1996/03/26 資料2-6 INTL-WG報告 2月29日にJPNICとAPNICとの意見交換会を開催しました。JPNIC側はIP-AS-WGと INTL-WGの合同です。以下に簡単に内容を報告します。 1. JPNICの「ネットワークの使用率」について JPNICからISPにdelegateする際に、データベースに適切に登録すれば、そのア ドレスはallocatedとなる。ISPが(エンド)ユーザに割当てる(assign)際には、 その情報をさらにデータベースに反映させることが必要。 JPNICからのブロックの要求がAPNICに届くと、このデータベースに基いて使用 率をチェックしている。これは全く機械的な処理である。 2. データベースにおけるネットワーク名称の文字セットについて APNICのソフトウェアはRIPEのものである。ネットワークの名称に使える文字 セットは英数字と"-"(ハイフン)に限られており、特に注意が必要なのは"_" (アンダーライン)が自動的に"-"に置換えられてしまう。これが原因となって JPNICとAPNICのデータベース間で不一致が起きたことがある。 短期的にはAPNICのソフトウェアを直しても良いが、かなり膨大な作業になる ため、バージョンアップの度に修正を繰返したくはない。韓国のKRNICの意見 も聞いてみるが、将来はAPNICとRIPEとのデータ交換も考えられるので、JPNIC でもネットワーク名称の文字セットを制限することを検討してはどうか。(そ の後、KRNICもRIPEのソフトウェアを使用していることが判明した。) action: JPNICで検討する。文字セットの制限を設けるとすると、ドキュメン トの改訂、周知の期間の余裕などが必要となる。 3. APNICの予算・決算、JPNICからの寄与 APNICの決算報告、次年度の予算については、APNIC Meeting(シンガポール)の 議事録の情報だけでは不十分であり、別途資料として準備することとなった。 APNICは、1995年度のJPNICからの拠出金に感謝している。 ただし、JPNICからの金額があまり多いと、APNICがJPNICを特別に扱っている のではないかと勘ぐる向きも出てくるだろう。そこでAPNICからの試案として は、JPNICは会費相当分としてL(大)のUSD 10,000を払う。そして(例えば総額 を500万円とすれば)、400万円分はAPNICとJPNICの共同研究に当てるとする。 そのテーマとしてはrwhoisの開発、評価、改良などが考えられる。JPNICから 見れば、そのように目的を明確にした方が予算が有効に使えるのではないか。 action: JPNIC側で金額も含めて検討する。ただしJPNICの予算項目として細分 化すると煩雑になると思われる。予算の項目としては拠出金で一括しておくと して具体的な使途はJPNICとAPNICで協議をすることにしてはどうか。 4. rwhois APNICとJPNICの間でrwhois(++)がうまく稼働すれば、データベースの登録に関 する問題が解決する。ただしAPNICは一度rwhoisに切替えたが、うまく行かな かった。世界的に見てもNIC同士の情報交換が一番必要なのは、実はAPNICと JPNICとの間であろう。 action: この課題は共同で解決する方向で検討したい。 5. ポータブルなアドレスの扱い どのISPからも独立した(portableな)アドレスについて、現在はJPNICでも割当 を行なている。これをAPNICに直接に申請するように変更するという案もある。 どのように考えるのが妥当だろうか。 action: もしAPNICに直接に申請するとなると、その件数分だけJPNICの手数料 収入が減る。これまでの統計も参考にして検討する。APNICの収入は増える。 申請者はAPNICに対して、E (Enterprise)の分の会費を払うことになる。