1999/12/22 運営委員会資料 資料 5-3 JPNICの「西暦 2000 年問題」に対する取り組みと年末年始の体制について ◯現在の対応状況について ・12/13に更新されたy2k statementを参照 http://www.nic.ad.jp/jp/info/y2k.html ◯関連するアナウンス ・y2k statement の更新(日本語版 : 12/13、英語版 : 12/20) http://www.nic.ad.jp/jp/info/y2k.html http://www.nic.ad.jp/en/info/y2k.html ・12/6に西暦2000年問題への対応ならびに年末年始の業務予定についてのアナ ウンスを会員向けに行った ・12/13に年末年始における JPNIC の緊急連絡先についてのアナウンスを会員 向けに行った ◯要員計画、体制について ・12/31 12:00 - 1/1 21:00 JPNIC 6人 自宅待機 8人 システムのヘルスチェックを行い、定時にwebで広報 ・1/2 10:00 - 18:00 JPNIC 7人 自宅待機 7人 申請処理システムのテスト ・1/3 予備日 ・1/4 通常業務開始 ◯緊急連絡網について ・12/22現在、以下の各関係機関との連絡網をとりまとめ作業中 - セカンダリサーバ管理組織 - KDD NSPIXP2 - JPCERT/CC - Y2KCC/JP - APNIC ・連絡用に3つの電話回線を準備 - JPNIC内部用 - 会員用 - セカンダリサーバ管理組織、KDD、JPCERT/CC、Y2KCC/JP、APNIC JPNIC の「西暦 2000 年問題」に対する取組みについて 1999年12月13日 JPNIC Y2K 対策チーム y2k@nic.ad.jp ■ コンピュータの「西暦 2000 年問題」とは 「西暦 2000 年問題」とは、西暦の情報を 4 桁ではなく下 2 桁のみの データとして扱っている場合に起こり得る一連の問題を指します。そしてコ ンピュータ上で西暦 1999 年までは支障なく動作しているプログラムでも、 西暦 2000 年をどのように表現するかを適切に検討してない場合に様々な問 題の発生が懸念されます。 ■ JPNIC の取組み体制 JPNIC では「西暦 2000 年問題」を極めて重要な問題として捉えています。 JPNIC が保持しているドメインの登録や IP アドレスの割当てに関連する 情報は日本のインターネットの運用に直接関わるものであり、特にこれらの 情報を公開するサービスである DNS 及び WHOIS は重要な役割を果たしてい ます。 「西暦 2000 年問題」によってこれらに関するサービスに支障が出た場合、 日本のインターネットだけでなく世界中のインターネットにまで影響が及ぶ 可能性があります。JPNIC ではインターネットが、西暦 2000 年を迎えた後 にも正常な状態であり続けるために、サービスを安定して提供することが責 務であると考えています。そのため、JPNIC では「西暦 2000 年問題」に対 するプロジェクトを組織し、理事会をはじめ事務局をあげて、最大限の努力 をもって対策に取組んでいます。 ■ 対応状況 (1999年12月13日 現在) JPNICではインターネットの基盤を支える仕組みであるDNS、WHOISに関わ るシステムおよび各種申請処理システムを含むすべてのシステム・機器など について、本年10月末までに調査・修正作業を行い、同11月までに模擬テス トを含め対応を完了しました。 各システムについての対応状況については次の通りです。 1. DNSサーバ ・JP プライマリ JPNIC の管理する JP プライマリ DNS サーバについては、11月上旬にシ ステムの移設作業(ns1.nic.ad.jp → ns0.nic.ad.jp)を行い、それに伴って ハードウェア、ソフトウェア共に西暦2000年問題への対応が完了しています。 (関連するアナウンス) http://www.nic.ad.jp/jp/topics/archive/19991104-01.html ・JP セカンダリ JPドメインのセカンダリサーバを管理する組織からはそれぞれ、対応完了 もしくは年内に対応完了予定との連絡を受けています。 2. WHOIS WHOISサービスに関わるソフトウェア・ハードウェアについては調査およ び修正作業を実施しており、1999年9月までにテストを含め全ての対応作業 を完了しています。また、従来 WHOIS 検索結果の日付については西暦の下 2桁のみを表示していましたが、西暦2000年問題対応に伴い12月1日より4桁 で表示しています。 (関連するアナウンス) http://www.nic.ad.jp/jp/topics/archive/19991104-03.html 3. 申請処理システム JPNICの管理する申請処理システムは、「ドメインの各種申請に関わるシ ステム」、「IPアドレスの各種申請に関わるシステム」、「データベースの 登録・更新に関わるシステム」の3つに分類されます。 これらの各システムについてハードウェア、ソフトウェアの両面から調査 および修正作業などを実施し、1999年9月までにテストを含め西暦 2000 年問 題対応作業は全て完了しています。 なお、ドメイン登録料およびIPアドレス業務委任手数料、会費などの課金 を取り扱う部分についても問題が生じないことを確認しています。 ■ JPNICの年末年始の体制 1. 年末年始の業務 年末年始の業務休業期間は下記の通りです。本年は西暦2000年問題による 申請処理システムへの影響が無いことを確認する必要があることから、休業 期間中は申請処理システムを停止します。 [休業の範囲] ・休業期間中、下記「対象業務」および「対象業務」に関する電話および メールでの問合わせ対応を休止します。 [年末年始休業期間] ・窓口業務 1999年12月28日(火) 18:00 ~ 2000年1月4日(火) 10:00 ・申請処理システム 1999年12月31日(金) 15:00 ~ 2000年1月4日(火) 10:00 [対象業務] ・ドメイン名に関する業務 ・IPアドレスに関する業務 ・データベースの更新に関する業務 ・入会申請・会員情報変更に関する業務 上記申請処理システムの停止期間中は、メールサーバによる電子メールの 受信のみを行います。申請処理、受理通知および質問への回答については 2000年1月4日(火) 10:00 以降とさせていただきます。あらかじめご了承下 さい。 2. システムの監視体制 JPNICでは、不測の事態に備えて12月31日~1月1日の要注意日には24時間 体制の要員配置を行い、問題発生時には迅速に対応できる体制とします。ま た、当日の動作状況を JPNIC の WEB ページ上にて逐次報告を行う予定です。 3. 各関係機関との連携 インターネットは多種多様のネットワークの相互接続によって成り立って いるため、自組織の管理するネットワークのみに注力してもサービスを維持 することはできません。トラブルの連鎖による被害や混乱を最小限に抑え、 修復作業を効率良く行うために、JPNICでは以下の各関係機関との連絡体制 を整えています。 - JPNIC会員 - JP セカンダリ管理組織 - KDD NSPIXP2 - Y2KCC/JP (*1) http://www.iaj.or.jp/y2kcc/ - JPCERT/CC (コンピュータ緊急対応センター) http://www.jpcert.or.jp/ ■ 注意 JPNIC の「西暦 2000 年問題」に対する取組みに関しては今後もこのペー ジでお知らせしていきます。 ここに示す JPNIC の「西暦 2000 年問題」に対する取組みは、JPNIC が この問題に対して最大限の努力を行っている事を示すものであり、「西暦 2000 年問題」によって起こりうる障害に対していかなる保証および責任を 負うものではありません。 (*1) 日本インターネット協会(IAJ)は、西暦 2000 年問題が発生した場合に迅 速な対応をするため、各企業団体間での緊急連絡先情報のとりまとめや障害 情報の収集および公開を行うことを目的とした Y2KCC/JP を設置しました。 JPNICでも西暦 2000 年問題に対して万全を期すために、Y2KCC/JP の活動 に参加して連絡体制を整えています。