジェクト数 | 277| 305| 28 as-set オブジェクト数 | 94| 105| 11 詳細な統計については添付資料を参照。 1.2 JPNIC WHOIS、JPIRR、電子証明書を用いた指定事業者認証サービス及 び適切に設定されていない逆引きネームサーバの委任停止措置の維持 管理、改善 IPアドレス管理業務の一環として、下記業務を実施した。 ・JPIRRの登録申請の受付、問い合わせ対応、また、登録情報の正確性 維持を目的とした、一定期間情報が更新されていないメンテナーオ ブジェクトの定期的な削除および最新情報の再登録依頼 - 自動削除されたメンテナーオブジェクト数:32件 - 上記のうち、確認して再登録した件数 :23件 ・IPアドレス管理指定事業者がWeb申請時に用いる、資源管理認証局の 電子証明書発行/更新受付と管理 - 資源管理認証局証明書発行/更新件数:120件 ・適切に設定されていない逆引きネームサーバ登録の検出、登録者へ の改善通知、改善されない場合の通知から一定期間後の委任停止措 置 - 適切に設定されていない逆引きネームサーバの割合:平均0.44% 1.3 IPアドレス管理指定事業者連絡会、説明会、個別相談会の開催 ・IPアドレス管理指定事業者連絡会 IPアドレス管理指定事業者向けに業務関連の説明を行う連絡会を下 記のとおり実施した。10月の連絡会は動画と音声によるストリーミ ング中継を行った。 2010年 5月25日(大阪) 26日(東京) 参加者:7名(大阪) 51名(東京) プログラム: - IPアドレス等料金体系改定の件 2010年10月12日(東京) 参加者:29名 プログラム: - APNIC30のご報告 - 電気通信事業紛争処理委員会の概要 - IPアドレス事業料金体系見直しに関する検討状況のご報告 - IP事業部からのお知らせ ストリーミング最大同時接続数:51件 ・IPアドレス管理指定事業者説明会 IPアドレス管理指定事業者の申請担当者を対象にした説明会を、各 回JPNIC会議室にて、合計5回開催し、23名の参加を得た。 2010年 5月21日 参加者: 1名 2010年 7月16日 参加者: 8名 2010年 9月10日 参加者: 4名 2010年11月10日 参加者: 5名 2011年 1月14日 参加者: 5名 ・個別相談会 審議申請やIPアドレス管理業務に関わるIPアドレス管理指定事業者 から相談を受け付ける個別相談会を実施し、延べ9指定事業者からの 相談に対応した。 2. 方針策定・実装業務 2.1 IPv4アドレス在庫枯渇対応ポリシーの検討・調整 IPv4アドレス移転ポリシーのJPNICにおける実装について、これまでの IPアドレス管理原則を照らしながら、制度案の検討を行った。 IPv4アドレス在庫枯渇後のアドレス管理のあるべき姿、在庫枯渇後も 維持すべきアドレス管理原則およびJPNICが提供すべき役割/機能など について分析、整理を行い、それを踏まえた下記のような制度案をま とめ、パブリックコメントを募集の準備段階まで進めた。 ・移転することができるアドレスの種類: - JPNICが管理するIPv4アドレス ・移転元となり得る組織、移転を受けることができる組織: - JPNICと契約締結している組織 - 新たにJPNICと契約予定の組織 ・移転できるアドレスの最小単位: - /24 ・移転履歴の公開: - 移転元・移転先の組織名、アドレス、移転年月日等をWeb等で公開 なお、下記2点については引き続き検討課題となった。 ・手続き時に、移転先となる組織からのアドレス利用計画提出の必要 性 ・移転手続きに伴う手数料の徴収 この他、IPv4アドレス在庫枯渇後のアドレス管理関連したポリシーの 検討、議論に参加した。下記はAPNICミーティングでコンセンサスとな った。 - IPv4アドレスの最後の/8ブロックからの分配サイズの見直し 1組織1回限り/22の割り振りから、1組織最大/22を上限とし、/24単 位での割り振りを認める - IPv4アドレス在庫枯渇後に返却されたIPv4アドレスの取り扱い 枯渇後にレジストリに返却されたIPv4アドレスは、最後の/8からの 分配に供するための在庫とする - RIR間におけるIPv4アドレス移転 RIR間で相互に合意した場合に、RIR間のIPv4アドレスの移転を認め る 2.2 IPアドレス事業料金体系の見直しに関する検討・調整 2011年度からの実施に向けて、IPアドレス等料金体系の見直しの検討 を進めるとともに、新たな課金対象となる歴史的PIアドレスの割り当 て先組織に対する説明、意見収集のための活動を実施した。 ・説明会開催 日時 会場(全て東京) 参加者数 2010年 6月 2日 日本教育会館 中会議室 135名 2010年 6月 4日 国立情報学研究所 12階会議室 48名 2010年 6月 8日 日本教育会館 第二会議室 90名 2010年10月26日 スター研修センター神田 301号室 69名 2010年10月28日 スター研修センター神田 301号室 75名 上記の他、学術系組織の会合の機会を利用した意見交換を行った。 日時 場所 参加者数 2010年 4月22日 仙台国際センター(TOPIC総会) 約100名 2010年 9月27日 一関かんぽの宿 (TOPIC研修会) 約100名 2010年11月19日 九州大学国際ホール 16名 2010年12月 6日 北海道大学百年記念会館 24名 2010年12月 9日 キャンパスプラザ京都 (NCA5総会) 46名 説明、意見聴取の活動を踏まえ、料金改定に関する考え方の十分な周 知が必要であること、事務手続き面での検討に時間を要することなど から、実施時期を延期することにした。 その後、2012年度からの開始を目標に、料金体系案の再検討を行うと ともに、連絡先の再確認と意見収集を、歴史的PIアドレス割り当て先 組織とAS番号割り当て先組織合わせて1696組織に対して実施した。 2.3 JPIRR登録・利用に関わる制度検討・調整 IPv4アドレス在庫枯渇後の状況への対応を想定し、IPアドレスが適正 に経路広告されていることを確認するため、WHOISデータベースと JPIRRの連携に関する方式と制度についての検討を行った。 WHOISのネットワーク情報にOrigin ASの項目を追加し、JPIRRと連携さ せる案について、2010年12月14に開催された第19回JPNICオープンポリ シーミーティングにて発表し、コミュニティからの意見収集を行った。 JPIRRの登録促進に優先すべきとする意見や、WHOISの項目が上位レジ ストリと異なることに関する懸念などの意見が出された。 2.4 その他国内におけるIPアドレス、AS番号に関するポリシー調整 ・JPNICオープンポリシーミーティング JPNICオープンポリシーフォーラムのポリシー議論への協力の一環と して、JPNICオープンポリシーミーティング(JPOPM)の開催協力を行っ た。 第18回 2010年 6月29日 ベルサール九段 参加者:38名 提案: - Abuse contact information - 6rd 用アドレス割り振りポリシーの提案 報告・発表: - APNIC29アップデート - DNSSECの理想と現実 -そのIPアドレス管理への影響- - JPNICの逆引きDNSに関するお知らせ - 最近のインターネットガバナンスに関するホットトピック - RIPE ミーティングレポート 第19回 2010年12月14日 日本教育会館 参加者:39名 ディスカッション: - IPv4アドレス在庫枯渇前後のアドレス分配とポリシーの行方 報告・発表: - APNICアップデート - RPKIアップデート - APNIC30レポート - APNIC31で議論予定の提案への対応について - ISOC-JP 再活性化について (橘 俊男/ISOC-JP仮事務局) ・JPOPMショーケース4 ネットワークオペレーターのポリシー策定プロセスへの参画を促す 目的で、2011年1月の「IT-Special Week in KANAZAWA」の一環とし て、JPOPMショーケース4をポリシーWGと共同で開催した。 2011年 1月19日 石川県立音楽堂 交流ホール 参加者:約40名 発表・ディスカッション: - 日本のポリシープロセス紹介(ポリシーWG) - 最近のアドレスポリシーの動向 - レジストリはどこまでルーティングに関わるべきか 3. 国際調整業務 3.1 APNICのポリシー議論への参加と国内コミュニティへのフィードバック 2010年度は下記2回のミーティングに参加した。 主に、IPv4アドレス在庫枯渇に関連する課題についての議論が行われ た。 ポリシー以外にもAPNICミーティング運営やガバナンスに関する見直し について提案や議論が行われ、継続した課題として今後も取り扱われ ることとなった。 各NIRとAPNICの、業務やポリシー運用に関する情報交換のための会合 であるNIR SIGでは、継続してIP事業部 奥谷泉がチェアを務めた。 各ミーティングの結果については、IP管理指定事業者連絡会やJPNIC オープンポリシーミーティング、またメールマガジンなどを通じて適 宜情報提供を行った。 ・2010年 8月23日~27日 APNIC30 オーストラリア ゴールドコースト 主なプログラム - IPv4 Tomorrow Session IPv4アドレス枯渇時期における、APNICのポリシー運用や業務につ いてディスカッションとコミュニティからの意見収集を実施。 - Member Petition BoF メンバーから、投票権、ECの任期、政府から意見反映方法など、 APNICのガバナンスに関して問題提起が行われ、議論のために開催 された。 ・2011年 2月21日~25日 APNIC 31 香港 主なプログラム - Life after IPv4 Exhaustion IPv4アドレス在庫枯渇期のアドレス分配方式の変更、IPv4/IPv6の オペレーションなどに関する発表が行われた。 - Policy SIG 最後の/8在庫からの分配サイズ変更、枯渇後に返却されたIPv4ア ドレスの管理、RIR間のIPv4アドレス移転などが提案されコンセン サスとなった。 3.2 各RIRのポリシー変更に関わる議論への参加と国内コミュニティへの フィードバック 2010年度は、APNIC以外のRIRミーティングへ直接参加しなかったもの のメーリングリスト上での議論や、ミーティングの内容をオンライン で確認するなど、必要な情報を日本のコミュニティへ適宜提供できる よう、各RIRの動向をウォッチした。 3.3 IPv4アドレス在庫枯渇に関する、海外諸団体との情報交換及び連携 IPv4アドレスのIANA在庫枯渇に関する広報およびセレモニー実施にあ たり、APNICなど関係者間と連携し、開催に協力した。 APNICのIPv4アドレス在庫枯渇に向け、間際の混乱を防ぐため、APNIC のホストマスターと申請対応について手順のすり合わせを行った。 4. 調査研究業務 4.1 インターネットルーティングレジストリ、リソースPKI等ルーティング セキュリティに関する調査研究 JPIRRと連携した経路ハイジャック情報通知実験を実施し、誤経路の検 知実績が下記のような結果となった。 月 検知数| 月 検知数| 月 検知数| 月 検知数 ------------+-----------+-----------+------------ 4月 15件 | 7月 14件 |10月 13件 | 1月 7件 5月 11件 | 8月 22件 |11月 6件 | 2月 8件 6月 8件 | 9月 12件 |12月 8件 | 3月 19件 誤経路検知・通知が、ルーティングオペレーション実務において有効 であることを検証するため、運用事例に関するヒアリングを行った。 リソースPKIについては、セキュリティ事業と共同でサンプルコードの 動作確認など技術的な検証を実施した。 4.2 番号資源の利用状況、需要予測に関する調査分析 2009年度に引き続き、IPv6普及度調査に参加し、国別のIPv6アドレス の割り振り、割り当て数データの提供を行った。 5. 情報提供業務 5.1 IPアドレス、AS番号、IRRデータベースに関する統計データの提供 IPアドレス、AS番号、IRRデータベースに関する統計データを毎月更新 し、web サイトにて提供を行った。 5.2 国内外の関連諸団体との情報交換 IPv4アドレス枯渇対応タスクフォース、IPv6普及高度化推進協議会、 インターネット協会IPv6デプロイメント委員会等への参加により、各 団体の動向把握と、IPv4アドレス分配状況、ポリシー動向などの情報 提供を行った。またAPNICや他NIRとも情報交換を行った。 5.3 IPv4アドレス在庫枯渇対応及びIPv6普及のための技術的課題に関する 情報提供 主にIPアドレス管理指定事業者向けに、IPv4アドレス在庫枯渇対応タ スクフォースの活動状況や、IPv6検証環境(テストベッド)、ハンズオ ンセミナーについて案内し、枯渇に向けた対応を促すことに努めた。 IPv4アドレス在庫枯渇前後の申請対応について周知を行った。 添付資料 IPアドレスの申請処理件数報告 << IPv4アドレスの割り当ての内訳 (インフラネットワーク) >> ---------------------------------------------------------------------------- 年/月 |/16 /17 /18 /19 /20 /21 /22 /23 /24 /25 /26 /27 /28 /29 /30 /31 /32 ---------------------------------------------------------------------------- 2010/04| 0 1 1 4 7 5 0 4 38 1 0 1 0 7 1 0 0 2010/05| 0 2 1 2 2 1 6 2 47 0 2 4 4 8 4 0 0 2010/06| 0 2 0 3 0 2 1 1 31 2 3 2 5 7 2 0 0 2010/07| 3 0 0 0 2 2 0 3 32 2 3 0 5 9 2 0 0 2010/08| 1 2 3 2 0 0 0 2 44 2 5 2 2 2 11 0 2 2010/09| 2 1 0 1 1 5 5 2 54 3 4 3 3 8 6 0 1 2010/10| 1 1 1 0 1 4 4 4 60 1 2 0 5 7 2 0 0 2010/11| 1 1 0 3 2 1 4 6 33 1 3 9 3 11 3 0 1 2010/12| 0 4 0 3 2 2 2 4 65 1 4 3 4 11 3 0 0 2011/01| 2 0 1 1 3 1 1 0 53 2 7 7 3 10 0 0 0 2011/02| 2 3 0 1 6 3 4 7 73 7 3 6 9 13 3 0 0 2011/03| 1 3 2 3 4 2 4 12 54 1 6 5 3 14 2 0 0 ---------------------------------------------------------------------------- << IPv4アドレスの割り当ての内訳 (ユーザネットワーク) >> ---------------------------------------------------------------------------- 年/月 |/16 /17 /18 /19 /20 /21 /22 /23 /24 /25 /26 /27 /28 /29 /30 /31 /32 ---------------------------------------------------------------------------- 2010/04| 0 0 0 0 0 0 1 1 32 81 87 440 212 2328 60 4 18 2010/05| 0 1 0 0 1 2 1 9 22 256 216 195 267 1099 288 1 18 2010/06| 0 0 0 0 0 1 4 3 42 89 105 87 212 977 123 4 20 2010/07| 0 0 0 0 1 1 3 2 38 100 145 91 250 955 117 3 15 2010/08| 0 9 0 1 0 1 2 4 19 94 154 81 249 868 135 3 19 2010/09| 0 0 0 0 0 1 4 12 37 99 122 110 222 787 90 5 21 2010/10| 0 4 0 3 2 6 9 1 29 69 58 77 259 827 54 4 18 2010/11| 0 0 1 0 0 0 7 7 46 76 75 95 206 797 57 5 47 2010/12| 0 0 0 0 3 2 1 10 38 74 255 783 512 1136 165 5 11 2011/01| 0 1 0 2 1 4 7 10 170 83 53 139 243 709 22 0 13 2011/02| 0 0 0 0 0 6 6 7 21 48 50 117 228 859 28 3 13 2011/03| 0 2 0 1 2 2 5 11 83 50 48 111 227 964 41 4 20 ---------------------------------------------------------------------------- << IPv4アドレスの割り振り/返却ホスト数 >> ------------------------------------------ 年/月 | 割振 | 返却 | 現在の総量 ------------------------------------------ 2010/04| 2182144 | 4096 | 71614398 2010/05| 88064 | 0 | 71702462 2010/06| 437248 | 31744 | 72107966 2010/07| 1253376 | 0 | 73361342 2010/08| 715776 | 3072 | 74074046 2010/09| 274432 | 8192 | 74340286 2010/10| 956416 | 8192 | 75288510 2010/11| 1090560 | 0 | 76379070 2010/12| 507904 | 0 | 76886974 2011/01| 687104 | 0 | 77574078 2011/02| 9712640 | 0 | 87286718 2011/03| 5200896 | 18432 | 92469182 ------------------------------------------ << IPv4アドレスの割り振りの内訳 >> ---------------------------------------------------------------- 年/月 | /9 /10 /11 /12 /13 /14 /15 /16 /17 /18 /19 /20 /21 /22 ---------------------------------------------------------------- 2010/04| 0 0 0 1 0 4 0 0 0 3 3 4 4 3 2010/05| 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 2 2 3 2 2010/06| 0 0 0 0 0 1 0 2 0 1 1 2 4 3 2010/07| 0 0 0 0 1 2 1 0 1 0 2 5 1 2 2010/08| 0 0 0 0 1 0 0 2 1 1 0 0 4 3 2010/09| 0 0 0 0 0 0 1 0 2 3 1 3 2 4 2010/10| 0 0 0 0 0 2 2 1 1 2 1 6 2 2 2010/11| 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 1 1 5 3 2010/12| 0 0 0 0 0 1 0 2 0 3 3 5 7 6 2011/01| 0 0 0 0 1 0 0 1 2 1 2 0 3 3 2011/02| 1 0 0 0 1 2 1 0 1 2 5 6 4 5 2011/03| 0 1 0 0 1 0 1 0 5 4 5 9 12 9 ---------------------------------------------------------------- << APNICから割り振り/返却を行ったIPv4アドレスのホスト数 >> ------------------------------------------ 年/月 | 割振 | 返却 | 現在の総量 ------------------------------------------ 2010/04| 2178048 | 0 | 74775808 2010/05| 88064 | 0 | 74863872 2010/06| 437248 | 0 | 75301120 2010/07| 1253376 | 0 | 76554496 2010/08| 713728 | 0 | 77268224 2010/09| 274432 | 0 | 77542656 2010/10| 948224 | 0 | 78490880 2010/11| 1090560 | 0 | 79581440 2010/12| 548864 | 0 | 80130304 2011/01| 656584 | 0 | 80786888 2011/02| 9730048 | 0 | 90516936 2011/03| 5145600 | 0 | 95662536 ------------------------------------------ << IPv4アドレスに関する申請処理件数の推移 >> -------------------------------------------------------------------- 年/月 | 割当 | 返却 | 変更 | 審 議 | CIDR Block | SUBA | | | | 申請 承認 | 割振 返却 | 登録 削除 -------------------------------------------------------------------- 2010/04 | 3276 | 3085 | 2266 | 8 10 | 10 1 | 38 18 2010/05 | 2295 | 4969 | 1231 | 10 8 | 8 0 | 67 4 2010/06 | 1589 | 1537 | 812 | 9 8 | 11 1 | 35 16 2010/07 | 1735 | 2326 | 781 | 8 6 | 7 0 | 56 22 2010/08 | 1688 | 1989 | 593 | 16 8 | 11 1 | 52 10 2010/09 | 1558 | 1814 | 1004 | 12 11 | 10 1 | 50 25 2010/10 | 1392 | 1906 | 1006 | 13 7 | 14 0 | 25 10 2010/11 | 1879 | 2295 | 706 | 29 14 | 16 0 | 509 8 2010/12 | 2960 | 2114 | 747 | 13 15 | 21 0 | 22 18 2011/01 | 1466 | 2144 | 978 | 16 14 | 12 0 | 50 12 2011/02 | 1444 | 1920 | 10584 | 19 18 | 40 0 | 53 39 2011/03 | 1619 | 6255 | 2007 | 13 7 | 26 1 | 132 22 -------------------------------------------------------------------- << IPv6アドレスの割り当ての内訳>> -------------------------------------------------------------------------------- 年/月 |割り当て総数 /32 /33 /34 /35 /40 /41 /42 /43 /44 /45 /46 /47 /48 /56 /64 -------------------------------------------------------------------------------- 2010/04| 147 0 0 0 0 130 0 0 0 0 0 0 0 17 0 0 2010/05| 14 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 14 0 0 2010/06| 32 0 0 0 0 7 0 11 0 0 0 0 0 14 0 0 2010/07| 159 0 0 0 0 139 0 0 0 0 0 0 0 20 0 0 2010/08| 94 0 0 0 0 33 0 0 0 1 0 0 0 34 0 26 2010/09| 37 1 0 0 0 17 0 0 0 0 0 0 0 19 0 0 2010/10| 69 0 0 0 0 57 0 0 0 0 0 0 0 12 0 0 2010/11| 57 0 1 1 3 12 0 0 0 0 0 0 0 38 0 2 2010/12| 36 1 0 0 0 12 0 0 0 0 0 0 0 12 0 11 2011/01| 47 0 0 0 0 26 0 0 0 0 0 0 0 20 0 1 2011/02| 58 0 0 0 0 10 0 0 0 0 0 0 0 30 4 14 2011/03| 68 1 0 0 0 6 0 0 0 1 0 0 0 45 4 11 -------------------------------------------------------------------------------- << IPv6アドレスの割り振りの内訳 >> ------------------------------------------------------------------------- 年/月 | /20 /21 /22 /23 /24 /25 /26 /27 /28 /29 /30 /31 /32 ------------------------------------------------------------------------- 2010/04| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 2010/05| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 2010/06| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5 2010/07| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 8 2010/08| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4 2010/09| 0 0 1 2 0 0 0 0 0 0 0 0 7 2010/10| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 2010/11| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4 2010/12| 0 0 0 0 1 0 0 1 0 0 0 0 2 2011/01| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4 2011/02| 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 1 1 5 2011/03| 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 4 ------------------------------------------------------------------------- << IPアドレス管理指定事業者数 >> ------------------------------------------- 年/月 | 契約 | 解約 | 現在の総数 ------------------------------------------- 2010/04 | 3 | 2 | 393 2010/05 | 3 | 0 | 396 2010/06 | 2 | 0 | 398 2010/07 | 1 | 1 | 398 2010/08 | 3 | 2 | 399 2010/09 | 2 | 1 | 400 2010/10 | 2 | 1 | 401 2010/11 | 0 | 0 | 401 2010/12 | 2 | 0 | 403 2011/01 | 0 | 0 | 403 2011/02 | 2 | 1 | 404 2011/03 | 3 | 3 | 404 ------------------------------------------- << JPNICからIPv6アドレスの割り振りを受けている指定事業者数 >> ------------------------------------------- 年/月 | 割振 | 返却 | 合計 ------------------------------------------- 2010/04 | 3 | 1 | 113 2010/05 | 2 | 0 | 115 2010/06 | 5 | 0 | 120 2010/07 | 8 | 0 | 128 2010/08 | 4 | 0 | 132 2010/09 | 7 | 0 | 139 2010/10 | 3 | 0 | 142 2010/11 | 4 | 0 | 146 2010/12 | 2 | 0 | 148 2011/01 | 4 | 0 | 152 2011/02 | 4 | 1 | 155 2011/03 | 4 | 0 | 159 ------------------------------------------ << 特殊用途用プロバイダ非依存アドレス割り当てサービス契約数 >> ------------------------------------------- 年/月 | 契約 | 解約 | 現在の総数 ------------------------------------------- 2010/04 | 0 | 1 | 33 2010/05 | 1 | 0 | 34 2010/06 | 0 | 0 | 34 2010/07 | 0 | 0 | 34 2010/08 | 1 | 0 | 35 2010/09 | 0 | 0 | 35 2010/10 | 0 | 1 | 34 2010/11 | 1 | 0 | 35 2010/12 | 0 | 0 | 35 2011/01 | 1 | 0 | 36 2011/02 | 1 | 1 | 36 2011/03 | 0 | 2 | 34 ------------------------------------------- << AS番号割り当て状況 >> ------------------------------------------------------------------------- |APNICから| | | 現在の 年/月 |の委任 | 割当件数 | 割当済み AS番号 | 総割当件数 ------------------------------------------------------------------------- 2010/04 | | 4 | 55375-55377, 131156 | 715 2010/05 | | 4 | 55378-55381 | 719 2010/06 | | 0 | | 719 2010/07 | | 1 | 55382 | 720 2010/08 | | 4 | 55383-55386 | 724 2010/09 | | 2 | 55387, 131157 | 726 2010/10 | | 3 | 55388-55390 | 729 2010/11 | 25 | 3 | 55391-55393 | 732 2010/12 | | 0 | | 732 2011/01 | | 1 | 55394 | 733 2011/02 | | 0 | | 733 2011/03 | | 2 | 55395-55396 | 735 ------------------------------------------------------------------------- 累計 | 754 | 735 | ------------------------------------------------------------------------- 未割当 AS番号(2011年04月01日 現在) ------------------------------------------------------------------------- 55397-55396, 55888-55912, 131158-131161(28) ------------------------------------------------------------------------- << JPIRRサービスにおける登録オブジェクト数 >> ----------------------------------------------------- 年/月 | Maintainer | Route | aut-num | as-set ----------------------------------------------------- 2010/04 | 185 | 4,190 | 281 | 96 2010/05 | 183 | 4,332 | 288 | 98 2010/06 | 183 | 4,341 | 293 | 100 2010/07 | 184 | 4,341 | 293 | 100 2010/08 | 188 | 4,394 | 299 | 100 2010/09 | 189 | 4,474 | 299 | 99 2010/10 | 189 | 4,513 | 299 | 102 2010/11 | 194 | 4,547 | 302 | 105 2010/12 | 195 | 4,555 | 305 | 105 2011/01 | 196 | 4,626 | 304 | 104 2011/02 | 194 | 4,647 | 305 | 105 2011/03 | 195 | 4,693 | 305 | 105 ----------------------------------------------------- ■ インターネット基盤整備事業 インターネット基盤整備事業は、インターネットを取り巻く環境変化に対応 するよう、インターネット基盤整備を促進と、インターネット・コミュニティ の発展への貢献を目的に、情報センター業務、普及啓発業務、調査研究業務、 JPドメイン名管理支援業務等に取り組んでいる。2010年度は、インターネット の重要な資源であるIPv4アドレスについて、いよいよIANA(Internet Assigned Numbers Authority)中央在庫で枯渇するという予測から、年度を通じて、各 ステークホルダーへのこの問題の周知およびIPv6等の対応策の普及啓発関連活 動と、インターネット基盤に対する信頼性要求の高まりに応じた普及啓発、調 査研究活動の実施に注力した1年であった。主要な活動は次の通りである。 情報センター業務では、Webサイト、メールマガジン、ニュースレター(会報 誌)などの媒体を通じて、インターネット基盤に関わる情報発信を行った。特 にIPv4アドレス在庫枯渇に関しては、マルチステークホルダーを意識した迅速 な情報発信が必要であり、APNIC、IPv4アドレス枯渇タスクフォース等と連携 し、都度、情報チャネルも使い分けながら、対象者にあわせた情報を発信した。 また、昨今のマルチデバイス化・ソーシャルメディア化の流れを受け、 Twitter、RSSの併用を行い、Web情報のアクセシビリティを高めた。 普及啓発業務では、Internet Weekにおいて、支援ツールの活用による運営 の効率化・セッション数の増加により、IPv6やセキュリティ、DNSSEC等の要求 される多くの情報を提供した。また地域情報基盤整備において、秋田県山本郡 三種町の地域情報化政策策定委員会のメンバーとして参画、結果として「三種 町地域情報化計画」が作成された。 調査研究業務では、「認証局の運用と利用」「DNSの運用技術」「各国ccTLD およびgTLDなどのインターネット資源とその管理体制」「インターネット経路 制御とそのセキュリティ向上」「IPv4アドレス在庫枯渇対応とIPv6普及のため の技術的課題」等、インターネット基盤に関わる調査を幅広く実施した。その 中で特にDNSSECについては、2010年7月18日のルートゾーンへの署名を契機に、 各TLDへのDNSSEC導入に弾みがついたが、うちJPドメイン名におけるDNSSEC導 入にあたっては、業務体制、監査体制の構築を含むDPS(DNSSEC Practice Statement)の策定を支援した。 ドメイン名に関する業務では、JPドメイン名の公共性担保をはじめとする通 常業務を遂行するとともに、日本インターネットドメイン名協議会に参画し、 IDN ccTLD「.日本」のレジストリ選定に関して、選定基準の策定に寄与した。 また、地名TLDの導入に関する国内対応課題の検討を実施した。 ---------------------------------------------------------------------- [目次] 1. 情報センター業務 2. 普及啓発業務 3. 調査研究業務 4. インターネットセキュリティに関する業務 5. JPドメイン名に関する業務 6. その他ドメイン名に関する業務 ---------------------------------------------------------------------- 1. 情報センター業務 1.1 JPNIC Webサイトによる情報提供 情報センター機能の中核であるJPNIC Webサイトは、基本的に過去の情 報もすべて掲載している。結果、HTMLだけで14,000ページを超えた。 これを踏まえ、昨年度に引き続き2010年度は、利用者・管理者ともに 利用しやすいページの整理と構築を進めた。具体的にはFlash Videoや Twitterの利用による配信方法を拡充したことで、ユーザーの多様化に も対応した。 また、メールマガジンのバックナンバーをRSSでの配布等により、多様 なデバイスでの可読性を向上させた。 実績としては月間アクセス数が12万前後を推移しており、2009年度と 比較するとほぼ同等のレベルだった。全ページに設置したアンケート フォームからのご意見は、2009年度の2,337から2,834へと増加してい る。2009年度に比較すると問題点の指摘は減っており、特にIPv4在庫 枯渇関連ページからのご意見が多かった。こうしたアンケート結果に 基づき、ページや構成、スクリプトなどの見直しも適宜行っている。 1.2 メールマガジン、会報誌 Newsletterの発行 1.2.1 メールマガジンの発行 インターネットに関する最新情報およびJPNICの活動報告をタイムリー に発信するメールマガジンを、2001年9月に創刊以来、2011年3月31日 時点までに831号発行している。うち、2010年度1年間の発行号数は101 号であった。2007年8月から開始した、IPv4アドレスの在庫枯渇に向け ての対応の一環である「特別号」も引き続き定期的に配信し、IPv4ア ドレス在庫枯渇関連動向の情報発信も行った。また、読者の利便性向 上のため、2011年3月10日よりメールマガジンバックナンバーのRSS配 信も開始した。 配信アドレス数は約3,900アドレスに上る(2011年3月末)。 1.2.2 会報誌「JPNIC Newsletter」の発行 2011年度も、インターネット関連動向、JPNICの活動報告、技術解説、 統計などの情報を掲載した会報誌、「JPNIC Newsletter」を3回発行し た。発行実績および内容は、下記の通り。 ・発行実績 - 45号:2010年 7月28日、5,000部 - 46号:2010年11月20日、5,000部 - 47号:2011年 3月11日、4,000部 会報誌として会員へ送付する他、大学図書館、高専図書館、プレスへ 引き続き送付している。また、IPアドレス在庫枯渇問題等に関するテー クホルダーへの周知・連携強化のため、46号より、IPアドレス管理指 定事業者への送付も開始した。一方、制作面においては、誌面分量の 見直しを行って総ページ数を減らし、また表紙の使用色を減らすこと により、媒体としてのクオリティは維持しつつ、コスト削減を行った。 ・内容 - 巻頭言 - 特集 - 江崎 浩のISOC便り(45号をもって終了) - IPv4枯渇 Watch - インターネット 歴史の一幕 - 会員企業紹介 - JPNIC活動報告 - インターネット・トピックス - 統計情報 - インターネット 10分講座 - 会員リスト・お問い合わせ先 など 1.3 ドメイン名、DNS、ドメイン名紛争処理、WHOIS、国際化ドメイン名 (IDN)に関する基本情報、最新情報の提供 IDN ccTLDおよび新gTLDの動向を中心に、ドメイン名関連の最新動向に 応じて、適宜JPNIC Webおよびメールマガジン、ニュースレター等での 情報発信を行った。 また、ドメイン名およびDRPに関する情報については最新情報をJPNIC Webで公開するとともに、JP-DRPの申立一覧についても、申立および 裁定結果の通知があり次第、随時情報を公開した。 1.4 国内外のドメイン名情報の発信・問い合わせ対応 主に、国外のドメイン名に関する情報を国内に向けて発信するととも に、国内からの問い合わせへの対応を行った結果、頻度の高かった問 い合わせに対しては、FAQの作成および公開を行った。 問い合わせのうち、最も頻度の高かった上位3件は次の通りである。 ・ドメイン名関連の海外からの不審なメールについて ・ドメイン名紛争処理方針(JP-DRP、UDRP)について ・JPドメイン名に関する各種手続きについて 1.5 IPv4アドレス在庫枯渇状況および対応策に関する情報提供 IPv4アドレス在庫枯渇問題に関する次の情報提供を実施した。 1.5.1 在庫枯渇の状況に関するJPNICからの情報提供 ・在庫枯渇状況に関するアナウンス(計6回) - 2010年10月18日 IPv4アドレスのIANA在庫、残り5%未満へ - 2010年12月1日 IPv4アドレスのIANA在庫、あと/8を2ブロック残す のみ - 2010年12月15日 IPv4アドレス在庫枯渇予測に関するAPNIC理事会の 声明について - 2011年2月1日 【速報】IANAからAPNICへ、二つの/8ブロックが割 り振られました - 2011年2月4日 IANAにおけるIPv4アドレス在庫枯渇、およびJPNIC の今後のアドレス分配について - 2011年3月25日 APNIC地域におけるIPv4アドレスの通常割り振り終 了(在庫枯渇)の時期について ・Webサイト(http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/)におけるステー クホルダー別の対応策、Q&A等を含む情報提供 ・在庫枯渇問題への取り組みと最新動向を、メールマガジン「特別 号」で配信(計7回) - 2010年5月14日発行 IPv6検証環境(テストベッド)のご紹介とご利 用に向けて - 2010年6月29日発行 IPv4アドレス枯渇に関する素朴な疑問 ~Interop Tokyo 2010のブースから~ - 2010年7月30日発行 「IPv6対応リファレンスモデル」のご紹介 - 2010年7月9日発行 IPv4アドレスの分配を受けていればIPv6の取 得が簡単になりました - 2010年10月27日発行 IPv4アドレスの中央在庫が5%を切る目前の、 IPv6 Summit 2010開催 - 2011年2月10日発行 IANA中央在庫は既に枯渇、アジア太平洋地域 の在庫枯渇は2011年中盤~ - 2011年3月15日発行 IPv4アドレス申請状況とAPNIC在庫 ・ニュースレター(会報誌)「IPv4枯渇Watch」で連載(計3回) - 2010年7月発行号 各事業者は具体的な枯渇対応策を検討する段階へ - 2010年11月発行号 IPv6アドレスがより簡単に分配されるようにな りました - 2011年3月発行号 IPv4アドレス中央在庫の枯渇に寄せて ・NRO、ICANN、ISOC、IABによる合同式典とプレスカンファレンスの 同時通訳、ストリーミング放送 2011年2月3日のIANAにおけるIPv4アドレス在庫枯渇の際に開催された、 NRO、ICANN、ISOC、IABによる合同式典とプレスカンファレンスについ て、関連のステークホルダーに状況を伝えるため、日本語による同時 通訳を付加してストリーミングを実施した。 - ストリーミング時間:2011年2月3日(木)23:30-25:16 - 番組ページ:http://www.ustream.tv/channel/iana-kokatsu - ユニーク視聴者数 5,932人 - 平均視聴者数 1,262人 - 協賛:株式会社インターネットイニシアティブ インターネットマルチフィード株式会社 日本インターネットエクスチェンジ株式会社 株式会社日本レジストリサービス - 技術協力:株式会社ブロードバンドタワー - 本件に関するネット記事掲載:2011年2月4日 18:30時点 112件 (google ニュース検索による) 1.5.2 在庫枯渇に関わる「IPv4アドレス枯渇タスクフォース」からの情 報提供 2011年2月3日のIANAにおけるIPv4アドレスの在庫枯渇および、2011年 度の初めにも起こることが想定されている地域インターネットレジス トリにおける未分配IPv4アドレス在庫枯渇問題の対応についてJPNICは、 2008年度からオールジャパン/マルチステークホルダーで結成された、 「IPv4アドレス枯渇対応タスクフォース」の主要メンバーとして積極 的に活動している。 タスクフォース内でJPNICは広報を担当し、他のメンバーとともに、各 ステークホルダーに対して、具体的に次のような活動を行った。 ・Webサイト(http://kokatsu.jp/)の運営および情報提供 ・ステークホルダー毎のアクションプランの提示 ・IPv6導入に向けた、各種ハンズオンセミナー ・IPv6環境のテストベッドの提供 ・IPv4アドレス在庫枯渇問題認知度把握と向上を目指すアンケート実施 ・各種取材対応 ・展示への出展、講演会/報告会での講演(2.5参照) 2. 普及啓発業務 2.1 Internet Weekをはじめとした各種セミナーやシンポジウムの開催 ・第41回総会講演会 ・開催日:2010年6月18日 ・会 場:ホテル メトロポリタン エドモント ・参加者:約100名 ・内 容:近時のIT事件をあらゆる角度から総括 ~著作権法改正か らプライバシー問題、薬事法の改正まで~ ・講演者:壇俊光氏 ・第42回総会講演会 ・開催日:2010年12月10日 ・会 場:富士ソフト アキバプラザ ・参加者:約100名 ・内 容:運用者目線からのIETF 標準化 ~RFC5952への軌跡~ ・講演者:川村聖一氏、川島正伸氏 ・Internet Week 2010の開催 2010年11月24日~26日の3日間にわたり、会場を新たにし、富士ソフ トアキバプラザにて、Internet Week 2010を開催した。例年の4日間 開催から1日短くしたものの、時間割を工夫することでセッション数 を増やし、有料セッション19、BoFおよびランチセミナー8、懇親会1 を実施した。参加人数は延べ1,900名であった。 2010年は、Internet Weekの母体となる「IP Meeting」の開催20回目 を数える節目の年ということで、イベントテーマには、「巨人の肩 から未来を見る(先人達の業績の上に自分のものを積み上げることで、 先人達よりも少し遠く(未来)を見ることができる)」を設定した。こ のテーマの元、最終日の「IP Meeting 2010」では、この20年を振り 返った講演と、今後10年のインターネットの方向性について、日本 のインターネットを作り上げてきたパネリストによる、熱のこもっ た議論が行われた。 IP Meeting 2010の他、事前登録の時点で満席となったプログラムに は、IPv4アドレス在庫枯渇時期を控えてのIPv6関連、継続して適切 な対応が必要なセキュリティ関連があり、こうしたテーマに対する 参加者の関心の高さが目立った。(全セッションの概要は、下記の通 り) また、参加者アンケートの結果では、Internet Week 2010に参加し て、「役に立った」という回答が約89%、来年の参加については、 「ぜひ参加したい」が約61%と、昨年に引き続き、好評であった。 なお、運営面においては、資料のオンライン化や、会場受付での バーコードリーダー導入など、作業の効率化・コスト削減に努め、 開催費用も収支均衡で実施している。 このInternet Weekに関しては、オンサイトにおけるセッションの開 催にとどまらず、後日JPNICのWebサイト上で、関連のセッション資 料を公開することで、広くエンジニアの普及啓発にも努めている。 ・開催日:2010年11月24日~11月26日 ・会 場:富士ソフト アキバプラザ ・企 画:Internet Week 2010 プログラム委員会 ・後 援:総務省 文部科学省 経済産業省 ICT教育推進協議会(ICTEPC) IPv6普及・高度化推進協議会 財団法人インターネット協会(IAjapan) 仮想化インフラストラクチャ・オペレーターズグループ (VIOPS) クライメート・セイバーズ コンピューティング・ イニシアチブ(CSCI) 社団法人 コンピュータソフトウェア協会(CSAJ) 一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC) 社団法人情報サービス産業協会(JISA) 独立行政法人情報通信研究機構(NICT) 地域間相互接続実験プロジェクト(RIBB) DNSSECジャパン(DNSSEC.jp) 社団法人電子情報技術産業協会(JEITA) 社団法人日本インターネットプロバイダー協会(JAIPA) 特定非営利活動法人日本ウェブ協会(W2C) 日本DNSオペレーターズグループ(DNSOPS.JP) 財団法人日本データ通信協会(Telecom-ISAC Japan) 一般社団法人日本電子認証協議会(JCAF) 日本ネットワーク・オペレーターズ・グループ(JANOG) 特定非営利活動法人日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA) 日本UNIXユーザ会(jus) WIDEプロジェクト(WIDE) ・協 賛:NTTコミュニケーションズ株式会社 株式会社日本レジストリサービス さくらインターネット株式会社 シスコシステムズ合同会社 インターネットマルチフィード株式会社 株式会社SRA 株式会社創夢 日本インターネットエクスチェンジ株式会社 株式会社ネットワークバリューコンポネンツ ・ネットワークスポンサー: シスコシステムズ合同会社 富士ソフト株式会社 ・参加者:延べ1,900名 ・実施プログラム内容: ・2コマセッション(3セッション) - 仮想化DAY ~テーマはプライベートクラウド~ ・ 開催日:2010年11月24日 ・ 内 容:プライベートクラウドを中心に、P2V技術、クラ ウド化に伴う法的問題を取り上げながら、仮想化 技術の最新動向の解説や仮想化の未来について議 論を行った。 - DNS DAY ・ 開催日:2010年11月25日 ・ 内 容:JP DNSサーバやルートサーバの運用状況レポート とともに、世界的に導入が進められているDNSSEC について、取り組み事例なども交えながらDNS運 用者の視点から議論した。 - IP Meeting 2010 ・ 開催日:2010年11月26日 ・ 内 容:前半では、2010年のネットワーク基盤に関わる運 用技術動向や、インターネット資源のガバナンス を解説し、1年の総括を実施。また、後半は、IP Meeting開催20周年を記念し、この20年のインター ネットの歴史を振り返った上で、「我々はどこに 向かっていくのか」と題し、次の10年間における インターネットの方向性について議論した。 ・1コマセッション(16セッション) - 点検!インターネットルーティングセキュリティ ~入門と実践、最新動向を学ぶ~ ・ 開催日:2010年11月24日 ・ 内 容:ルーティングセキュリティの基礎や問題発生時の 実践的対処方法の解説とともに、2010年におけ るルーティングの国内・国際動向を紹介した。 - いまからはじめるIPv6 ・ 開催日:2010年11月24日 ・ 内 容:IPv6プロトコル/IPv6ネットワーク構築の基礎解 説やIPv6標準化の最新動向を紹介した。 - 今日こそわかる、安全なWebアプリの作り方2010 ・ 開催日:2010年11月24日 ・ 内 容:大きな脅威であるSQLインジェクション、日本特 有の話題であるケータイの話を中心に、日本の Webアプリに特徴的なセキュリティを解説した。 - あなたの会社の情報セキュリティ対応体制は大丈夫? ~CSIRT入門~ ・ 開催日:2010年11月24日 ・ 内 容:社内全体を見渡した情報セキュリティ対応体制の 中核をなす専門チームである「CSIRT」とは何か、 またその活動事例と、構築ノウハウを紹介した。 - HTTP Meeting ~ソーシャルアプリ over HTTP~ ・ 開催日:2010年11月24日 ・ 内 容:ソーシャルアプリケーションの仕組み、開発時に おける注意点を解説し、今後の日本と世界のソー シャルアプリケーションについて議論した。 - ユニバーサルコンテンツ時代の文字コード ~Unicodeがもたらした光と闇~ ・ 開催日:2010年11月24日 ・ 内 容:文字コードやソフトウェア国際化の歴史を振り返 るとともに、アプリケーション開発者が留意すべ き文字コードとセキュリティについて解説した。 - Vyatta ~仮想世界をになうルーター~ ・ 開催日:2010年11月24日 ・ 内 容:近年注目を集めているソフトウェアルータ 「Vyatta」の機能・特徴を解説し、パフォーマン ステスト結果からその実用性について考察した。 - 実践!初めてのIPv6 ~ルーティング編~ ・ 開催日:2010年11月24日 ・ 内 容:実際にLinuxサーバを操作するハンズオン形式で、 ネットワークやサービスにIPv6設定を適用する手 順を学習してもらった。 - 実践!初めてのIPv6 ~サーバ構築編~ ・ 開催日:2010年11月24日 ・ 内 容:IPv4でネットワークを構成しているルーターを、 参加者が実際に操作し(ハンズオン形式)、網全体 をデュアルスタック化する手順を学習してもらっ た。 - インターネット上のブロッキング問題を検証する ・ 開催日:2010年11月25日 ・ 内 容:ブロッキングの概要、法律問題、ISPにおける児 童ポルノ情報流通防止の技術と課題を解説し、主 にブロッキングをめぐる技術的な課題について検 討した。 - DNSSECチュートリアル~実践編~ ・ 開催日:2010年11月25日 ・ 内 容:DNSのセキュリティ拡張機能であるDNSSECについて、 その基礎から運用に必要な知識、世界的なDNSSEC 導入状況等を解説した。 - IPv6トラブルシューティング ・ 開催日:2010年11月25日 ・ 内 容:IPv6網を運用する上で遭遇しやすいトラブルに関 して、その原因やトラブルシューティングの方法 について解説した。 - インターネットとこれからの認証基盤 ~HOWからWHATへ~ ・ 開催日:2010年11月25日 ・ 内 容:海外の先進的な電子政府おける認証基盤事例、国 民IDと行政サービス、民間における電子認証の現 状と課題等の発表をもとに、10年後の認証基盤に ついて議論した。 - トレンドから解く、これからのトラフィックマネジメント ・ 開催日:2010年11月25日 ・ 内 容:国内インターネットのトラフィックの推移や状況 を紹介した上で、ISP、IX、コンテンツ事業者、 各々の立場から今後のトラフィック運用設計につ いて議論した。 - インターネット&ライフスタイル ・ 開催日:2010年11月25日 ・ 内 容:スマートフォンやiPad、TwitterやUstream等によ るライフスタイル、ワークスタイルの変化を整理 した上で、10年後のライフスタイルについて議論 した。 - セキュリティオペレーション2010 ~現場から見たインシデント対応 -ISOG-Jにおける連携の試み~ ・ 開催日:2010年11月25日 ・ 内 容:2010年のインシデントの状況と対応防御の実際 を、SOC(セキュリティオペレーションセンター) で収集されたデータや、実際のインシデント対応 の実例を基に紹介した。 ・ランチセミナー(3セッション) - 仮想化とクラウドへのシフトが始まる~クラウド、仮想化、 有線・無線環境にセキュアな高性能ソリューションを提供~ /シスコシステムズ合同会社 ・ 開催日:2010年11月24日 - 安心の鍵は変わらぬ愛と親子の絆 ~ランチのおともにDNS~ /株式会社日本レジストリサービス ・ 開催日:2010年11月25日 - クラウドはどこまで使えるか?~日本発クラウドの実力~ /NTTコミュニケーションズ株式会社 ・ 開催日:2010年11月26日 ・BoF(5セッション) - 地方在住エンジニアを盛り上げましょう!BoF ・ 開催日:2010年11月24日 - テレプレゼンステクノロジー情報交換会 ・ 開催日:2010年11月24日 - ISOC-JP BoF ・ 開催日:2010年11月24日 - インターネット上のブロッキング問題について一言 ・ 開催日:2010年11月25日 - 日本DNSオペレーターズグループ BoF ・ 開催日:2010年11月25日 ・懇親会(1セッション) IP Meetingの開始20周年目を記念し、最終日の夕方にささや かな懇親会を行った。一般の参加者、協賛企業、講演者、 プログラム委員等、約100名が参加した。 ・ 開催日:2010年11月26日 2.2 世界的なインターネット資源管理体制のあり方に関する普及啓発 2.2.1 ICANN報告会の開催 世界的なドメイン名管理ルール策定作業へ参画するため、ICANNが開催 する会議へ参加した(3.5.1参照)。会議終了後、ICANN報告会という形 で会議内容の報告を行うと共に、当日の資料や動画は次のURLで公開し 国内関係者間における情報共有を図った。 http://www.nic.ad.jp/ja/materials/icann-report/ ・第27回 ICANN報告会 ・開催日:2010年4月20日 ・会 場:富士ソフトアキバプラザ(東京) ・主な内容:2010年3月7日~12日開催のICANNナイロビ会議報告 - Expression of Interest(EOI)に関するパネル ディスカッション - 新gTLDに関する進捗 - IDN ccTLDのEquivalent Strings Support - .XXXについて ・第28回 ICANN報告会 ・開催日:2010年8月5日 ・会 場:富士ソフト アキバプラザ(東京) ・主な内容:2010年6月20日~25日開催のICANNブリュッセル会議報告 - 主な理事会決議について - パブリックフォーラムについて - 新gTLDの主な課題 ・第29回 ICANN報告会 ・開催日:2011年1月27日 ・会 場:スター貸会議室 神田・大手町(東京) ・主な内容:2010年12月5日~10日開催のICANNカルタヘナ会議報告 - 主な理事会決議について - IDN ccTLD PDPの状況 - RAAの改訂について - 各作業部会等での活動概要 - 新理事会体制について 2.3 インターネット基盤整備に係る関係組織、機関等との連携 2.3.1 国内外関連組織との連携および協力イベント等 ・IANAにおけるIPv4アドレス在庫枯渇の際に、APNIC等と協力し、NRO、 ICANN、ISOC、IABによる合同式典とプレスカンファレンスの同時通 訳、ストリーミング放送を実施した。詳細については、1.6.1の通り。 2.3.2 国内外関連組織の関連イベントへの後援 ・第8回迷惑メール対策カンファレンス ・開催日:2010年5月31日 ・会 場:コクヨホール(東京) ・主 催:財団法人インターネット協会、迷惑メール対策委員会 ・Interop Tokyo 2010 ・開催日:2010年6月7日~11日 ・会 場:幕張メッセ(千葉) ・主 催:Interop Tokyo 2010実行委員会 ・仮想化インフラ・ワークショップ ・開催日:2010年7月23日 ・会 場:慶應義塾 協生館 藤原洋記念ホール(神奈川) ・主 催:仮想化インフラ・オペレーターズグループ ・RSA Conference 2010 ・開催日:2010年9月9日~10日 ・会 場:グランドプリンスホテル赤坂(東京) ・主 催:RSA Conference 2010 Japan 実行委員会 ・IPv6 Summit 2010 ・開催日:2010年10月8日 ・会 場:慶應義塾 協生館 藤原洋記念ホール(神奈川) ・主 催:財団法人インターネット協会、IPv4アドレス枯渇対応タス クフォース ・HOSTING-PRO 2011 ・開催日:2011年3月3日 ・会 場:秋葉原コンベンションホール(東京) ・主 催:HOSTING-PRO 2011実行委員会 2.4 地域情報基盤整備におけるインターネットの利活用促進への貢献と 関連組織、機関等との連携 2010年度は総務省東北総合通信局と連携し、秋田県山本郡三種町の情 報化施策を計画的・効果的かつ積極的に展開することを目的とした 「三種町地域情報化計画」について策定委員会のメンバーとして参画、 現地にて支援を実施。 また、地域情報化計画の策定支援に関わる産学官の施策等については、 引き続き情報収集を進めた。 ・三種町地域情報化計画策定委員会について(支援履歴) ・平成22年度 第1回三種町地域情報化計画策定委員会 (2010年7月2日) ・平成22年度 第2回三種町地域情報化計画策定委員会(2010年9月21日) ・平成22年度 三種町地域情報化計画策定支援 (2010年10月13日) ・平成22年度 第3回三種町地域情報化計画策定委員会(2010年11月30日) ・平成22年度 第4回三種町地域情報化計画策定委員会(2010年12月21日) ・三種町町長へ計画の答申 (2011年2月18日) ・三種町地域情報化計画のweb公開 (2011年3月11日) http://www.town.mitane.akita.jp/info/main/osirase/kikaku/chiikijyuhoukakeikaku.html 2.5 IPv4アドレス在庫枯渇状況および対応策に関するセミナー等の実施 JPNICとしては、次に挙げるイベント主催と講演を行った。 2.5.1 IPv4アドレス在庫枯渇状況および対応策に関する主催イベント ・Internet Week 2010におけるプログラムの開催 ・開催日:2010年11月24日~26日 ・会 場:富士ソフトアキバプラザ(東京) ・セッション名: - いまからはじめるIPv6 - 実践!初めてのIPv6 ~ルーティング編~ - 実践!初めてのIPv6 ~サーバ構築編~ - IPv6トラブルシューティング ・内 容:IPv4アドレス在庫枯渇問題に関する最新動向講演/パネル ディスカッション(※詳細は、2.1を参照のこと) 2.5.2 IPv4アドレス在庫枯渇状況および対応策に関するイベント企画 および、関係組織等への講師派遣(5件) 以降の通り、講師派遣を実施した。また、INTEROP2010やIPv6 Summit 2010についてはイベント企画にも携わり、全国で開催されるオープン ソースカンファレンス等でも、在庫枯渇に関する出展を行っている。 ・INET 2010 Hong Kong ・開催日:2010年4月13日~14日 ・会 場:Hong Kong Convention and Exhibition Centre(香港) ・内 容:How Japan organized their multi-stakeholder approach to cope with IPv4 address exhaustion (A sample of multi-stakeholder approach) ・INTEROP2010 ・開催日:2010年6月7日~11日 ・会 場:幕張メッセ(千葉) ・内 容:IPv4アドレス在庫枯渇最新状況! パネルセッション「IPv4枯渇の本質と現実」 ・大阪弁護士会・電子商取引問題研究会 ・開催日:2010年9月8日 ・会 場:大阪弁護士会館(大阪) ・内 容:インターネットを支えるIPアドレスとドメイン名 ・FIT2010(第9回情報科学技術フォーラム) ・開催日:2010年9月9日 ・会 場:九州大学 伊都キャンパス(福岡) ・内 容:IPv4アドレス在庫枯渇 - その問題点と対応の概況 ・IPv6 Summit 2010 ・開催日:2010年10月8日 ・会 場:慶應義塾 協生館 藤原洋記念ホール(神奈川) ・内 容:IPv4アドレス枯渇の現状 3. 調査研究業務 3.1 主要インターネットレジストリにおける認証局運用・利用に関する 調査研究 APNIC、RIPE NCC、ARIN等の主要インターネットレジストリ(RIR)およ びIETFで標準化や開発が進められている認証局とリソースPKIに関して 動向調査を行った。 特にAPNIC地域では、LIRに向けたリソースPKIの普及のため、APNIC ミーティングにおいてリソース証明書に関する会合が開催されており、 情報収集を行った。またこの場で、RIPE NCCやARINについての情報集 も実施した。 ・第30回APNICミーティング - 開催日:2010年8月24日~27日 - 開催地:オーストラリア・ゴールドコースト ・第31回APNICミーティング - 開催日:2011年2月21日~25日 - 開催地:香港 3.2 DNSの運用技術に関する調査研究 3.2.1 適切に設定されていない逆引きネームサーバ(lame delegation) の調査および委任停止 DNSの品質チェック(DNSQC)の観点から、2009年5月より適切に設定され ていない逆引きネームサーバ(lame delegation)に関する調査を実施し、 不適切なネームサーバに対して警告、その後改善がなされないネーム サーバに対して委任停止を実施している。その結果、ほとんどの逆引 きネームサーバが正しい設定となっている。更なる施策として、登録 時のネームサーバチェックの導入を検討している。これらの施策およ びその結果については、IP指定事業者連絡会、およびDNS DAY(2.1参照) で発表した。 3.2.2 DNSSEC導入および運用に関する調査研究 JPNICにおけるDNSSECの導入に関する検討のため、最新のRFCに基づい た技術仕様などの標準化動向を調査した。またDNSSECジャパン等の団 体と連携し、調査活動・情報交換等を行った。これらに加え、受託事 業の一環としてJPドメイン名におけるDNSSEC導入に合わせて、業務体 制、監査体制の構築を含む、DPS (DNSSEC Practice Statement)の作成 支援を行った。 3.3 DNS、その他の新しい利用技術の調査研究 3.3.1 日本ENUMトライアル 国際的に認められた番号空間(1.8.e164.arpa)を使用したENUMの実証試 験「日本ENUMトライアル」に関わるDNSサーバの運用を継続して行って いる。 2010年度には新規番号の割り振りはなかった。 ・2011年3月31日現在割り振り番号一覧 - 2006/02/01 ENUMトライアルジャパン 810021000000 ~ 810021999999(100万番号) - 2006/02/07 個人 810022000000 ~ 810022000099(100番号) 3.4 各国ccTLDおよびgTLDに関する調査研究 ドメイン名の各分野に関する動向調査やポリシーに関する研究など、 基礎的、継続的な調査研究を行った。この中には外部からの調査研究 受託業務も含まれる。 主な調査研究テーマは次の通りである。これらにより、インターネッ ト資源管理体制における動向を把握し、情報センター機能の充実に役 立てている。 ・全ccTLDの登録状況 ・gTLD、ccTLD、ICANNの動向 ・各TLDにおける諮問機関、個人情報保護規定 ・インターネット資源管理体制に関する議論の動向 ・国際化ドメイン名(IDN)に関する動向 ・ドメイン名紛争処理の動向 3.5 世界的なインターネット資源管理体制の動向に関する調査研究 ICANN会議へ事務局員が参加するとともに、関連するWebやメーリング リストを通じて情報収集を実施した。会議の内容は、報告会やメール マガジン、Web等で広く周知した。 3.5.1 ICANNが開催する諸会議への参加 ICANNを中心とする世界的なドメイン名管理ルール策定作業への参画の 一環として、ICANNが開催する諸会議へ参加した。各国関係者と情報交 換を行うとともに、帰国後にはICANN報告会を通じて会議内容の報告を 行い、国内関係者間における情報共有を図った。 ・第38回ICANNブリュッセル会議 ・期 間:2010年6月20日~25日 ・場 所:ベルギー、ブリュッセル ・主な内容:新gTLDの動向、IDN ccTLDの動向、.XXX ・第39回ICANNカルタヘナ会議 ・期 間:2010年12月5日~10日 ・場 所:コロンビア、カルタヘナ ・主な内容:新gTLDの動向、IDN ccTLDの動向 ・第40回ICANNサンフランシスコ会議 ・期 間:2011年3月13日~18日 ・場 所:アメリカ、サンフランシスコ ・主な内容:新gTLDに関するGAC/理事会の協議と今後の スケジュール、.XXX 3.6 ドメイン名紛争処理の裁定事例およびドメイン名に関わる裁判判決 事例に関する調査研究 UDRPについてはWIPO (World Intellectual Property Organization)、 をはじめとする紛争処理機関およびICANN、JP-DRPについては紛争処 理機関である日本知的財産仲裁センターのWeb等を通じて情報収集を行っ た。 3.7 国際化ドメイン名に関する調査研究 各TLDにおける導入状況などの調査を実施した。また、IDN TLDについ ては、ICANN会議への参加や、関連Webおよびメーリングリストを通じ て情報収集・分析を行った。 3.8 WHOIS等による情報公開とプライバシー問題に関する調査研究 ICANN会議への参加や、各TLDのWebサイトおよび関連Web等を通じて情 報収集を行った。 3.9 経路情報のセキュリティ向上に資する調査研究 インターネット経路制御のセキュリティ向上を図るため、リソースPKI の標準化動向の調査等を行った。 具体的には、リソースPKIの実装を行っているISC主催のテストベッド 活動に参加し、プログラム開発に関する情報交換を行った。また実際 にプログラムを稼動させて、RIRの実験用プログラムと相互運用実験等 を行った。 3.10 IPv4アドレス在庫枯渇対応及びIPv6普及のための技術的課題に対する 調査研究 IPv4枯渇タスクフォースを通じた事業者等へのアンケートを2010年初 めに実施し、それを分析の上、タスクフォースの活動などに生かした。 また、他レジストリにおけるIPv4在庫枯渇対応の調査も実施した。 4. インターネットセキュリティに関する業務 4.1 インターネットセキュリティに関する調査研究、普及啓発 2010年度は、ルートゾーンやTLDでDNSSECの導入が行われた。リソース PKIに関する標準化においては、BGPルーターにおける処理についての 議論が活発化するなどの動きがあった。 これに伴い、国内外の技術動向に基づいた調査研究および基盤企画の ため、国内の学会およびIETF、主要RIRの会議に参加し、提案者等との 情報交換を行うと共に、各種調査研究の成果や最新動向について執筆 や発表を行った。 - 電子認証技術に関する講演 ・PKI Day 2010 - 開催日:2010年6月29日 - 開催地:東京ウィメンズプラザ - 概 要:PKIに関わる標準化の歴史と相互運用性に関する講演 (パネルディスカッション) ・情報処理学会 第73回全国大会 - 開催日:2010年3月2日 - 開催地:東京工業大学 大岡山キャンパス - 概 要:認証局運用の観点での、暗号アルゴリズムの移行 に関する講演 (パネルディスカッション) - インターネットセキュリティに関連した会議運営 ・第11回インターネットテクノロジーワークショップ(WIT2010) - 開催日:2009年6月24日~25日 - 開催地:山形県山形市 山形テルサ - 概 要:運営委員長およびプログラム委員として全体調整を実施 ・WIDE研究会合宿 - 開催日:2010年9月8日~11日 - 開催地:長野県長野市 信州松代ロイヤルホテル - 概 要:PKI技術に関するWG ・WIDE研究会合宿 - 開催日:2011年3月7日~10日 - 開催地:三重県志摩市 伊勢志摩ロイヤルホテル - 概 要:PKI技術に関するWG - プロトコル策定状況の調査およびハンズオンセッションへの参加 ・第79回IETF Meeting - 開催日:2010年11月6日~11日 - 開催地:中国・北京 - DNSSECやリソースPKIに関する動向調査と報告書作成 ・情報処理推進機構 調査報告(2010年度上期タスクグループ報告書) - DNSSECの動向 - CA/Browserフォーラムの日本開催 ・情報処理推進機構 調査報告(2010年度下期タスクグループ報告書) - DNSSEC展開の動向 - RPKIを用いたルーティングセキュリティの動向 ・DNSSECジャパン 技術検証WG - レジストリの鍵登録インターフェースに関する調査 - DNSSECを利用するリゾルバーのためのトラストアンカーの 設定方法について 4.2 セキュリティ関連団体との連携強化策の検討と実施 次の通り、関連団体における連携活動を行った。 ・DNSSECジャパン - DNSSECジャパンのメンバーとして活動に参加し、勉強会や技術検証 作業に参加した。またDNSSECジャパン主催のDNSSECサマーフォーラ ムでは、各国ccTLD、gTLDのDNSSEC対応状況について調査結果の報 告や運営補助(同時通訳)を行った。技術検証作業の成果物は報告書 としてDNSSECジャパンにて配布されている。 ・日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA) - PKI相互運用WGメンバーとして楕円曲線暗号や鍵管理などの電子 認証技術の最新動向に関する情報交換を行った。 ・情報処理推進機構(IPA) - 情報セキュリティ技術動向調査TG(タスクグループ)メンバーとして DNSSECやリソースPKIに関する動向調査と成果報告等を実施、 またインターネットセキュリティ技術に関する情報交換を定期的に 行った。 ・日本電子認証協議会(JCAF) - 日本電子認証協議会アドバイザリーとして、定期的に理事会に出席 しSSL/TLSで利用されるEV SSL証明書の国内動向および国際動向に について技術的な情報交換を行った。 ・WIDEプロジェクト - 電子認証技術に関するWGの運営を行った。具体的には、暗号アルゴ リズム(RSA暗号や楕円曲線暗号)のユーザー環境に関する調査や 各種OSにおける対応状況の調査、電子証明書を簡単に利用するため の技術検証などを行った。 ・JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC) - 専門家会議に参加し、インターネットセキュリティの動向について 情報交換すると共に、特にWHOISやレジストリにおける電子認証技 術の活用に関する情報交換を行った。 5. JPドメイン名に関する業務 5.1 JPドメイン名紛争処理方針および手続規則の運用並びに普及啓発 JPドメイン名の紛争処理申立件数は、2009年度の12件に対し、2010年 度は4件であった。 JPNICでは、紛争処理機関である日本知的財産仲裁センター(以降「仲 裁センター」)並びにJPドメイン名レジストリである日本レジストリサー ビス(以降「JPRS」)の協力のもと、JP-DRPの申立における各事件のス テータス情報の公開などのJP-DRP関連業務を行っている。 新gTLDの新設に向けた検討、IDN ccTLDの導入といったドメイン名関連 の新たな動きに対応して、JP-DRPおよびJP-DRP手続規則への新たな対 応が必要か否かについて検討すべく、2010年度DRP検討委員会を設立し て今後の対応について検討を行った。 5.1.1 JP-DRPの裁定に基づく各事件のステータス情報の公開 JP-DRPの各紛争処理事件に関して、仲裁センターからの裁定結果の通 知、並びにJPRSからの対応結果の通知を受けて、各事件の裁定結果や ステータス情報の公開をJPNIC Webにて行った。次の表は2010年度の申 立事件である。 手続開始日 ドメイン名 手続番号 裁定結果 -----------+------------------+-------------------+-------- 2010/04/09 VOLVIC.JP JIPAC JP2010-0004 棄却 2010/07/14 VOLVIC.JP JIPAC JP2010-0005 取消 2010/09/24 KURMOTO.JP JIPAC JP2010-0006 取消 2010/10/29 SURUGABANK.JP JIPAC JP2010-0007 移転 5.1.2 DRP検討委員会 ICANNでは、新gTLDの新設に向けた検討やIDN ccTLDの導入が行われて いる。それらのドメイン名を取り巻く環境変化を踏まえ、JP-DRPおよ びJP-DRP手続規則への新たな対応が必要か否かについて検討すべく、 2010年度DRP検討委員会を設立して今後の対応について検討を行った。 活動期限を2011年5月12日としているため、検討結果については追って 理事会へ報告を行う。 第1回会合: 開催日:2011年3月30日 場 所:JPNIC会議室 内 容:活動内容説明、活動の方向性、検討の手順、追加すべき 委員、スケジュールの確認 5.2 紛争処理機関との協調作業 JP-DRPの認定紛争処理機関である日本知的財産仲裁センターとの間で、 申立てや手続開始、パネリスト選任、裁定といったタイミングで、必 要に応じて適切に連絡を取り合うとともに、裁定結果のWebでの公開な ど、連携して作業を行った。 5.3 AD.JPドメイン名申請における審査業務 2010年度のAD.JPドメイン名申請時における資格審査業務の内容は、次 の通りである。 ・新規 3件 ・記載事項変更 8件 ・ドメイン名移転 3件 ---------------------------------- 計 14件 5.4 JPドメイン名レジストリのデータエスクロー関連業務 5.4.1 エスクローエージェントの運用業務と監査業務 2010年度も、監査者としての日常業務を行うとともに、レジストリオ ペレーターおよびエスクローエージェントに対して定期監査を実施し、 データエスクローの運用が運用規定通りに正しく行われているかどう か、エスクローされているデータ(デポジットデータ)がレジストリデー タから正しく抽出されているかどうかを確認した。 5.4.2 データエスクロー運用に関する定期監査 2011年2月 7日~8日:デポジットデータの受け渡しに関する監査 2月14日:デポジットの復元および完全性に関する監査 2月21日:セキュリティに関する監査 デポジットの保管に関する監査 5.5 その他JPドメイン名の公共性担保に関する業務 ccTLDスポンサ契約およびJPドメイン名業務移管契約に規定される、公 共性担保に関する業務を行った。 日本のIDN ccTLD「.日本」検討に関連して、JPドメイン名に関しても 公共性担保に関する検討を行った。 また、JPドメイン名レジストリの適切な運用に関する確認の一環とし て、JPドメイン名諮問委員会へ出席した。 同諮問委員会へは、後藤理事が諮問委員長として、および事務局職員 が傍聴人として参加している。 ・第32回 (2010年5月12日開催) - 主な議題: (1) 答申書「DNSセキュリティ拡張方式(DNSSEC)の導入に関して」 への対応に関する報告 (2) JPドメイン名の概況とドメイン名を取り巻く状況に関する説明 ・第33回 (2010年8月25日開催) - 主な議題: (1) 答申書「『.日本』をJPRSにて管理することになった場合の、 『.日本』と『.JP』との関連付けに関する方針について」への 対応に関する報告 (2) 2010年度諮問事項についての報告、審議 ・第34回 (2010年10月27日開催) - 主な議題: (1) 諮問書「地域型JPドメイン名の再構築について」に対する答 申骨子(案)についての議論 (2) 第6期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法 ・第35回 (2010年12月16日開催) - 主な議題: (1) 諮問書「地域型JPドメイン名の再構築について」に対する答 申書(案)についての議論 (2) 諮問書「第6期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法につい て」への答申書についての議論 ・第36回 (2011年 3月 9日開催) - 主な議題: (1) 諮問書「第6期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法につい て」への答申書の確認および第6期JPドメイン名諮問委員の推薦 6. その他ドメイン名に関する業務 国際化ドメイン名を用いたccTLD(以降IDN ccTLD)および地理的名称に関連 するgTLDに関しては、役職員が理事、幹事、および選定基準策定作業部会 メンバーとして関与した、日本インターネットドメイン名協議会にて検討 を行った。主要な活動である日本のIDN ccTLDのレジストリ選定は、次の流 れで進み、株式会社日本レジストリサービスが選定された。 2010年 6月 4日 選定基準および公募要領の公表 2010年 8月16日 レジストリ応募締め切り 2010年10月12日 レジストリ選定結果の公表 レジストリ選定が終了した後は、運用上のルールおよび公共性の担保に関 して検討を行った。 ICANNなどにおける議論参加および意見調整については、ICANN会議に出席 して議論参加するとともに、次の通りパブリックコメントを提出した。 - 2010年9月2日:新gTLD垂直統合/分離、単一登録者および単一利用者 (SRSU)レジストリ、高セキュリティTLD(HSTLD)について ■ 関係会社の報告 ・会社名:株式会社日本レジストリサービス ・所在地:東京都千代田区西神田三丁目8番1号 千代田ファーストビル東館13F ・設立年月日:2000年12月26日 ・資本金:3億4,414万円 ・主要な事業内容:JPドメイン名の登録管理業務 JPドメイン名登録申請手続き等 ドメインネームシステムの運用等 ・役員:代表取締役社長 東田 幸樹 代表取締役副社長 佐野 晋 取締役 堀田 博文 取締役 室町 正実 監査役 渡邊 哲男 監査役(非常勤) 永野 剛志 監査役(非常勤) 山本 芳人 ・従業員数:76名 ・保有する株式等の数および全株式等に占める割合:1265株(19.6% ) ・当該株式等の入手日:2001年2月21日 - 2001年2月21日付で当センターから1億2千万円分の現物出資による増 資を行った。当センターは同社株式2,400株を取得し、これによりJP ドメイン名登録管理業務にたずさわる同社経営の公平性、中立性を 確保することが目的であった。 ・保有する理由: - 2002年4月JPドメイン名登録管理業務を株式会社日本レジストリサー ビスへ移管するにあたって締結した当センター/日本レジストリサー ビス間の移管契約および日本レジストリサービス/ICANN間で締結さ れた「ccTLD スポンサ契約」の中で恒久的なJPドメイン名の公共性 担保に関する条項が明確に規定された。これにより公共性の担保の ためにJPRS株式を保有している必要は無くなったことから、当セン ターは保有株式の処分について検討を行い、2002年度に775株、また 2004年度には360株売却するも、未公開株式である当該株式には様々 な制約が多く、残りの1,265株については処分には至っていない。 2011年度も残りの株式処分について更なる検討、努力を行っていく。 ・当センターと日本レジストリサービスとの関係: - 人的関係:同社代表取締役副社長佐野晋及び同社広報宣伝室 室長宇 井隆晴は、2011年3月31日現在、当センターの理事である。 - 取引関係:収入総額 23.5百万円(役務提供 22.8百万円)、支出総額 7.3百万円(役務対価/システム保守等 7.3百万) ■ 総務部 1. 総会、理事会の開催 以下の会議を開催・運営し、一般への傍聴等による公開、および当センター web(http://www.nic.ad.jp/ja/profile/mtg/index.html)において議事録・ 関連資料等の公開を行った。 1.1 総会 2010年 6月18日 第41回総会 12月10日 第42回総会 2011年 3月11日 第43回総会 1.2 理事会 2010年 5月14日 第78回理事会 6月 3日 第79回理事会 6月18日 第80回理事会 8月22日 第81回理事会 11月 5日 第82回理事会 2011年 2月 8日 第83回理事会 ■ JPNIC会員の入退会等に関する報告 2011年3月末現在の会員数 団体正会員 137 推薦個人正会員 33 賛助会員 38 ----------------------- 会員数合計 208 団体正会員 推薦個人正会員 賛助会員 入会数 退会数 入会数 退会数 入会数 退会数 ------------------------------------------------------------------ 2010年 4月 1 2* 0 1 2* 0 2010年 5月 1* 0 0 0 0 1* 2010年 6月 0 1 2 2 0 0 2010年 7月 0 0 0 0 0 0 2010年 8月 0 1 0 0 0 2 2010年 9月 0 0 0 0 1 0 2010年10月 0 0 0 0 0 0 2010年11月 0 0 0 0 0 0 2010年12月 0 0 2 2 0 0 2011年 1月 0 0 0 0 0 0 2011年 2月 0 1 0 0 0 0 2011年 3月 0 6 0 1 0 1 ------------------------------------------------------------------ 2010年度合計 2 11 4 6 3 4 ------------------------------------------------------------------ *正会員より賛助会員へ移行した2会員、 賛助会員より正会員へ移行した1会員を含む