2000/3/21 運営委員会 資料 3-5 企画・国際部会報告 1. APNIC ECについて 3月3日にソウルで行われたAPNIC総会での選挙において、日本からは荒野氏が 選出された。 荒野氏については、既にASOのAddress Councilも勤めており、AC/ECの兼務を 不可とする意見も出ていたが、3日の総会においては特に問題とされなかった。 しかし、依然反対を表明する者もあるので、今後の慎重な対応が必要。 2. iDN関係の動向(技術的議論の結果についてはiDNS-TFから報告) 2月26日ソウルで行われたGeneral Meeting on Multilingual Domain Names(午 後)会議およびその後ソウルで行われた一連の会議において、2000年秋を目処 にMINC(Multilingual Internet Names Consortium)を作ることが合意された。 その準備のために、MINC steering committeeが組織された。その第一回会合 は、カイロにおいて3月9日に行われた。Steering committeeのチェアについて は、現在のところ誰にするかのコンセンサスが得られていない。次回のMINC steering committee会議はIETFの会期中にアデレードで行われる。同ミーティ ングでのチェアはTan Tin Wee氏, Bill Semich氏が担当する。 ソウルにおいては、台湾、中国、香港の各NICが一部の企業の動きを牽制す るステートメントを発表する等の動きもあった。また、非英語ドメインのため のシステムを開発する複数の会社から、活発なセールスの働きかけがあった。 これらのさまざまな動きのなかで、非英語ドメイン名の実現が、相互運用性 を欠き、インターネットの分断を招くこととならない様、各国、各組織の協調 を図る必要がある。 3. APTLDの動向 (a) Best Practice for ccTLDs and ccTLD delegation and re-delegation案の CENTR案に対する対案が.nu から発表された。 これらは、ccTLDのあり方、その義務や責任についてをまとめたもので、 CENTR(欧州におけるccTLDの集まり)案ではccTLDは「国家」と対応したも のであるべきだとしているのに対し、対案ではその必要なしとしている。 APTLDとしてどちらの案に賛成するかについての結論は無い。 .nu案はccTLD Constituencyにおいて、「個人的案」として発表される。 (b) APTLD Fund committee作成のレポート案が承認され、ICANN理事会宛提出された。 ICANNの現在の理事にはccTLDを代表した者が選出されていないにも関わらず、 ccTLDに対して重い資金負担を要求する案がまとめられつつあることに対抗する もので、会計の透明化、ccTLDが負担額を自己決定できることなどを求めた内容。 レポート作成はJPNIC丸山氏、ニュージーランドのSue Leader氏で作成した。 (c) APTLD組織変更について 会員をTLD RegistryだけでなくRegistrar、Commercial、Non-Commmercial、 Individualへと広げ、名称をAPDNと変更することに合意。 ccTLDの集合対はAPTLDとして、APDNのサブグループの形として残る。 (d) APTLD予算について 2000年度予算は1999年度予算とほぼ同規模へ。 (e) APTLD Election committee APTLD Election Committeeが作られた。メンバーはBill Semich氏、YJ Park氏、WS Chen氏、JPNIC田代氏、Jim Higgins氏)。ここからAP* Election Committeeへ一名を送る予定。AP* Election CommitteeはICANN ボードへの候補者選びへの調整を行う。 (f) APTLDチェア交代 2000年7月までに選挙を行い、新チェアを選出する予定。 4. ICANNの動向 日本からも弁護士、WIPOコンサルタント等の専門家を派遣したが、概して 議論の内容が組織作りから、実質的内容に移りつつある状況である。 今後、一層専門家との連絡を密にし、議論を深めて行く必要がある。 4.1 ccTLD constituency ミーティング概要 (a) Best Practice for ccTLDs and ccTLD delegation and re-delegation Drafting committee を作り、7月の横浜ミーティングで文案提案が行われ ることになった。同committeeメンバはAdComが任命する。 (b) ccTLD Contract for Root Services ccTLD からもルートサーバに関するcommitteeを作るべき (c) DNSsecのオペレーションを始めるべき。 7月の横浜でワークショップ(Half Day)を開催、proposalを出したい (d) Multi-lingual Domain Names 7月以降、DNSOに multi-lingual domain nameに関するWGを作ることが APTLD の Kilnam Chon氏によって提案されたが、ccTLD constituency内の雰 囲気としては賛成であった。 ソウルのAPTLDでは時期尚早として同WG結成には否定的雰囲気だったが、 IETF のドキュメントが7月に出るのを受けて結成するという修正案として Kilnam氏から提案された。 (e) ICANN Funding ICANNのTask Force for Funding (TFF)のメンバが、5地域を公平に代表する よう、メンバ追加の要請を行うことを決定 JPNIC丸山氏、W.Black氏(UK) - 既メンバ Aginon Don氏(Africa)、Oscar Robles氏(LatinAmerica)、 Semich氏(US) - 追加メンバ とする。 しかし、後日ICANN事務総長によって召集された準備会合に追加メンバが 出席しようとしたところ、事務総長の趣旨と異るとの理由で受け入れられな かった。 4.2 ICANNボードミーティング概要 (a) ccTLD, GACその他で contract policy documentを作成することに合意 (b) DNSO Names Councilが、著名商標と新gTLDに関連する勧告を 4/20日までに 提出する。その後、次回ICANN会議(7月横浜)までにICANNスタッフが gTLD実施ドキュメント等を作成する。 (c) At Large Membership - 新規At Large理事選挙は、まず各地域から1人。2000年11月1日以後に選挙。 - 4名の第1期理事の任期を1年延長。 - 全てのAt Large選挙プロセスを2002年までに完了 (d) IETF/ICANN agreement ICANNがIABとMoUを通じて関係を形成することを承認 MoU案は http://www.icann.org/general/ietf-icann-mou-01mar00.htm (e) 2000年~2001年の会議スケジュール 2000年 7月15~16日 (横浜) 9月27日~28日 (ヨーロッパ) 11月13日~16日 (LA) 2001年 3月:南アジア(オーストラリア) 、ヨーロッパ、カナダ 6月: 南米 9月: ヨーロッパ 11月: 北米 2000年7月の横浜ミーティングは JPNICがローカルアレンジを行う必要がある。 また、DNSO Working Group E の提案により、横浜でのICANN会議に先だって 全日の ICANN Workshop を開催することになった。そのローカルアレンジメント についても、JPNICが行うこととなった。 以上