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                                                     2003/03/07 総会
                                                               資料1-2

                      2003年度事業計画案説明資料


■ はじめに

 本資料では、日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)の2003年
度事業計画案について、補足説明を行なう

■ 背景と基本的な考え方

   2002年度においてはJPドメイン名登録管理事業移管後における三事業体制
(ドメイン名事業、IPアドレス事業、インターネット基盤整備のための調査・
研究・啓発・普及事業(「インターネット基盤整備事業」)の再構築とその
基盤を確立することとなった。2003年度においても基本的にはこの体制をベー
スとしてインターネットを取り巻く環境の変化、諸問題の対応にむけ各事業を
展開させて行くこととなる。

 ドメイン名事業は紛争処理方針策定、JPドメイン名の公共性担保、ICANN等
との国際的な協調など .jpコミュニティの利便性を高めるのための諸業務を
強化発展させていく。
  IPアドレス事業に関しては、IPアドレス、AS番号登録管理の継続的、安定的
な実施のためのアドレス規則策定や国際的な提案活動など諸事業を行なう。ま
たIPv6の本格的な普及、促進に向け、関係団体とも連携をとり活動を推進する。
 2002年度より事業化したインターネット基盤整備のための調査・研究・啓発・
普及事業は事業を二分し事業展開することとした。各種講演会、イベント、メー
ルマガジン発行など、インターネットの普及啓発、情報発信活動を行なう事業
分野を 「インターネット基盤整備のための啓発・普及事業」とし、インター
ネットセキュリティなどのインターネットの各種技術の調査・研究を担当する
事業分野を「インターネット基盤整備のための調査・研究事業」とし高度化、
細分化する事業課題に取り組む体制とする。
 これらにより2003年度においても会員をはじめとするインターネットコミュ
ニティへの更なる貢献が図られるものと考える。
 
■ 体制

  以上の背景を踏まえて、事業遂行上の体制については、ドメイン名事業、IP
アドレス事業、インターネット基盤整備事業(インターネット基盤整備のため
の啓発・普及事業とインターネット基盤整備のための調査・研究事業)の三事
業体制を継続し、予算面は2002年度同様それぞれJPRSから支弁される費用と業
務受託収入、IPアドレスの維持料・登録料収入、会費収入及びその他の収入に
よって賄う体制を基本とした。また、事務局組織上組織横断的に業務を担当す
る技術部を新設する。これにより2002年度はインターネット推進部で行ってい
たセキュリティの調査研究および日本語ドメイン名の研究・普及業務、IP事
業に関わるレジストリシステムの運用、開発、研究等はこの技術部管下で一元
管理されることとなる。

■ 各事業の内容

1. ドメイン名事業 

  日本のインターネットコミュニティの利便性を向上させることを目的に、ド
メイン名に関する情報センター・JPドメイン名紛争処理方針の策定および紛争
処理機関の認定を行なう機関・JPドメイン名の公共性を担保する機関として、
下記の業務を行なう。なお、「2. JPドメイン名紛争処理方針の運用と関連業
務」および「7. JPドメイン名レジストリのエスクロー関連業務」に関する費
用は、JPドメイン名登録管理業務移管契約に基づいて、JPRSにおけるJPドメイ
ン名の登録料収入・維持料収入等の一部をもって賄うものとする。

    1.1 ドメイン名に関する情報センター業務
        ・世界のドメイン名情報を国内に対して発信・問い合わせ対応(日本語)
        ・日本のドメイン名情報を世界に対して発信・問い合わせ対応(英語)
    1.2 JPドメイン名紛争処理方針の運用と関連業務
        ・JPドメイン名紛争処理方針及び手続規則の運用および改訂作業
        ・紛争処理機関との協調作業
    1.3.ICANNを中心とする世界的なドメイン名管理ルール作りへの参画
        ・ICANN等が開催する諸会議に参加
        ・ドメイン名に関する政策の検討・立案・実施
    1.4 ドメイン名およびDRPに関する教育・普及
        ・InternetWeekにおけるオープンフォーラムの開催
        ・最新動向セミナーの開催
    1.5ドメイン名およびDRPに関する調査研究
        ・各国ccTLDおよびgTLDに関する動向調査
        ・DRPの裁定事例およびドメイン名に関わる裁判判決事例の調査研究
        ・国際化ドメイン名の動向調査
        ・WHOIS等による情報公開とプライバシー問題に関する調査研究
    1.6 ADドメイン名関連業務
        ・ADドメイン名申請における審査業務
    1.7 JPドメイン名レジストリのエスクロー関連業務
        ・エスクローの管理および業務体制の確立
    1.8 JPドメイン名の公共性の担保に関する業務
        ・JPドメイン名レジストリの適切な運用に関する監視


2. IPアドレス事業

  今後の継続的、安定的なIPアドレス、AS番号登録管理を実施するため、
RIR-NIR体制の明確化、システム、業務体制の改善、IP指定事業者との連携強
化を行ない、IPアドレスレジストリとしてのあるべき体制を確立していくこと
を目指す。
 また、インターネットレジストリとして、IPv6の本格普及の促進、安定的な
インターネット運用に貢献するための調査研究およびそれの支援を行なう。
 そのための活動として、2003年度は以下の業務に取り組むものとする。

  2.1 番号資源管理業務
      ・IPアドレス割振り・AS番号割当て業務
          ・IPv6本格普及を含む中期的展望に立ったシステムおよび業務体
           制の改善
          ・IPアドレス管理指定事業者における業務の円滑化を目指したコ
           ミュニケーション強化
  2.2 ポリシ策定・調整業務
      ・NIR体制・APNICとの協業体制の本質的な検討と提案活動
      ・コミュニティへの情報提供と意見の集約
  2.3 IPアドレスに関する調査業務
      ・インターネットルーティングレジストリのアーキテクチャ研究
  2.4 IPv6の普及活動
      ・IPv6普及促進のための啓蒙活動、及び関連団体活動支援

3. インターネット基盤整備のための啓発・普及事業

  インターネットの普及に寄与するために、次の業務を行なう。

  3.1 インターネットの普及に関する広報・教育業務
      ・ドメイン名,DNS,DRP等に関するセミナーの開催
      ・パブリックフォーラムの開催(ICANN,IPv6動向等)
      ・メールマガジン,JPNIC WEB の充実に関する業務
      ・Internet Week の開催に関する業務
   
   3.2 インターネットの基盤充実のための業務
 
      ・ インターネットセキュリティに係わる施策提言,情報発信,普及・
           啓発等

4. インターネット基盤整備のための調査・研究事業

  インターネットの技術基盤整備に寄与するために、次の業務を行なう。

  4.1 ドメイン名およびDNSに関する調査・研究業務
     ・ DNSサービスのsecure/stable/scalable運用に関する技術開発
      ・ 国際化ドメイン名に関する調査・研究
       ・ DNSサービス活用の動向調査・研究業務等
   4.2 インターネットの基盤充実のための業務
    ・セキュリティ事業の調査・検討 
       ・ 認証機関業務の調査・研究       
            

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