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                                                      1999/07/21 運営委員会
                                                                   資料 5-2
                                           IPアドレスAS番号割り当て検討部会

        ASOプロポーザルへのサポートについて


<審議内容>
ASOのプロポーザルについて、JPNICとしてサポートを表明したいので
審議願います。


<ASOプロポーザルについて>
このプロポーザルはASOの構成について記載されており、ICANNとICANNが
認定したRIRの間のMoUとして締結されるはずのものである。
7/20にはコメントを締め切っており、7/24に既存の3 RIRからICANNへ
提案される予定である。


<ASOプロポーザルの概要>
主要な点は以下の通り。
1) アドレスカウンシル
・各RIRは2名ずつアドレスカウンシルに送る個人を指定することができる。
 ただし、RIRのスタッフは不可である。
・アドレスカウンシルから3名のICANN Directorsを選出する
・アドレスカウンシルはグローバルなアドレスポリシーのレビューなどを行う
2) 総会
・年1回の意見徴収のためのオープンな総会をもつ

より詳細は別紙を参照。


<ASOプロポーザルをめぐる情勢>
閉鎖性を指摘する一部の反対もあるが、大勢は賛成の意向を表明している。
機構がシンプルでワークしそうであるというのがその主な賛成理由である。


<JPNICの対応について>
アドレスカウンシルによってグローバルなチェック機構が実現できることに
関しては、従来の仕組みより一歩進んだものとして評価できる。また、
DNSOのような複雑な機構がアドレス管理に関して不適切である点についても
同意できる。以上の理由から、JPNICとしては、本プロポーザルを
前向きにサポートしたい。今後、アドレスカウンシルメンバを日本から
輩出することなどにより、グローバルコミュニティへのプレゼンスを
確立するための検討を行っていきたい。


以上


<別紙>

ASO MoU のドラフト

ICANN Address Supporting Organization

1,ASO の定義
    a, 目的
        ASOはICANN体制の中の合意を基調とした諮問機関である。

    b, 構成
        ASOは”アドレスカウンシル”を設置し、年次ミーティングを
        開催 する。(下記に説明する”ジェネラルアセンブリ(総会)”
        として知られる)

    c, メモランダムオブアンダスタンディングを通しての設立
        ASOの準備はICANNとICANNの承認した地域IPレジストリ
        のグループの間で交わされるMOUに反映されている。
        RIRはICANNによって目標や公表された基準によって
        承認される。(Appendix A) ICANNがICANN ASOの
        RIRの基準を含めたプロポーザルをICANNが承認した
        後、全てのICANNに承認されたRIRsに公開された会議
        が開かれて、MOUが作られる。

2, The Address Council
    a, メンバー
        各RIRのMOUの署名者は彼らの選択で2名をアドレス
        カウンシルに任命できる。同じ個人がアドレスカウンシル
        とRIRのスタッフを兼ねることはできない。

    b, 任期
        アドレスカウンシルの任期は2年である。解任はMOUを
        通じて設立された手順に従う。(初任期は1乃至2年間で
        任期をだぶらせる。)

    c, アドレスカウンシルの権限と義務

            i. ICANNディレクターの任命
                アドレスカウンシルはICANN Boardに3人を任命
                する責任がある。(By-Laws,Art.V,Sec.4(iii))
                初代のディレクターの任期は1年、2年、あるいは3年
                (By-Laws、Art、Sec.9(d))総会の90日前に
                ICANNとアドレスカウンシルはICANN Boardの
                ASO の空席の候補者を募る管理をする。候補の
                締め切りは募集を始めてから少なくとも60日後で、
                次に予定された総会よりも遅くてはいけない。この時
                に指名された候補者は次の総会まで資格が保留され,
                ICANN Boardの ASOの席が空いたときに入れるこ
                とを考慮するためのリストに載せられる。それに加え
                て、各RIRのMOUの署名者は彼らの選択で候補者
                を指名することができる。
                ICANN はICANN BoardのASOの席が空いた時に
                アドレスカウンシルに知らせる。アドレスカウンシルは
                ICANN Board のASO被任命者をRIRのMOU署名者
                が彼らの選択方法で選んだ候補者を公募によって
                作られた候補者のリストから選ぶ。

       ii, ICANNディレクターの条件
                ASOの任命するディレクターは同じ地域から2人以上
                出してはならない。

       iii, ICANNディレクターの役割
                ASOの任命するディレクターは Board の ASOを
                代表する訳ではなく、ICANNのフルディレクターと
                して機能する。

       iv, 諮問機関としての役割
                アドレスカウンシルはICANN Board による アドレス
                カウンシルに関わることについて ICANN のBoardに
                対してアドバイスをする。ICANN の By-Lawsに
                よれば、ASO の特別な責任についての事柄にのみ、
                関わることになっている。このアドバイスは下記の他の
                ポリシーで詳しく展開させる。


    d, アドレスポリシーの作成
        ICANN By-Laws はASOに下記の分野についての
        グローバルなポリシーを作成する責任を与える。
        ○ インターネットアドレス空間の分配と登録(現在IPv4と
             IPv6);
        ○ インターネットのインタードメインルーティングに使われる
             識別子の分配と登録(現在BGP Autonomous
             System 番号); そして
        ○ インターネットアドレス空間及びインタードメインルーティ
             ング識別子に由来するDNS の名前空間(現在
             in-addr.arpa と ip6.int)

        ASO は ICANN に 上に述べた DNSの名前空間の
        サブネットについてのDNS ルートサーバーの運用に
        ついてのアドバイスをする。

        特にこの責任は上記のものに限り、実地ビジネスや
        ICANN に RIR として承認されるための基準に合うこと
        を保障するために必要な例外的なものを除く RIRのロー
        カルポリシーに発展することはない。 RIR は彼らの会員
        に対して責任を持つが、これは多くの場合、彼らの基本的
        な責任であるべきである。

        通常 ASO の責任範囲のグローバルポリシーの提案は
        RIR の間で作成され、アドレスカウンシルでの検討のため
        に転送される。 特別な状況下では ICANN Board は新し
        いグローバルポリシーを作る要請や、ASO の責任範囲に
        においての現行のグローバルポリシーの見直しのために
        アドレスカウンシルに転送されることがある。

        全ての場合においてアドレスカウンシルが新しいグローバル
        ポリシーの提案や、現行のこの分野におけるポリシーの
        変更の提案を吟味する時は、まず全ての RIR の MOU
        署名者と一般の人たちに意見を求める。アドレスカウンシル
        はその提案が承認されるかどうかの決定をするための彼ら
        の意見の重み付けをする。アドレスカルンシルの少なくとも
        2/3のメンバーが支持しなければその提案を承認して
        ICANN Board に検討するために転送することができない。

        いずれの場合も ICANN Board がアドレスカウンシルに
        ASO の責任範囲内での新しいポリシーの要請をした時は
        アドレスカウンシルはその要請を RIR の MOU 署名者に
        転送する。 RIR は ICANN からの要請に答えてポリシーを
        提案するのに十分な時間が与えられる。 どのような結果も
        上記の段落で説明したように評価される。もし RIR がその
        要請を検討した後にそれが不当なものであると決定を下した
        場合はアドレスカウンシルに意見を送ることができる。もし
        アドレスカウンシルがその返答を検討した後にその要請が
        不当であると結論づけた場合はその意見を ICANN Board
        にアドレスカウンシルがそのような結論に行き着いた理由と
        一緒に送ることができる。


3, 公開の年次ミーティング(総会)

    a, 公開ミーティングの主催
            アドレスカウンシルは定期的に公開のミーティング
            (”総会”)をディスカッションを推奨するために、また
            ASO の仕事についての意見を取りいれるために
            開催する。  総会は年に一回開かれ、興味のある
            全ての個人に出席を許す。

            この総会はMOU に署名した RIRの大きな会議と
            一緒に開催されるが、2回以上続いて同じ地域で
            開催されることがないように努力する。

    b, アドレスカウンシルメンバーの選出
            各総会の90日前に ICANN とアドレスカウンシルは
            アドレスカウンシルの空く可能性のあるポジションへの
            候補者の募集をしなければならない。 この募集の結果
            は各RIR のMOU署名者に情報として送られる。
            各RIR の ASO MOU署名者は彼らの方法で2人の
            アドレスカウンシルメンバーを選ぶことができる。 被任
            命人の任期は指名した RIR が決める。


4, 議事録とドキュメントの公開

    a, ICANN と ASO の間のコミュニケーション

            ICANN と ASO の間の全てのコミュニケーションは
            ICANN/ASO のウエブサイトで公開される。

    b, ASO 議事録

            ASO に関する全ての話し合いは ICANN/ASO の
            ウエブサイトで見られる一般にアーカイブされたメイ
            リングリストで指揮され、報告される。ASO ミーティング
            のスケジュールは開催日の90日前に発表される。
            アドレスカウンシルと年次公開会議のアジェンダは
            会議の少なくとも30日前に ICANN/ASO ウエブ
            サイトで公開される。 ASOミーティングの議事録は
            会議の後30日以内に ICANN/ASO ウエブサイト
            にて公開される。

5, MoU の見直し

    MOU の署名者は定期的にこの MOU下での協力関係
    の結果や成り行きを検討する。 必要ならば署名者は MOU
    の改善の是非を考慮し、MOU の取り決めや範囲を更新・
    改善するための適切なプロポーザルを作る。

6, 認識

        ICANN はこのメモに書かれているASOを ICANN
        By-Laws Art。6、Sec.3によるものと認識する。


Appendix A - ICANN に承認される RIR とされるための要項

    ICANN はRIR の承認のために 必要条件とポリシーを作る。
    この提案は少なくとも下記の要項を含むと仮定する。

    1) 申請した RIR はその地域中のインターネットサービス
        プロバイダー(ISPs)に広く支持されていることを示す。

    2) 申請した RIR はその地域において ICANN が必要と
        思われるグローバルアドレス空間の分裂を避けるという
        条件にあてはまるくらいの規模が明確にできること。

    3) 申請した RIR の多くの 会員である ISPs がその RIRから
        アドレス空間を受け取ること。

    4) 申請した RIR は彼らの アドレス割り当てポリシー及び
        を興味のある個人全てに公開し、そのポリシーをアドレス
        カウンシルにグローバルポリシーとして使えるように推薦
        できること。

    5) それらのポリシーは少なくとも年一回の年次会議で
        興味のある人々に公開で検討することができること。

    6) 申請する RIR は このプロポーザルの Section 2d で
        言及する RIR のグローバルポリシーの効果的製作が
        できる能力がその RIR において明示できること。

    7) 新しい RIR の参入は ”サウンドビジネスプラン (きちんと
        したビジネス計画)”を持つことを条件とする。この計画は
        ICANN と3つの現行の RIR が検討する。 新しい RIR の
        参入方法は MOU に記録される。
            

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