2001/04/12 運営委員会 資料 4-3 企画検討部会審議事項 [タイトル] 新体制提案書(案) [審議依頼の概要] 企画検討部会は今後のJPNIC の体制に関して検討を行ない、検討の成果を新 体制提案書(案)の形でまとめるに至りました。 本提案は理事会へ諮ることを考えています。運営委員会の皆様には添付の提 案書を理事会に諮ることについてご承認をお願い致します。 --------------------------------------------------------------------------- 2001.03.22 Ver. 0.0 事務局作成 2001.04.05 Ver. 1.0 事務局修正 2001.04.05 Ver. 1.1 事務局修正 2001.04.10 Ver. 2.0 事務局修正 理事各位 新 体 制 提 案 書 (案) 企画検討部会 担当理事 丸山直昌 1.背景 2.2001年度体制の考え方 3.2001年度体制(案) ---------------------------------------------------------------------- 1.背景 JPNICでは、運営委員会をJPNICの中核機関として、運営方針の策定、各種の業 務を行ってきました。これまでの運営委員会の体制は1991年12月のJNIC発足時 と基本的に変わっていません。設立当初の運営委員会が主体となって業務運営 を行っていた時と比べると、次のような環境の変化がありました: ・事務局が整備され業務が事務局主導でできるようになってきた。 ・経営責任者としての理事会の機能が重要になってきた。 ・JPNICが組織として大きくなってきたことと運営委員の入れ替わりにより、 JPNICの全体像を理解している運営委員が少なくなったため、会議での十 分な議論が困難になってきた。 結果として、運営委員会の権限や責任が実質的に曖昧になり、運営委員会の役 割や理事会、事務局との分担を改めて見直す必要がでてきたのは、ご承知の通 りです。 これまで、運営委員会の役割を含めたJPNICの今後の体制について、役員、企 画国際部会、事務局を中心に検討を行ってきました。1999年7月に行われた役 員懇談会では、 ・責任の所在の明確化 ・効率的な業務 ・高度化、専門化する状況の変化への迅速で適切な対応 ・継続的な経営 を目的として、JPNICの体制について、 ・理事会が方針策定に関する責任をもつ ・事務局が業務の責任をもつ ・運営委員会/検討部会は、諮問委員会という位置づけとし専門的な立場から 理事会、事務局を助言する、 という方向性が確認され、具体的な体制の検討をおこなってきました。 しかしながら、運営委員会および検討部会が実質的に方針策定や実務の一部を 行っていた状況で、急激な体制変更は困難でした。そこで、2000年度は、これ までの体制をベースに、将来への体制へのステップとして、次のような試みを 行いました: ・部会権限の強化、部会担当理事制の導入 高度で専門的な問題を速やかに解決するために、企画立案の権限を部会に 委任した。 ・運営委員会の構成の変更 運営委員会を部会間の調整および承認の機関と位置づけた。 2.2001年度体制の考え方 2000年度の体制での活動は順調に行なわれましたが、活動を進めていく上で、 現状の体制では以下のメリット・デメリットがあることが再確認されました。 <メリット> ・運営委員会や検討部会のメンバーより有能な人材の紹介を受けやすい。 ・会議の場でさまざまな情報を交換できる。 ・外部の優秀な人材との交流により社会との接点ができる。 ・運営委員会の傍聴や議事録の公開などにより対外的な透明性が確保できる。 <デメリット> ・実行上の権限や責任が不明確である。 現行の理事会、運営委員会、部会での決定事項の切り分けが明確ではない。 ・意思決定構造が二重化している。 検討部会、運営委員会で同じ議論が重ねられるため時間がかかり、速やか に決定すべき事項までも時間がかかる問題がある。 ・部会としての目標が不明確であるため、具体的なアウトプットが明確では 部会も見受けられる。 2001年2月~3月に行なわれた企画検討部会での議論の内容をふまえ、2001年度 では、今までにあるメリットを受け継ぎ、デメリットを克服するよう、次の内 容を提案します。 【体制の変更】 ・執行理事会制の導入 - 執行理事(理事長、副理事長、各部門担当理事(後述)、その他の理事の 合計で6~8名)からなる執行理事会を設けます。 - 事務局長は事務局の代表として執行理事会に出席し、議案を提出したり 意見を述べることができます。 - 執行理事以外の理事及び監事は、必要に応じ執行理事会に出席し、意見 を述べることができます。 - 執行理事が必要と認めたものは、執行理事会の承認を得て執行理事会に 出席し、意見を述べることが出来ます。 - 円滑かつ早急な意思決定が可能になるよう、今まで二重化していた意思 決定構造を一本化します。 - 執行理事会では、理事会から委嘱された、事業、業務に関する判断およ び決定、また各部門間の調整を行ないます。現段階で想定されている 委嘱事項は下記の通りです。(ただし、委嘱事項については状況に応じ て流動的になる可能性があるため、理事会において適宜見直しを行なう こととします) - 理事会・総会で承認されている予算と事業計画の範囲内での業務の 執行(現事務局担当理事会の機能) - ポリシーの議論および理事会への提案 - 一般からの意見募集の実施の承認 - 委員会(後述)の設置および廃止 .... など - 執行理事会は委嘱された事項について、理事会への報告義務をもちます。 - 執行理事会は事務局担当理事会、運営委員会の機能を統合したものであ るため、執行理事会制の導入に伴いこれらの会は廃止します。 - 執行理事会は原則として非公開で毎週行ないます。ただし、ポリシーに 関する諮問に対する答申や公開するべき事項については、運営委員会の 公開部分に代わるものとして、2ヶ月に1度のペースで公開で執行理事会 を行ないます。 - 執行理事会の議長は執行理事のもちまわりとします。 - 公開執行理事会で公開するものについては、おおまかなガイドライン をもとに執行理事会で判断を事前に行ないます。 - 公開執行理事会には、執行理事会のメンバーの他に委員会の長(答申 を受ける場合は必須)、事務局が必要に応じて出席します。 ・人事委員会の構成の変更 - 執行理事会制導入に伴い、人事委員会の構成を執行理事会のメンバーお よび監事1名に変更します。 ・部門担当理事制の導入 - 事務局の各部門(ドメイン業務部、IP業務部、インターネット基盤事業 部)には1名の部門担当理事を置きます。部門担当理事は理事会において 理事のなかから互選します。 - 部門担当理事は部門の統括を行ないます。また、部門担当理事は執行理 事会で決定された内容を担当している部門に伝達し、部門から提出され た企画・立案を執行理事会に諮ります。 ・委員会制の導入 - 執行理事会は、執行理事会および事務局からの要請により、方針策定・ 検討・提案を行なう従来の部会に代わる委員会を設置します。執行理事 会および事務局は専門的な内容について、必要に応じて、委員会に検討 および提案を依頼することとします。(ただし、委員会は決定権を持ち ません) - 各委員会には執行理事の互選により1名の委員会担当理事を置きます。 委員会担当理事は、委員会の運営に必要な支出の決裁を行ない、委員会 から提出された議案を執行理事会に諮ります。 - 委員会の委員長は執行理事会が任命します。 - 委員会のメンバーは委員長の意見を参考にして執行理事会が任命します。 - 委員会設置の際には執行理事会が目的・内容に応じた謝金単価および予 算を設定します(それに備えた柔軟性のある謝金規程を別途用意するこ ととします)。 - 委員会のメンバーは事前に守秘義務の覚書を交わすこととします。 - 委員会のメンバーは複数の委員会のメンバーを兼任することができます。 - 現段階で設置が適当と考えられている委員会は下記の通りです。(名称 は仮称) - IP委員会 (現IP-WGの機能) - ドメイン名委員会 (現DOM-WGの機能) - DRP委員会 (現DRP-TFの機能) - iDN委員会 (現iDN-TFの機能) - 国際関係委員会(現INTL-WGの機能) .. など - イベントの開催については必要に応じて、イベント実行委員会を設けま す。 これらの構成を整理し、図示したものは下記の通りです。 (理事会) +-------------------------------------+ | 報告 +------------+ | | +----------- | 人事委員会 | | | | +------------+ | | ↓ 設置・依頼 +----+ | 理 報告・提案 +------------+-------------------------->| ? | | 事 <---------- | | +--------+ 支出決裁 | ? | | 会 ---------> | 執行理事会 |======|委員会 |---------->| ? | | ↑ 承認 | |<-----|担当理事|<----------| 委 | | | +------------+ 議案 +--------+ 検討結果・| 員 | | | 提出 | 議案提出 | 会 | | | +------------+ | +----+ | +----------- | ドメイン名 | | ↑| | 報告 |審査小委員会| | || | +------------+ | || +-------------------------------------+ || (事務局) || || +--------------------------------+ || | (部門担当理事(執行理事)) | || | +-IP業務部------------------+ | 依頼 || | | 部長 |----------------------------+| | | 事務局員 |<-----------------------------+ | +---------------------------+ | 検討結果・提案 | (部門担当理事(執行理事)) | | +-DOM業務部-----------------+ | | | 部長 | | | | 事務局員 | | | +---------------------------+ | | (部門担当理事(執行理事)) | | +-インターネット基盤事業部--+ | | | 部長 | | | | 事務局員 | | | +---------------------------+ | | (事務局長) | | +-総務部--------------------+ | | | 事務局員 | | | +---------------------------+ | +--------------------------------+ なお、上述の提案を実施することに伴い透明性や公開性が不十分になるおそ れがありますが、下記の提案をあわせて実施することによりカバーできるも のと考えております。 【体制変更に伴う透明性・公開性の確保】 ・公開執行理事会の開催 - ポリシーに関する諮問に対する答申や公開するべき事項の報告・審議は、 2ヶ月に1度行なわれる公開執行理事会で行ないます。 - 公開執行理事会では傍聴者とのコミュニケーションの時間を最後に設け ます。 ・一般からの意見の募集 - 政策決定に重要な影響がある事項に関しては、執行理事会の承認を経 て一般から意見を募集します。 3.2001年度体制 □理事会 現在の役員は下記の通りです。(任期は2002年3月末日) 理事長 村井 純 慶応義塾大学環境情報学部教授 副理事長 丸山 直昌 統計数理研究所調査実験解析系助教授 副理事長 野村 純一 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ(株) グローバルIP事業部 事業戦略部長 淺野 正一郎 国立情報学研究所教授 飯塚 久夫 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ(株) 取締役ビジネスユーザ事業部長 岡田 智雄 グローバルセンター・ジャパン株式会社 代表取締役社長 荻野 司 ファストネット(株)取締役 インターネット事業部 インターネット開発部長 後藤 滋樹 早稲田大学理工学部情報学科教授 小西 和憲 (株)KDD研究所 主席研究員 坂田 信夫 富士通(株)ネットワークサービス本部 ネットワーク統括部長 佐野 晋 (株)日本レジストリサービス代表取締役副社長 鈴木 幸一 (株)インターネットイニシアティブ代表取締役社長 田代 務 株式会社ディーディーアイ IP事業統括本部 IP事業企画部 海外事業グループリーダー 坪 俊宏 グローバルコモンズ(株)代表取締役社長 則近 憲佑 (財) ソフトウェア情報センター 専務理事 東田 幸樹 (株)日本レジストリサービス代表取締役社長 松本 敏文 日本AT&T(株) 代表取締役 吉村 伸 メディアエクスチェンジ(株) 代表取締役社長 高橋 徹 (株)インターネット戦略研究所 代表取締役会長 林 英輔 麗澤大学情報システムセンター長 国際経済学部教授 監事 加藤 義文 日本電気(株) NECソリューションズ BIGLOBEサービス事業本部 統括マネージャー 進藤 秀一 (株)NTTドコモ 常務取締役MM事業本部長 工学博士 □執行理事会 5月の理事会で執行理事会を選定することを検討しております。執行理事会の メンバーは、理事長(1名)、副理事長(2名)、部門担当理事(各1名)、その他の 理事(2~3名)の6~8名と考えています。 □人事委員会 5月の理事会で執行理事選任後、執行理事および監事1名からなる人事委員を選 任することを考えています。 □委員会 委員会の設置は執行理事会メンバーの任命後できるだけすみやかに行ないます。 □事務局の体制 2001年度の体制としては下記を検討しています。全体の体制および事務局の体 制については調整が必要です。 事務局 | +--- 事務局長(専任を想定) | +--- 総務部 | +--- 総務部長(事務局員) | +--- 事務局員 | | (部門担当理事) +--- IP業務部 | +--- 部長 | +--- 事務局員 | | (部門担当理事) +--- DOM業務部 | +--- 部長 | +--- 事務局員 | | (部門担当理事) +--- インターネット基盤事業部 +--- 部長 +--- 事務局員 ---------------------------------------------------------------------- ■変更履歴 Ver. 0.0: 初期バージョン Ver. 1.0: 3/22, 3/28 PLAN-WG でのコメントと事務局内での確認をふまえ、 下記の点を反映 - 全体のバランスをふまえた文章の修正 - JNIC 発足時の日付の変更 1992年 → 1991年12月 - 提案内容の修正 - 執行理事会の権能の明確化 - 上記に伴う図の修正 - 2001年度体制の以下の部分の追加・修正 - 理事の所属の更新 - 執行理事会の記載の修正 - 人事委員会の追加 - 委員会の記載の修正 Ver. 1.1: タイポの修正 Ver. 2.0: 4/6 PLAN-WG でのコメントと事務局内での確認をふまえ、下記の点 を反映 - 部門担当理事、執行理事の選定方法に関する部分の追加・修正 - 執行理事会に事務局長が出席出来る旨の追加 - 公開執行理事会に関する記述の追加および全委員会連絡会の削除 - 委員会に関する下記の事項の追加・修正 - 委員会担当理事、委員会担当理事の役目 - 委員会設置時に予算 - 委員会メンバー任命 - 事務局体制の表記の修正・統一 ----------------------------------------------------------------------